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from: Knob Turnerさん
2013年06月13日 00時54分36秒
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久しぶりのニュースです
こんばんは、ご無沙汰しております。ニュースを見つけたので久しぶりに投稿します。◎元SEAL隊員が性転換し自伝を出版ここ最近、最も驚いたニュースです。米
こんばんは、ご無沙汰しております。
ニュースを見つけたので久しぶりに投稿します。
◎元SEAL隊員が性転換し自伝を出版
ここ最近、最も驚いたニュースです。米本土でも話題だそうで。
Kristin Beckさん(男性時代の名前はChris)はSEAL在隊20年の大ヴェテランで近年のアフガンやイラクでの従軍経験もあるそうですが、この度退役して以前から憧れていた女性になり、自身の半生を描いた回顧録を出版しました。
そのタイトルは "Warrior Princess" (戦姫) 。
現役時代の彼女を知る別の元SEAL隊員曰く「彼女は非常に優秀で、まさに男の中の男だった」とのこと。
女性になるのは幼少期からの願望だったとのことでいろいろ思い悩んだ時期もあったでしょうが、それでも従軍し世界最高峰レベルの特殊部隊で20年間も勤め上げたことは賞賛に値すると思います。本当にお疲れ様でした。
◎Bull Simons Award 2013発表
ここでも過去に何度か紹介している、毎年、軍人文民・現役退役問わず米特殊作戦コミュニティに貢献した人物に贈られるBull Simons Awardの発表がありました。
今年の受賞者は元空軍軍曹でその後陸軍に移り、特殊作戦パイロットとして30年以上危険な任務に携わる傍ら、パイロット用暗視ゴーグル技術のパイオニアとなったFred Arooji退役准尉長です。
Arooji准尉長は独特な名前からも分かるとおりイラン生まれで、1971年に米空軍へ入隊。F-4ファントム戦闘機の電子機器メカニックとして勤務していました。
そこに1979年、イランの首都テヘランで米大使館占拠事件が起こります。すぐさま人質救出作戦のためにデルタを中心とした「統合タスクフォース1-79」が編成され、現地で情報を収集し、デルタが到着した際のセーフハウス確保や突入作戦の手引きを行う工作員として、伝説のグリンベレー隊員でデルタの顧問も務めたDick Meadowsと流暢なドイツ語を操る西ドイツ駐留のグリンベレー軍曹2名をビジネスマンに偽装して潜入させる作戦が決定します。そして、支援要員としてペルシャ語や現地の文化に精通したArooji軍曹(当時)もチームに加えられました(ちなみに、このチームのコンセプトが現在の米陸軍極秘諜報部隊ISAを創設するアイディアとなりました)。
チームは首尾よくイランに潜入し部隊の到着を待っていたものの、一方のデルタは中間待機地点デザートワンで不慮の事故に見舞われて作戦中止。彼等がその状況を知ったのは、潜入先のホテルで爆発した輸送機とヘリが燃え上がるニュースを見てだったそうです。危険を察知したチームは全員で捕まるのを避けるためバラバラでの脱出を試み、Arooji軍曹は2週間もの間身を隠した後にイランから脱出しました(残りの3名も無事脱出)。
帰国したArooji軍曹は当時のカーター大統領と面会して受勲した際、「何か希望はないか?」と聞かれ「パイロットになりたい」と返答。それがタスクフォース司令官だったJames Vaught陸軍少将に伝わり、少将の働きかけで空軍から陸軍への転籍と准士官への昇進が認められ、晴れてパイロットとなりました。
こうして陸軍へ移ったArooji准尉長は第一線の特殊作戦パイロットとして活躍する傍ら、新型暗視ゴーグルや夜間低空飛行で目標に接近する操縦技術などの開発を主導しました。それら功績に対してDick Cody退役陸軍大将(元第160特殊作戦航空連隊長、陸軍参謀副総長)やEldon Bargewell退役陸軍少将(元デルタ司令官で2010年のBull Simons Award受賞者)らも賛辞を送っています。
