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from: 日警趣味者さん
2016年09月07日 17時24分27秒
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特殊班派遣部隊について
h2さんお久しぶりです。
和歌山の立てこもり事件、いくつか気になる点があったのでご質問させていただきます。以前に、h2さんはこの掲示板で
「この制度は「タスクフォース制度」と呼ばれていますが、派遣された捜査員の任務は、あくまで「地元警察の支援」に限定されています。
つまり、最終的な突入と犯人逮捕は、地元警察の捜査員が行うことになります。」
とおっしゃっておりましたが、今回は事件発生早期から大阪府警maatが介入していましたが、報道を見ると、ホテルへの突入も立てこもった犯人への説得や身柄確保もほとんどMAATがやっているような印象を受けました
。これは「地元警察を立てる」警察庁の方針が変わったと見ていいんですかね?
あと、タスクフォース制度についてですが、
https://kotobank.jp/word/%E7%89%B9%E6%AE%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E7%8F%AD-1725527
↑
これを見ると「警視庁、大阪、北海道、愛知、福岡の5都道府県警察に「特殊班派遣部隊」が編成されて全国的な応援態勢が設けられている」
とありますが、やっぱり警視庁sitと大阪府警maatだけで全国をカバーするのは無理だと判断したのですかね?-
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コメント: 全5件
from: MP5さん
2017年04月30日 17時35分53秒
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H-2さん、ありがとうございます。
タスクフォースの日本語名称変更と変更の理由と変更時期については、警察(できれば警察庁)記者クラブに所属する記者が質問しない限り真相はわからないと思います。
それから、特殊班派遣部隊の追加指定について質問します。
・特殊班派遣部隊に指定されていない府県警の特殊犯捜査係は、技術向上や装備の充実をすれば警察庁から特殊班派遣部隊に指定を受けると思いますか?
以上です。よろしくお願いしますm(__)m。
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from: H-2さん
2017年04月30日 14時44分30秒
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こんにちは、MP5さん(^_^)。
「総合評価書」の内容を拝見しました。
総合評価書によると、北海道警、愛知県警、福岡県警の特殊犯捜査係を、他県で発生した事件に派遣できるよう、警察庁から「特殊班派遣部隊」として指定を受けたのが、平成16年(2004年)ということですね。
そうしますと、警視庁と大阪府警の特殊犯捜査係は、2004年よりも前に、警察庁から「特殊班派遣部隊」の指定を受けていた事になります。
警視庁と大阪府警の特殊犯捜査係は、1994年に警察庁が「タスクフォース」に指定し、全国に派遣できる体制となりました。
このタスクフォースの日本語の名称は「特殊犯特別捜査班」だったようですが、発足から10年と経たずに、派遣できる人員や装備を強化し、「特殊班派遣部隊」という名称に変わったのではないかと思います。
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from: MP5さん
2017年04月29日 12時46分22秒
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皆さん、お久しぶりです。
警察庁「緊急治安対策プログラムの推進」の総合評価書(平成19年7月)本文30ページによると、特殊班派遣部隊は平成16年10月に北海道・愛知・福岡の3府県を追加指定したとのことです。この総合評価書は、警察庁HP政策評価等のページにあります。
総合評価書本文のURLを記載します。
https://www.npa.go.jp/seisaku_hyoka/soumu34/19sougou.pdf
短文ですが、ご参考までに。
前のコメントを削除・修正しました。申し訳ございませんm(__)m。
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from: H-2さん
2016年09月09日 09時15分35秒
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こんにちは、日警趣味者さん(^_^)。
>今回は事件発生早期から大阪府警maatが介入していましたが、報道を見ると、ホテルへの突入も立てこもった犯人への説得や身柄確保もほとんどMAATがやっているような印象を受けました
。これは「地元警察を立てる」警察庁の方針が変わったと見ていいんですかね?
基本的な方針は変わっていないと思います。
大阪のMAATは警察庁兼務という肩書で派遣されているのでしょうが、万が一、立てこもりの対応が失敗したとしても、警察庁が個別の事件で責任を取る、ということはありません。
大阪府警MAATは突入支援や犯人説得の助言、防弾車の投入などを行なっているようですが、事件対応の最終的な責任は、和歌山県警の本部長が負うという事に変わりはないでしょう。
今回の事件では、MAATと和歌山県警のSITが合同で対処し、自分の腹を撃った犯人にMAATの捜査員がいち早く接近していますが、和歌山のSITも直近におり、最終的な逮捕はSITが行ったのだと思います。
個人的な推測ですが、MAATは犯人の直近にいた最も射撃練度が高い捜査員であったため、倒れた犯人が射撃してこないか、安全確認のために接近したのではないかと思います。
仮に犯人が射撃をすれば、MAATの捜査員が応射し、和歌山県警のSITが逮捕するという作戦だったのではないかと思います。
>あと、タスクフォース制度についてですが、
https://kotobank.jp/word/%E7%89%B9%E6%AE%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E7%8F%AD-1725527
↑
これを見ると「警視庁、大阪、北海道、愛知、福岡の5都道府県警察に「特殊班派遣部隊」が編成されて全国的な応援態勢が設けられている」
とありますが、やっぱり警視庁sitと大阪府警maatだけで全国をカバーするのは無理だと判断したのですかね?
