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  • from: orimasa2007さん

    2011年01月20日 08時09分58秒

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    日本周遊紀行(67)安芸 「土佐の海と岩崎氏」

    .


     日本周遊紀行(67)安芸 「土佐の海と岩崎氏」  、



    ベテランになった大相撲の「土佐の海」 、

    鮎漁で知られる、安田川の安田町から安芸市へ入る。
    高知県安芸市出身、伊勢の海部屋・・、』、 幕内力士「土佐の海」のことである。
    立会いで仕方なく「待った」をすると大きな声で「スイマセン!」と相手に礼をする、立会いから取り組み中は“ウオッツ、ウオッツ”と気合を入れながら取り、殊勲の勝利を挙げ、インタビューに答える時は、嬉しそうに極めて明瞭に返答する。 
    又、敗れたときは土俵際で丁寧に“お辞儀”をし、且つ、突き押しの戦法を一途に取る彼は、姑息な手段で敗れても嫌な顔ひとつせず正々堂々と花道を引き上げて去ってゆく。

    大相撲ファンの小生にとって、気合の入った角界でも最も紳士的な、こんな姿の「土佐の海」は大好きな力士の一人である。 
    近年、30代半ばにさしかかり、力量不足も否めず、幕内下位に甘んじている。 尚且つ、土佐ノ海は、年寄名跡「立川」を取得したそうで、年寄株を取得すると、引退も近づいてきたようで寂しいが、年寄名跡を取得したことで、引退後も相撲界に残れるわけで、そういう意味ではややホッとはしている。 
    もしもの引退した場合は、是非、NHK相撲解説で、あの明晰な口調によって相撲内容、相撲界を語って欲しい。
    因みに、2003年夏に引退した元関脇「安芸乃島」(藤島襲名)は、同じ安芸でも、広島県豊田郡安芸津町の出身である。(金星16個・三賞・19回:殊勲賞7回、敢闘賞8回、技能賞4回 は共に歴代1位である)。 この力士も正攻法の取り口で始終し、小生の好きな力士の一人であったが。




    安芸市井ノ口にある<strong>岩崎弥太郎の</strong>生家

    江戸末期の安芸の著名人に、NHK大河『龍馬伝』でお馴染みだった「岩崎弥太郎」がいる。 三菱財閥の創始者である。
    身分制度(後述)の激しい土佐国の「地下浪人」の子として生まれている。
    地下浪人とは、無禄の藩士であり、収入を得るために自ら商売をしたり、力仕事をしなくてはならなかった。即ち、正規の土佐藩士たちから蔑まれ、常にいじめられる存在だった。家の事情を知る弥太郎は、幼少の時分より勉学に励み、幕末時に坂本龍馬や後藤象二郎の知遇を得る。

    『 後日 英名ヲ天下ニ轟カサザレバ 
             再ビ帰リテ此ノ山二登ラジ
     』

    山とは弥太郎生家(保存邸宅)の近く、妙見山の星神社のことである。
    1873年に現在の大阪市の土佐藩蔵屋敷(土佐稲荷神社付近)に「三菱商会(後の郵便汽船三菱会社)」を設立、海運業を経営する。
    この時に、三菱の商標(三菱マーク)が定められたそうで、見慣れたこの三菱マークは、岩崎家の紋である三蓋菱(三層にかさなった菱形を側面から見た形)と土佐藩主山内家の三葉柏(柏の葉三枚を図案化したもの)の紋を組み合わせたものだと云われている。 
    台湾出兵・西南戦争の頃は軍事物資の運搬を独占し、莫大な利益を上げて三菱は急成長する。 国内船舶の7割を押さえ海運業を独占した時期もありその後、日本郵船となり三菱財閥の源流を創る。

    岩崎弥太郎は元々、海援隊員(坂本龍馬が中心となり結成した貿易結社)でもあって海運業に力を入れ、「東洋の海上王」と呼ばれるまでに発展する。
    海援隊」を創った坂本龍馬は、幕末の政局急変の時期、主役には躍り出ず脇役で通した。彼は政治家より、海外貿易などを通した経済人が望みだっらしく、長崎時代は、かのトーマス・グラバー氏(英国商人・グラバー商会を設立)に強く影響を受けていたという。
    グラバーは1881年(明治14年)、官営事業払い下げで三菱の岩崎弥太郎に高島炭鉱(グラバー経営)を譲るが、三菱財閥の相談役としても活躍し、岩崎に勧めて後の麒麟麦酒(現・キリンホールディングス)の基礎をも築いている。 岩崎弥太郎はグラバーの思いに従い、坂本龍馬の意思をも継いだのかもしれない、明治18年(1885年)、52歳の若さで亡くなっている。なお弥太郎の娘婿から加藤高明及び幣原喜重郎の2人の内閣総理大臣を輩出している。


    安芸の市街を抜け、阪神タイガースのキャンプで知られる「安芸ドーム」をを右にみながら、夕刻迫った土佐街道を行く。 「土佐くろしお鉄道」と並行し、芸西村、夜須町等を後にしながら「物部川」を渡って南国市に来た。

    ところで本日は、未だ宿泊の場所を決めていない、どうすべきか思案しながら、先ず近くの温泉地の有無を確かめた。スタンドのオニイサンに聞いたところ「ながしま温泉」が近くに在るとのこと。 

    R55より北方、後免駅の近くらしい、電話番号よりカーナビを頼って目的地へ向かった。
    市街地より離れ、田園地帯も混在する静かな住宅地の離れたところに、一際大きな建物が「ながしま温泉」であった。 
    新装したばかりの和式のゆったりした館内であり、浴室、湯船、露天風呂とも石を基調とした造りとなっている。湯に浸かり、道中の緊張した体を解す、このリラックスした気分は変えがたい。
    泉質がナトリウム・塩化物温泉の天然温泉というところも良い。
    休憩は畳みの大広間で食事を摂りながら過ごす、今日一日の状況をメモに取りながら。
    休泊は、田園路上の車泊としたが、側溝の水路の水音が些か気になったので、少々移動し、今度は蛙の声を子守唄に眠りに就いた。

    次回は、土佐の国司・「紀貫之




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