2009年 07月 28日 08:32 JST
　　　　　　　 前営業日終値 年初来高値 年初来安値

日経平均.N225　 10088.66 10179.59 　　 7021.28

　　　　　　　　 +144.11 2009年7月27日 2009年3月10日

同9月限<0#2JNI:> 10080

東証株価指数　　　 928.26

ＴＯＰＩＸ先物　　 927.5

シカゴ日経平均先物 10175 （ドル建て）

　　　　　　　　　 10125 （円建て）

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　［東京　２８日　ロイター］　きょうの東京株式市場で日経平均は底堅い展開になる見通し。前日まで９連騰と急ピッチな上昇で短期的な過熱感が出ているが、世界的な株高を背景に利益確定などの売りも限定的になりそうだとみられている。対ドルで９５円台まで円安方向に振れている為替も輸出株にはポジティブ要因。本格的に始まった４─６月期決算発表では、海運や建設機械などで業績予想の下方修正が出ているが、地合いの強さから個別の反応にとどまるとの見方が多い。


　日経平均の予想レンジは１万円─１万０２００円。


　世界的な株高傾向が続いている。米ダウ.DJIは昨年１１月以来となる９１００ドル台を回復。欧州でもＦＴＳＥユーロファースト３００種指数が昨年１１月以来の高値で引けた。さらにロンドン株式市場ではＦＴ１００種指数が１１営業日続伸と２００３年１２月下旬から０４年１月初旬にかけての過去最長記録に並んだ。

　新興国市場でも上海総合指数.SSECが１年２カ月ぶり高値で取引を終了。ソウル株式市場が１０営業日続伸、ニュージーランド株式市場も１１営業日続伸となっている。


　世界同時株高の背景は、景気と企業業績回復への期待を背景としたリスクマネーの再流入だ。予想を下回った６月米雇用統計を嫌気して７月に入っていったん巻き戻したが、米インテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)やゴールドマン・サックス・グループ(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)の好決算を背景に企業業績回復期待が高まり、再びリスク資産を積み上げる動きとなっている。

　
　ただ「実需筋の動きはそれほど活発ではない」（大手証券トレーダー）という。上昇スピードの速さに焦燥感は芽生えているがボックス圏を抜けるような動きではないとみているためだ。実際、ロンドン市場の出来高は過去９０営業日の平均の７３％にとどまり精彩を欠くなど、薄商いとなっている市場は多い。


　また各市場とも急ピッチの上昇で過熱感も出ている。連騰記録は続いているが、上昇スピードが鈍り始めた市場も少なくない。ウェドブッシュ・モルガンのシニアトレーダー、マイケル・ジェームズ氏はけん引役の米市場について「企業決算のポジティブサプライズを受けて２週間前にはもう少し投資意欲が見られた。この２週間の市場の動きを踏まえると、今はその意欲がやや減退している」と話す。


　きょうの東京市場でも、円安傾向と世界的な株高を背景に底堅い展開が予想されているが、「急ピッチな上昇に警戒感も出ている。企業収益への期待感から底堅い展開が予想されるが、買いが先行した後はもみあいになりそうだ」（別の大手証券）という。ただ地合いの強さから、前日の海運大手や日立建機(6305.T: 株価, ニュース, レポート)などの業績下方修正は全体に波及しないとみられている。


　（ロイター日本語ニュース　伊賀　大記記者）

http://jp.reuters.com/article/stocksNews/idJPnTK031654020090727