こんにちは。

＞最新　日本の対テロ特殊部隊　柿谷哲也　菊池雅之　ｐ110　にSSTの任務内容が書かれているのですが、その中で次のように書かれています。
テロリスト情報に基づいた沿岸部の空港、原子力関連施設、在日米軍施設などの警備と書かれていますが、テロリスト情報って何ですか？
それと大量破壊兵器の輸送情報に基づいた船舶立入検査とも書かれていますが、大量破壊兵器の輸送情報って何です？

テロリスト情報は文字通り、海上でのテロリストの活動や、テロ計画に関する情報でしょう。
また、大量破壊兵器の輸送情報も言葉どおりの内容です。
具体的には、北朝鮮が他国に弾道ミサイルの部品や、核物質を密輸しようとした時の情報などです。
なお、海上保安庁の本庁には、警備課とは別に「警備情報課」という部所があります。
警備情報の収集や分析を行っており、この組織が警察で言うところの、公安、外事に相当します。
警備情報課については海上保安庁のホームページに紹介されていますが、活動の詳細は公表されていません。
おそらく、警察や外国の情報機関と連携し、これらの機関から届いた情報を分析し、SSTに出動を要請するのではないかと推測されます。
また、警備情報課の捜査員が警察や公安調査庁のように「協力者」を獲得して、独自に情報を入手している可能性もありすが、このような活動が公表されることは無いでしょう。

＞陸上におけるSATの役割とはどんなものですか？

警察が要人警護をする際、黒色のバンタイプのシボレーが警護車列に加わっていることがあります。
この車は、防弾仕様で銃眼が付き、後部ドアが観音開きになっています。
推測ですが、この車両には完全装備のSAT隊員が後部座席に乗車しており、要人が銃器で襲撃された際は、その場に留まり、銃眼を使用するか、後部ドアを開いて素早く展開し、犯人を制圧する任務を担当していると思います。
また同型の車輌は、近年、刑事部にも配備されています。

＞SPとSSTではどちらが格闘能力や射撃能力が上でしょうか？

以前、警察系特殊部隊オタクさんは、SPとSATはどちらが、格闘、射撃能力が上か？という質問をしていますが、その質問とほぼ同じ回答になります。
警察の警護係の任務は、要人の避難と安全確保です。
それに対して、上にも記載しましたが、SATの警護任務はその場に留まり、襲撃者を制圧することだと思います。
SSTの警護任務がどのようなものかは公表されていませんが、部隊の性質上、海上において襲撃者を制圧することではないかと推測されます。
制圧を任務とする以上、使用する銃器の種類や射撃の訓練回数は、特殊部隊の方がはるかに多いですから、射撃能力はSSTが上回るでしょう。
格闘能力に関しては、SATとSSTは制圧を主要目的とした格闘術であり、警察の警護係は、要人の守るための防衛的な格闘術です。
役割が異なるため、どちらが優れているか、という比較はできません。
また柔道や剣道の技量については、個人による、という回答になります。

＞H-2さんの以前の回答で海上保安庁刑事課なるものがあると回答していただきましたが、この課は警察におけるいわゆる刑事と同じですか？

「海上における犯罪」という分野に限定されますが、活動内容は警察の捜査員と同じです。
また、海上保安庁の本庁には「国際刑事課」という部所もあります。
国際刑事課は密入国や薬物、銃器の密輸、海賊行為の捜査などを担当しているとのことです。

＞海上保安庁にも刑事ドラマのような刑事がいるんですね？では、海上保安庁には警察のように鑑識や検視官はいるんですか？

海上保安庁の本庁に設置されている刑事課は、鑑識活動も担当しており、警察から技術指導を受けているそうです。
また海上で死体が発見されれば、海上保安庁の管轄となるため、死因を特定するための検視も、刑事課に所属する海上保安官が行います。