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from: 花岡 実太さん
2008年08月31日 18時12分04秒
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080831 強もちあい、環境は完全に楽観できず上値限定的=来週の東京株式市場
2008年 08月 29日 17:03 JST
[東京 29日 ロイター] 来週の東京株式市場は、強もちあいが想定されている。原油価格の下落や政府が実施する総合経済対策などから下値不安が薄れ、相場は底堅くなるとの見方が広がってきた。しかし、米国の金融不安など環境面は完全に楽観でききないうえ、米雇用統計などイベント控えに伴う見送り気分の支配、ラマダンによるオイルマネーの動き鈍化が観測されることなどから、引き続き商いは盛り上がりを欠く状態が続くとみられ、上値も限定的とみる関係者が多い。
来週の日経平均株価の予想レンジは、1万2900円─1万3350円。
<不安感薄れ株価の下落リスクは後退>
週末の東京株式市場は日経平均が300円を超す上昇となり、底入れムードを強める動きとなった。市場では「米国の金融問題が小康状態を保っている上、原油価格の下落で景気後退懸念が後退。為替相場も落ち着いているため、打診買いを誘う状況になった」(丸三証券・専務の水野善四郎氏)との声も出ている。
政府の総合経済対策については、即効性も含めてその内容がマーケットに与える効果について見方が分かれるが「中小企業への新たな信用保証制度の導入など、流動性を高める期待を抱かせる項目もあるなど、少なくとも売り材料にならない」(大和総研・チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏)という。環境面は改善しているため、再び大きく下値をたたくとの懸念が薄れつつある。
<ボリューム膨らまず上値は限定的>
そうした中、このまま相場全般が上値を追うか否かは「細っているマーケットのボリュームがいかに改善するかがポイントになる」(日興コーディアル証券・エクイティ部部長の西広市氏)という。
市場では「売る雰囲気がなくなってきたのは確かだが、積極的に買う材料も乏しい状態だ。日米ともに景気の先行きに対して楽観できる状態にはなっておらず、その点から投資家のマインドが盛り上がるとは思えない」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が出ているほか「日経平均で1万3000円を超すと戻り売りが多く動きが重くなる。商いが薄い間は上値は限定的になりそうだ」(東洋証券・シニアストラテジストの児玉克彦氏)との指摘もあった。
タイムテーブルでは、米国において4日にISM(供給管理協会)の非製造業景況指数、5日には8月の雇用統計を控えており「目先的に市場のボリュームアップは期待できない」(SMBCフレンド証券・投資情報部部長の中西文行氏)という。
週末の戻りも「テクニカル的なリバウンドの域を出ていない」(大和証券の木野内氏)との声も出ており「当面の相場は値固めとなるのではないか」(日興コーディアル証券の西氏)とみる関係者が多い。
<アノマリーで9月相場は鬼門、ラマダンにも注目>
9月相場は証券市場にとって鬼門と言われている。東証再開以降の統計によると、日経平均の9月月間の騰落は25勝34敗と大きく負け越しており、アノマリーで見た場合、1年の中で最もパフォーマンスが悪い時期だ。
また、9月1日から約1カ月はイスラム暦でラマダンとなる。日本株にオイルマネーの流入が顕著となった直近の3年、ラマダンの時期は「これらの資金を受託する欧州系の動きが鈍ると観測され、商いが減る傾向にある」(岡地証券の森氏)という。
商いの盛り上がりに欠くため「主力株は手掛けにくい状態が続き、物色面では相対的に材料株が優位になりそうだ」(SMBCフレンド)といった指摘もある。
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