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from: 花岡 実太さん
2013年02月21日 08時53分53秒
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[FT]日本国債、インフレ予想でも強気の見通し
2013/2/19 14:00ニュースソース日本経済新聞 電子版(2013年2月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
投資家はジレンマに直面している。来年度は約25兆円の5年物日本国債が償還期限を迎える。
■今後1年は「逼迫感が強まる」
この巨額の国債につく加重平均金利は約1%と、国債入札で現在実現可能な利回りの約6倍に相当する。
単純に入札を6倍にして利益を一定にするのがよいのだろうか。それとも、長期の国債を買い増して少しでも多くの利益を捻出しようとするのが得策だろうか。
いずれにしても結果は国債に強気な見方になると、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラテジストは指摘する。これは、安倍首相が経済成長を推進しデフレを根絶する手段として財政支出を増加させているにもかかわらず、今年の日本の国債市場が持続的に低迷すると予想する向きがほとんど見あたらない主な理由の1つでもある。
今後1年間は「発行増加による過剰感どころか、日本国債の需給状況には逼迫感が強まるだろう」と石井氏はみている。
これが世界第2位の債券市場に対する「アベノミクス」の現実だ。株式や為替の市場参加者は多くが実質1%、名目3%の経済成長率を実現するための政策に目がくらんでいるが、債券投資家はほとんど動じていない。
利回り曲線では、すでに低水準にある5年物までの利回りがさらに低下している。これは12月と1月に日銀が相次いで行った異例の金融緩和によるもので、投資家は3月に就任予定の日銀新総裁がより徹底した措置を講じるとみているからだ。
5~10年物もかなり安定している。これは、943兆円の発行済み国債のうち5分の2超を保有する銀行が利回り曲線をさらに押し上げることで利益を増やそうと決意した結果とも言える。
BNPパリバ証券の金利ストラテジストである藤木智久氏は「短期国債と中期国債は今後しばらく抑制されるはずだ」とみている。
■10年物以上の利回りは上昇か
11月中旬に総選挙の日程が決まって以降、インフレ率上昇の見通しと金融緩和政策のリスクを考慮した投資家による売りが見られたのは、超長期国債だけだ。
例えば、JPモルガン証券の山下悠也ストラテジストは、新年度に財務省は30年物国債入札を今年の8回から12回に増やす意向だとみている。
外国人投資家は、日銀によって短期の利回りが固定されるのに対し、長期の利回りは上昇するはずだと踏んで、利回り曲線の傾斜が険しくなる「スティープ化」を前提とした取引に特に熱心になっている。
メリルリンチ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは「利回り曲線から明らかになりつつあるのは、日本が何とかデフレから脱却すれば、影響を受けるのは10年物かそれ以上の年限のものだということだ。脱却できなければ財政規律の欠如が理由となり、利回り曲線はいずれにしてもスティープ化するだろう」と指摘する。
■インフレ2%実現は「16年度以降」
だが今のところ、多くのアナリストはインフレが実質利回りを早期に低下させることに懐疑的だ。安倍首相の成長目標によって、1997年から名目で年平均0.7%の縮小を続けてきた経済が大転換するとの見方もある。
金融情報会社QUICKが実施した債券市場参加者に対する直近の調査では、予定されている消費増税の影響を除いて2%のインフレが「2016年度かそれ以降」に実現すると72%が回答した。
ピムコジャパンの正直知哉ポートフォリオ・マネジャーは「人口動態の悪化により潜在成長率がゼロに近く、そこからさらに低下する可能性さえある国で、2%という目標がどれほどの説得力を持ち得るだろうか」と疑問を呈している。同氏は「この目標を持続可能な方法で実現するには、はるかに積極的な金融緩和が不可欠だが、政府は構造政策も実行する必要がある」とも指摘する。
モルガン・スタンレーMUFG証券のレー・ゴック・ニャン金利ストラテジストは、日本がデフレによる景気低迷を脱しつつあることが経済指標により示されるようになるまで、国債価格は「レンジ内」にとどまるとみている。
一部の海外ヘッジファンドは、長期の利回りが6~7%に急上昇すると予想し、行使価格の高いオプションを買い続けるとみられるが、その勢いは1年前より低下している。ニャン氏によると「日本の『破産』シナリオはもう一般的ではない」と言う。
By Ben McLannahan
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV19002_Z10C13A2000000/?dg=1
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今後1年間は「発行増加による過剰感どころか、日本国債の需給状況には逼迫感が強まるだろう」と石井氏はみている。
これが世界第2位の債券市場に対する「アベノミクス」の現実だ。-
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