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from: H-2さん
2010年09月12日 18時01分37秒
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フィリピンのバス乗っ取り事件、および神奈川県警SATの訓練について
今年の夏は暑かったですね〜。百何十年ぶりの猛暑だったとか(^_^;)。さて、今回は、先月フィリピンで発生したバスハイジャック(バス乗っ取り)事件につい
今年の夏は暑かったですね〜。
百何十年ぶりの猛暑だったとか(^_^;)。
さて、今回は、先月フィリピンで発生したバスハイジャック(バス乗っ取り)事件について取り挙げます。
まず、事件の概要を記載します。
8月23日に、マニラ市内で、香港からの観光客を乗せたバスを自動小銃で武装した元警察官が乗っ取り、フィリピン警察に対して復職を要求しました。
警察は説得を続けますが発生から11時間後に、フィリピン国家警察のSWATチームが突入を試みます。
ですが、このSWATチームが訓練、装備共に不十分であったため、バスの窓ガラスをハンマーで割った後、突入に手間取り、1時間ほど犯人とにらみ合いを続けます。その後バスに突入し、犯人を射殺しますが、結果的に人質8人が死亡してしまいました。
次に突入時の様子を記載します。
突入の際、フィリピンのSWATは突入用のハシゴすら用意しておらず、窓ガラスを割った後「どうやって突入しようか」と戸惑っているようでした。
窓ガラスを割った後、SWATは肩車で隊員を窓から突入させようとしますが、犯人が車内から発砲したため、慌てて後退してバスの外側に待機し、犯人とにらみ合いになってしまいます。
その後、SWATが催涙弾を投げ込み、バスの後部から突入し、運転席側に移動した犯人を狙撃班がライフルで射殺しますが、8人の人質が死亡してしまいました。
また、最近のフィリピン政府の調査では、死亡した人質8人の内、数人はSWATの突入時の射撃により、死亡した可能性が高いとの事です(-_-;)。
この事件でのフィリピン警察の対応については、各国の専門家が様々な分析していますので、あえて問題点を詳細に記載することは省きます。
今回の事件で突入を試みたのは、フィリピン国家警察(PNP)に所属するSWATチームです。
組織の名称は「SWAT」となっていますが、今回の事件の対応を見る限り、「人質救出部隊」というよりも、重武装で犯人を銃撃し、制圧する「武装警察」としての性質が強いようです。
また、フィリピン国家警察には、SWATとは別に、SAF(Special Action Force)と言う対テロ部隊が存在します。
このSAFは、アメリカFBIの特殊部隊「HRT」、フランス国家警察の特殊部隊「RAID」などからテロ対策の指導を受けており、装備も充実しているようです。
SAFの隊員は、マニラ首都圏のSWATにも配属されていますが、今回の事件では出動していないようです。もし出動していて、あのレベルだとしたら…かなり問題です(-_-;)。
今回の事件で亡くなられたのは、香港からの観光客です。以前この掲示板でも取り挙げましたが、香港警察には、高度な技能を有する特殊部隊「SDU」が存在しますから、香港の市民にとってフィリピン警察の対応は「有りえない」ものだったのでしょう。
今回の事件で責められるべきは、隊員達に訓練もろくに行わせず、装備すら不十分なまま出動させた国家警察の幹部達でしょう。
この事件の後、フィリピンのアキノ大統領は、国家警察の幹部を更迭し、SWATの訓練を見直すと表明しました。当然の措置だと思います。
また、この事件を意識したと思われますが、9月6日に横浜市で、神奈川県警に所属するSATが、バスハイジャック対策の訓練を報道関係者に公開しました。
この訓練は、今年11月に横浜市で開催されるAPEC首脳会議に向けた合同警備訓練の際に行われたものです。
動画サイトでニュース映像を確認した限りでは、SATの隊員達は良く連携が取れており、窓ガラスを割ると同時に閃光弾を使用し、素早く突入しています。
もちろん、APECの開催中に、このような事態が起きないことを願っていますが、日本の警察も「万が一」に備えて、技術と装備の向上に努めてもらいたいと思います。
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from: H-2さん
2010年09月19日 18時03分41秒
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「Re:Re:フィリピンのバス乗っ取り事件、および神奈川県警SATの訓練について」
予備役士長さん、お久しぶりです(^_^)。
> フィリピン国家警察のSAFは国内のテロ/ゲリラ組織対策で活用されています。実は、国軍対策というもう一つの顔を持つ部隊でもあります。
そのようですね。予備役士長さんのブログでは、SAFについても取り上げていましたね。
ネットでSAFの画像を見た限りでは、警察と言うより、軍の精鋭部隊という感じがします。
いざとなったら、クーデターを起こした陸軍と戦う訳ですから、重武装は当然なのかもしれません(^_^;)。
> ニュース映像観た時は、一般警官かパートタイムのチームかと思ってました。
装備も錬度も問題がありすぎます(-_-;)。
通常はあのような突入をする前に、同型のバスを調達して、何度も突入訓練を繰り返すのですが…ニュース映像を見る限り、そのような訓練が行われた形跡はありません。
おそらく、国家警察の幹部たちは、突入の事前準備など、何も考えていなかったのでしょう。
亡くなられた観光客の方は、本当に気の毒だと思います。
> 部隊で違う武器を持っていたり、服はお金がある人はアメリカのウッドランド、お金が無い人は国産の微妙な柄のウッドランドなんていう部隊内格差があったりしました。
武器と制服は部隊で調達って、すごいですね。
そうすると、部隊にお金持ちの隊員がいた場合、装備が一気にグレードアップするのでしょうか?(^_^;)。
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