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  • from: orimasa2007さん

    2008年01月29日 11時01分49秒

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    世界遺産と熊野地方(5) 南紀勝浦・「那智勝浦」


    世界遺産と熊野地方(5) 南紀勝浦・「那智勝浦」

    <font size="2" color="#0000FF">勝浦であるが・・・、南紀勝浦、紀伊勝浦、那智勝浦と愛称、俗称をこめると色々な読み方があるようである。 

    和歌山の古い地名は「紀伊」といって、紀南と紀北に分けられるという。 そして、和歌山にはもうひとつ、「南紀」という言葉がある。
    「紀南」と「南紀」・・、 現在、ほとんどの和歌山の人がこの二つを、和歌山県(紀伊)の南部という意味で同意に使っているようだが、ところが厳密に言うと「紀南」と「南紀」は意味が違うという。
    紀伊の南部にあたるのは「紀南」の方で、文字通り紀伊の南部地方であるという。 
    一方、「南紀」という呼称は古来からあったらしい・・、
    京の都を中心として、その南である紀北、紀南を含めた紀伊地方全体を指す言葉といわれる。 近畿地方南部の和歌山県や奈良県吉野地方の一帯を総称する俗名であり、南近畿(みなみきんき)とも言われた。 つまり、本来は紀伊の国自体を指し、それは紀伊の国が南海道の筆頭に挙げられた国でもあり、紀伊国が畿内(※きない、きだい、)から見て南に位置するからとも言われている。

    現在は、和歌山県の地方区分としては北から紀北地方、紀中地方、紀南地方と三地方に区分し、正式な呼称としているようである。 
    南紀というのは、固有名詞として「南紀白浜空港」とか、「南紀白浜」、「南紀勝浦」と呼ばれてはいるが、紀南地方を「南紀」と一般的な呼称として使用する場合が多くなっているようである・・。 

    畿内(※)については・・、
    本来は王や皇帝が住む都の周辺の地域を指し、畿内とはその五国である山城国(京都府南部)、大和国(奈良県)、河内国(大阪府南東部)、和泉国(大阪府南部)、摂津国(大阪府の大阪市と大阪府北部、兵庫県の神戸市以東)が近畿地方の中心で、今でいう「首都圏」である。 
    「畿内」という呼称は、今では歴史・地理学用語としての色合いが濃くなっていが、いまでいう近畿地方とは「畿内」に近い地方とうことで、山陰から南の地方の紀伊の国(和歌山)までを指す。
    関東地方に対して近畿地方(関西地方)であろう・・。 
    古来、近畿が正式名称・雅称であるのに対して、関西は俗称とも言われるように、紀伊の「南紀勝浦」は俗称であろう。

    勝浦町の駅の名称は「紀伊勝浦」という。和歌山南岸を走る「紀勢本線」(愛称・きのくに線)の駅の名称で各駅の頭に「きい・紀伊」と付く駅名が多い。 これは和歌山は「紀の国」「紀州」であり、「紀伊」というのに他ならない。

    又、那智勝浦は1955年(昭和30年)、勝浦町、那智町、宇久井村、色川村の4町村が合併し「那智勝浦町」となる現在の町名が付いた。
    那智(なち)の名称は難地に由来するともいわれるが、「那智山」から命名されたものが本来であろう、ただ那智山という単独の山は無く「那智山系」と言われる。 
    山系は、北から南へ大雲取山(966m)、烏帽子山(871m)等が折りなし、那智大滝やその水源林である那智原始林(天然記念物)に見られるような深い自然の山と森林が残されている。 このように、稜線が並ぶ状態を「那智」とも称していた。

    この地は古来、熊野三山を中心とする熊野信仰の原初の姿は自然信仰であり、那智大滝の崇拝から生じた滝行場(滝にこもって修行する場)の地であった。
    今日でも熊野那智大社や、その別宮である本殿を持たない滝前の「飛瀧神社」は、この滝をご神体とし崇め奉っているのである。
    現在でも、それらをとり囲む深い自然が自然信仰の姿を見ることが出来、そうした由来から、これら一帯の聖地を総称して「那智」と呼称している。


    勝浦の港は、狼煙半島(のろしはんとう)が海を囲った入江の中にあり、更にその入口に「中ノ島」という島があるために奥にある港には海からの荒波がまったく来ない。 
    こうした条件のために、南紀では随一といわれるほどの良港となっている。
    港の勝浦漁業協同組合魚市場の埠頭では、生鮮マグロ水揚高日本一を誇るマグロの競りで賑わう。 
    又、この勝浦の港の一帯には温泉も湧出していて、南紀白浜温泉と並ぶ和歌山県を代表する温泉地であり、温泉を源資とした港周辺には巨大なホテルが林立して一つの風景を成している。
    那智勝浦は、こんな“世界遺産と温泉、そして生マグロの町”として 今、脚光を浴びているのである。


    次回は、 勝浦温泉・「ホテル浦島」

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