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from: H-2さん
2015年02月02日 21時39分27秒
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最近の話題について
皆様、こんばんは。
2日前「イスラム国」によって後藤氏が殺害された映像がネット上に公開されました。
既に殺害されたと見られる湯川氏と共に、お二人のとった行動は世間から批判を受けるような点もあったのかも知れませんが、彼らはイスラム国によって身代金要求や人質交換に利用された犠牲者です。
お二人のご冥福をお祈りします。
今回の事件は、昨年7月に閣議決定をした自衛隊関連法の整備にも影響を与えるようです。
昨年の閣議決定により関連法の整備が行われ、自衛隊が海外で邦人の避難、輸送だけでなく、警察権の行使としての武器使用や、邦人の救出活動が行えるようになります。
なお、邦人救出活動を自衛隊が行うためには
(1)領域国政府の同意がある
(2)自衛隊を投入する地域に領域国政府の権力が及んでいる
(3)「国家に準ずる組織」が当該地域にいない
という条件を満たす必要があるとのことです。
今回の事件の場合、イスラム国の支配地域には「領域国政府の権力」が及んでおらず、自衛隊は活動を行うことができません。
仮に自衛隊が救出活動を行うとしても、イスラム国は頻繁に人質の居場所を変えているとのことなので、人質の正確な居場所を把握するために、対外情報機関の創設や強化も必要でしょう。
陸上自衛隊の「特殊作戦群」は、こうした事態を想定した訓練を行っているとは思いますが、相手国の承認や、人質と犯人に関する情報の把握が非常に難しいため、救出作戦を実際に行うことは難しいでしょう。
ですが、救出作戦をどうしても実行しなければならない事態が今後、発生するかもしれませんので、関連法の整備や自衛隊の装備、訓練の強化は行っていく必要があると思います。
ここで、話題を変えます。
以前、私はこの掲示板で、警察の銃器対策部隊が使用する「M3913」という拳銃について、突入や銃撃戦に不向きではないかと書き込みました。最近、銃器対策部隊は新しい拳銃を配備し始めたようです。
先月発売された軍事誌「SATマガジン」の3月号に栃木県警察の銃器対策部隊が掲載されており、隊員はレッグホルスターにベレッタ社の「90-Two」という拳銃を装備していることが判明しました。
警視庁刑事部の特殊犯捜査係(SIT)や道府県警察刑事部の突入班は、ベレッタ社の「バーテック」という拳銃を装備していますが、今回判明した90-Twoはバーテックの後継に当たる拳銃とのことです。
この銃はライトを取り付けるためのマウントレールを装備しており、装弾数はバーテックの15発から17発に増えています。
さらに9ミリ弾より強力な40口径弾を使用することも可能であり、総合的な性能では特殊部隊(SAT)が使用するH&K社の「USP」という拳銃には及びませんが、SATの支援部隊用としては十分な性能です。
SATマガジンの記事では90-Twoについて、訓練用エアガンの可能性もあると記載していますが、高価な専用レッグ・ホルスターを部隊の人数分装備していることから、エアガンではなく、実物を装備している可能性が非常に高いと思います。
現在、ベレッタ社では最新型の「P×4Storm」という銃が販売されているため、今回警察に配備された90-Twoは、いわば「型落ち」した銃と言えます。
ですが先述のとおり、支援部隊用としては十分な性能である上に、前の型であるバーテックは刑事部での運用ノウハウがあります。
また型落ちした銃であるため、アメリカではディスカウント価格で販売されており、この銃は安い単価で大量に配備することが可能です。
今後90-Twoは栃木県警だけの配備ではなく、全国警察の銃器対策部隊に順次配備されていくと思います。
今回、新たに配備されたのは「たかが拳銃」という見方もあるかもしれませんが、先日発生したフランスの立てこもり事件でも、突入班は防弾盾と拳銃を装備してテロリストを射殺しています。
テロリストが人質を取って立てこもっている場合、突入隊員は防弾盾で身を守りつつ、人質に被害を与えず犯人を制圧しなければならないので、そういった状況で拳銃の役割は非常に重要です。
また今回の日本人殺害を受けて、政府は国内重要施設の警備強化と、テロリストの上陸を阻止するため、水際対策の強化を公表しています。
自衛隊が治安出動するような事態であれば別ですが、平時からテロの第一次的な対応に当たるのは警察や海上保安庁です。
国内のテロ対策を強化するために、治安機関の装備を強化し、実戦的な訓練を重ねる事が必要であると思います。-
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