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from: H-2さん
2008年12月06日 17時02分40秒
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インド、ムンバイで発生した同時多発テロについて
先月26日に、インドのムンバイで同時多発テロが発生しました。
「デカン・ムジャヒディン」を名乗るグループが犯行声明を出していますが、今まで確認されていない組織とのことで、組織の背景は依然として判明していません。
日本人1名を含め、多くの方が亡くなりました。謹んで御冥福をお祈りします。
テロ実行の動機として、インド政府によるイスラム教徒への高圧的な政策もあったようです。
しかし、だからと言って「無差別に人を殺してよい」ということにはなりません。
今回のテロ事件では、インド政府機関の複数の特殊部隊が出動しました。
「インドの特殊部隊」は、日本人には、あまり馴染みの無い存在ですので、簡単に取り挙げたいと思います。
以下、所属と部隊名を記載します。
ムンバイ警察…ATS(対テロ部隊、Anti Terrorism Squadの略称)
ATSは、1990年にロサンゼルス市警察の特殊部隊「SWAT」を参考に創設されました。自治体警察ごとに編成されているようなので、アメリカのSWATや、ドイツ地方警察の特殊部隊「SEK」に類似した部隊です。
インド海軍…MCF(海兵コマンド部隊、Marine Commando Forceの略称、MARCOSとも呼ばれる)
MCFはインド海軍の特殊部隊で、1986年に前身となる部隊(Marine Special Force、海兵特殊部隊)が創設された後、1991年に現在の名称に変更されました。
隊員は空挺降下の訓練を受けており、陸海空と、あらゆる環境で作戦遂行が可能とのことです。アメリカ海軍の特殊部隊「SEAL」に相当する部隊です。
インド陸軍…NSG(国家保安警備隊、National Security Guardsの略称)
NSGは、1985年にテロ対策部隊として創設されました。
ハイジャックなどの重大テロ事件に対処する部隊で、ドイツのGSG-9やイギリスのSASから指導を受けています。
所属はインド陸軍ですが、インド警察の長官が指揮をとるようです。
治安活動に積極的に介入するため、このような指揮系統になっていると推測されます。
またNSGの隊員は、黒ずくめの服装(アサルトスーツやバラクラバ)で活動することが多いため、「ブラックキャッツ」という通称名で呼ばれることもあるそうです。
ところで、今回のように重大なテロ事件が発生すると、必ず諸外国では、自国でこのような事件が起きたことを想定して、対策を考案します。
これは日本においても行われるはずです。
具体的にどのような対策がとられるのかは判明しませんが、個人的な推測を記載します。
今回のテロ事件において、インド政府は警察と軍の特殊部隊を動員して鎮圧していることから、日本においても、警察と自衛隊の特殊部隊の連携が強化されると思います。
警察ではSATや銃器対策部隊、自衛隊では、特殊作戦群や特別警備隊などが該当します。
現在でも、こうした連携訓練が行われていますが、今後はさらに強化される可能性が高いです。
また今回のテロでは、人質立てこもりだけでなく、市街戦の様相を呈する銃撃が行われました。
このような市街地における銃撃に対処するため、今後、日本でも、警察や自衛隊に専用の装備(自動式カービン銃や、軽量型のセミオートライフルなど)が配備されるかもしれません。
今回インドで起きたようなテロが、日本で発生しないことが一番良いのですが、万が一に備えて対策は必要であると思います。-
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