「特殊班派遣部隊」という言葉をネットで確認してみました。
平成18年(2006年)に警察庁が「治安再生に向けた7つの重点」という文章を公表しており、この文章の中に「重要犯罪に対する捜査の強化」という項目があり、「○高度な捜査力を有する部隊の広域的展開等の推進」と記載され、この文の下に「特殊班派遣部隊用の装備資機材の整備」と記載されています。
つまり、警察庁は2006年の時点で特殊班派遣部隊の装備を強化すると発表していますから、特殊班派遣部隊は2006年より以前に設立されていたことになります。
また、日警趣味者さんの御指摘のとおり、コトバンクには記者の署名入りで警視庁、大阪、北海道、愛知、福岡に編成されていると記載されています。
この文章は記者クラブの記者が警察庁関係者から取材した内容でしょうから、事実だと思います。
以上の事から「特殊班派遣部隊」は、1994年4月に制定されたタスクフォース制度である「特殊事件特別捜査班」を、さらに強化、発展させたものではないかと思います。
完全に個人的な推測になってしましますが、1994年以降、警視庁SIT、大阪府警MAATの指導を受けて北海道警、愛知県警、福岡県警の刑事部突入班の練度が向上し、他県への支援ができる状態になったため、派遣部隊として規模を拡大させたのではないかと思います。
また1996年には北海道警、愛知県警、福岡県警にSATが編成されており、SATのOB隊員を刑事部に人事異動させることで、刑事部突入班の練度が急激に向上したのではないかと推測されます。
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from: H-2さん
2017年05月02日 23時31分32秒
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こんにちは、MP5さん(^_^)。
>特殊班派遣部隊に指定されていない府県警の特殊犯捜査係は、技術向上や装備の充実をすれば警察庁から特殊班派遣部隊に指定を受けると思いますか?
今後、特殊班派遣部隊の指定が追加される可能性は低いと思います。
指定を受けている警察は、いずれもSATが設置されており、特殊班にSATの除隊者を起用することができます。
SATが編成されており、警察庁から特殊班派遣部隊の指定を受けていない警察は、神奈川県警、千葉県警、沖縄県警です。
沖縄県警は地理的に本土から離れており、県外に迅速に展開することは困難なため、派遣部隊には適していません。
また神奈川県警の特殊班「SIS」と、千葉県警の特殊班「ART」は、特殊班派遣部隊と同等の練度だと推測されますが、関東地方は警視庁のSITが担当しているため、派遣部隊に指定される可能性は低いでしょう。
むしろ神奈川県と千葉県は、余程の重大、凶悪事件が発生しない限り、警視庁SITの派遣が必要ない県という位置づけになると思います。
また、特殊班派遣部隊に指定されている警察が、どの地方の支援を担当しているのか個人的に考察し、一覧にしたので、以下に記載します(^_^;)。
北海道警察・東北地方
警視庁・関東地方
愛知県警・中部地方
大阪府警・近畿、中国、四国地方
福岡県警・九州地方
上に記載した担当地方は、各警察が事件で特殊班や警備部のSATを派遣したか、他県警と合同訓練を実施した事例に基づいて記載しました。
この担当地方を見ると、大阪府警の担当する地方が多くなっています。
中国地方の広島県警に所属する特殊班「HRT」を派遣部隊に指定すれば、大阪府警の負担は軽減されますが、広島県警にはSATが設置されておらず、除隊者を特殊班に起用することができません。
犯人の使用する凶器が刃物程度であれば、SATの除隊者は必要ないかもしれませんが、犯人が銃器を使用しているのであれば、様々な戦術を習得しているSATの除隊者は必要でしょう。
ですから、警察庁が広島県警を派遣部隊に指定する可能性は低いと思います。
また、特殊班派遣部隊を他県に派遣している間に、派遣元の都道府県で立てこもり事件が何件も発生した場合、事件に対応できない可能性があります。
ですから、派遣部隊の数を増やすよりも、小、中規模県警が派遣部隊の応援を受けることなく、事件を解決できるよう、装備を整え、捜査員の練度を向上させる事が大切だと思います。
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