最後にArooji准尉長の所属部隊についてですが、記事には「特殊任務部隊」としか書かれていませんでした。おそらく当時新設された2つの特殊作戦航空部隊、現在のナイトストーカーズ(第160特殊作戦航空連隊)の前身である「タスクフォース160」か秘密航空部隊「シースプレー」のいずれかだと思われますが、わざわざ "special mission unit" と書かれているところを見ると後者なのかもしれません。
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from: Knob Turnerさん
2013年06月18日 01時03分53秒
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こんばんは。
>シースプレー
おっしゃるとおり、知名度がそんなに高くない部隊かもしれませんね。
保有する機体には全て民間用の塗装と識別番号が施されており、その内部の機器については航法システムやレーダーをはじめ最先端技術の粋を結集していると言われています。
80年代、アメリカはいわゆる「米国の裏庭」と呼ばれる中米諸国の反米政権・組織を監視するため、ISAを投入して上空からの通信傍受によるSIGINT(信号諜報活動)を頻繁に行っていました。その活動のほとんどは作戦名だけが知られ詳細については今なお機密扱いとなっているものも多いですが、その際に航空手段を提供していたのがこのシースプレーでした。
シースプレーはJSOC、ISA、ナイトストーカーズ等と同じくイーグルクロー作戦の失敗から生まれた部隊です。
ヴェトナム戦争の撤退から完全には立ち直れていなかった米軍にさらに追い討ちをかけるようにイランでの失敗が重なり当局は特殊作戦能力の再構築に躍起、そんな中、重要視されたのが特殊作戦における航空輸送能力の開発でした。つまるところ、「どんなに優秀なコマンドーがいたとしても作戦地点までたどり着けなければ何の意味もない」というわけです。
そういった背景からナイトストーカーズとシースプレーが創設されており、いわば両者は兄弟部隊だったりします。実際、両者の人員交流は活発で、先述した元陸軍参謀副総長のDick Cody退役大将は第160特殊作戦航空連隊長とシースプレー司令官の両方を務めています。
元々、シースプレーの部隊構想は空軍の秘密航空輸送能力開発プロジェクト「第1回転翼機試験活動(特殊回転翼機試験活動とも)」に端を発していて、初代司令官にもVasken Moomjian空軍大佐というイーグルクロー作戦で空軍担当特別補佐官を務めた人物が就いています。
しかしその直後、同じく回転翼機を用いた特殊作戦航空能力の開発を進めていた陸軍特殊作戦部(以下SOD)によって買収され、それ以降は陸軍所属となります。SODはシースプレーをナイトストーカーズ(当時はタスクフォース160)とは一線を画す、より政治的に微妙で諜報色や違法性の高い秘密作戦用の航空部隊として運用しようと考えますが、そこにカーター大統領の発した大統領命令が立ち塞がります。
それは、「CIA以外の組織が秘密作戦を行うのを禁じる」というものでした。そこでSODは、これに抵触しないようCIAに部隊の共同運用を持ち掛けます。CIAにとっても半分自前の航空部隊を保有でき、費用や責任は折半という提案ですから拒否する理由もなかったのでしょう。こうしてシースプレーは、表向きは「飛行概念部」という陸軍の航空技術の研究開発やテストを行う部署を装いながら、CIAのダミー会社である「航空技術サービス」として活動を開始します。
その後、シースプレーはJSOCの指揮下に移管され、ISAの航空部門として吸収合併され今日に至ります。
シースプレーの逸話で有名なのは、ある時、JSOCが対テロ演習に必要な旅客機を必要とした際、空軍は1機輸送するのに少なくとも3ヵ月は掛かると返答。一方、シースプレーはたった3日でそれをやってのけたといいます。
当時の秘密部隊がどれだけ特別扱いされ、複雑な指揮系統やお役所手続きをスッ飛ばせたかがよく分かるエピソードですね。
まあ後にそれが原因でスキャンダルを引き起こし、多くの部隊が解散や処罰の憂き目に遭うわけですが。。。
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