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  • from: H-2さん

    2010年07月10日 09時20分15秒

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    インドの準軍事組織について

    先月、ムンバイ同時多発テロについて書き込んだので、今回は、その関連でインドの準軍事組織について取り挙げます。
    特殊部隊からは若干、話題が逸れてしまいますが、番外編だと思って御容赦下さい(^_^;)。

    準軍事組織とは、一般的な警察と軍の中間に位置する組織です。
    インド国内には、「ナクサライト」と総称される様々な反政府武装組織が存在します。
    これらの組織によるテロから国民を守るために、インドは大規模な準軍事組織を保有しています。
    今回は他国でも見られるような一般的な組織と、インド独特の組織をいくつか取り挙げます。

    国境警備隊(Border Security Force、BSF)
    部隊規模18万人
    インドの国境警備隊は、ラクダ部隊を保有しています(^_^;)。
    このラクダは、銃声に反応しないよう訓練されており、武器を背負ったまま1日で最長80キロの距離を移動できるそうです。
    アメリカでも国境警備に馬を使用することがあるので、地域の実態に合った乗り物なのでしょう。
    また、近年問題になっているのは「牛の密輸」だそうです。
    ヒンズー教徒の多いインドでは、神聖な存在である牛の輸出は禁止されています。
    それに対し、隣国のバングラデシュはイスラム教徒が多く、牛肉を食べるため、インドからバングラデシュへの牛の密輸が後をたちません。この密輸取り締まりは、国境警備隊の重要な任務になっているそうです。
    牛肉が「禁制品」に指定されているのは、ヒンズー教国ならではだと思います。
    日本では、普通に和牛を輸出していますから…(^_^;)。

    沿岸警備隊(Indian Coast Guard、ICG)
    部隊規模4,200人
    インド領海の治安維持、海難救助、海洋汚染の防止・除去、戦時におけるインド海軍の補助などを主要な任務としており、52隻の船舶と35機の航空機を保有しています。
    日本の海上保安庁と交流があり、2004年には海賊対策連携訓練を実施しています。
    インド沿岸警備隊には、海上保安庁の「SST」に相当する特殊部隊は存在しないようです。
    海軍に「マルコス」という特殊部隊が存在し、この部隊が海上での任務を担当しています。

    中央警察予備隊(federal reserve policemen)
    部隊規模17万2000人
    反政府武装勢力による反乱、テロに対処する部隊です。
    装備、規模ともに「軽武装の陸軍」と言ってよいでしょう。
    中央警察予備隊は近年、反政府武装勢力との大規模な戦闘をくり返しており、2010年4月6日には、「毛沢東主義派」の襲撃を受け、隊員72名が死亡しています。
    この襲撃はニュースで「警察官72名が死亡」などと報道されました。日本では考えられない事です。
    また特殊部隊として、緊急展開部隊(Rapid Action Force、RAF)を保有しており、この部隊はムンバイ同時多発テロにも出動しています。

    アッサムライフル部隊(Assam Rifles)
    部隊規模4万人
    部隊名を一見すると軍の狙撃部隊のようですが、インド内務省に所属する準軍事組織です。
    インドが英国の植民地であった1835年に創設されており、大変長い歴史を誇る部隊です。
    創設当初は、英国の入植地を保護する役目を担っていました。
    現在は国内の治安維持を主要な任務としていますが、平和維持活動や災害支援活動なども担当しています。
    また、同種の部隊として、ラシュトリヤライフル部隊(Rashtriya Rifles)も存在します。

    中央産業治安部隊(Central Industrial Security Force 、CISF)
    部隊規模9万人
    国営企業や国家遺産の警備を担当しています。
    タージマハルの警備もCISFが担当しており、ムンバイ同時多発テロ以降、警備は強化されています。
    また、最近インドの法律が改正され、CISFは民間企業の警備も担当することになりました。
    これを受けて、各企業から警備の依頼が殺到しているそうです。
    日本で例えれば、機動隊が無料で民間企業のビルを警備するようなものですから、当然、依頼は殺到するでしょう(^_^;)。
    9万人でも足りなくなると思うのですが…大丈夫なのでしょうか?

    鉄道防護隊(Railway Protection Force、RPF)
    部隊規模4万5000人
    鉄道と乗客の安全を確保し、鉄道に関わる犯罪に対処する部隊です。
    日本の「鉄道警察隊」に相当しますが、インドの方がより大規模です。
    インドでは、反政府武装勢力がたびたび鉄道を襲撃するため、近年では防弾列車が就役しています(^_^;)。
    また鉄道防護隊には、特殊部隊として「鉄道防護特別部隊(RPSF)」が編成されています。
    RPSFの主な任務は、武装勢力の襲撃から鉄道と駅、そして乗客を守ることです。
    一方、日本の鉄道警察隊の主な任務は、痴漢やスリを捕まえることなので、こうして見ると、日本は本当に平和だと思います。

    …近年、安全保障の分野で日本とインドは協力関係にあります。これは、軍事力を拡大させている中国に対する牽制の意味合いもあります。一方で中国は、インドと敵対しているパキスタンとの連携を深めています。
    またインド洋の安全確保は、資源を輸入に頼る日本にとって必要不可欠です。インドは今後、日本にとって重要なパートナーになっていくと思います。

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  • from: H-2さん

    2010年07月10日 09時08分11秒

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    「Re:Re:Re:U.S.SOCOM 異例?の補職人事」
    こんばんは。
    急に忙しくなり、なかなかコメントできませんでした。
    申し訳ありません(^_^;)。

    大変詳しい解説、ありがとうございます<(_ _)>。

    > 近年、それまで3個大隊編成だった特殊部隊グループに4番目の大隊が創設されていますが、その最初が第5だったのも部隊の消耗を少しでも緩和するためでした。

    やはり、負担を軽減する方策が行われていたのですね。
    いくら精鋭のプロ達でも、あれだけ激戦地を転戦させられると…彼らにも家庭があるのですから、対策は必要だったのでしょう。

    > Mulholland大佐(当時)は上層部から無謀な作戦を押し付けられるとその悉くを拒否した

    それだけ、部下思いだったと言うことでしょうね。素晴らしい方だと思います。
    上層部が無謀な作戦を立案したために特殊部隊員が死亡した例は、古今東西を問わず、いくらでもありますから…。
    特殊部隊は「通常の部隊では遂行できない任務」を担当しますが、それは「無謀な作戦を担当する」という意味では無いでしょう。
    どこの国でも特殊部隊の隊員は総じて優秀ですが、万能のスーパーマンではありませんからね。
    上層部が実行不可能な作戦を立案した時、それをはっきり拒否できるMulholland氏のような方が、現場の責任者には必要だと思います。

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