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  • from: H-2さん

    2008年04月17日 15時51分47秒

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    中国の特殊部隊について(香港警察)

    今回は香港警察の特殊部隊について取り挙げます。以前、このサークルのメンバーである「特殊部隊パパラッチ」さんに記載していただきましたが(^_^)、今回は

    今回は香港警察の特殊部隊について取り挙げます。

    以前、このサークルのメンバーである「特殊部隊パパラッチ」さんに記載していただきましたが(^_^)、今回はその補足的な内容になります。

    皆様ご存知のように、香港はイギリスの植民地でしたが、1997年に中国に返還されました。

    中国は香港返還後も、「一国二制度」の政策を採っています。
    そのため香港警察は現在でも、中国の他の警察組織とは性質が異なり、旧宗主国であったイギリスの影響が強い組織です。

    それでは、香港警察の特殊部隊について書き込みます。


    SDU

    SDUは「Special Duties Unit」の略称で、凶悪犯罪、テロ、ハイジャック事件の対処を主な任務としています。
    中国語では、「特別任務連」と呼ばれています。

    また「飛虎隊」(フェイフィータイ)という別名でも呼ばれています。
    この別名は、香港映画の劇中で、香港警察の特殊部隊が「飛虎隊」と呼ばれていたため、これがきっかけとなり、定着したそうです。

    SDUは1974年に、10名で発足しました。
    1978年に、イギリス陸軍の特殊部隊「SAS」が香港に立ち寄り、この際にSDUはSASから、初めて技術指導を受けました。
    以後、イギリス海軍の特殊部隊「SBS」からも指導を受け、体制や装備を強化し、現在に至っています。

    現在、部隊の総員は約100名で、全隊は3組に分かれており、隊員の平均年齡は27歳です。

    以下に、SDUの階級構成を記載します(2003年の、中国掲示板からの情報に基づいています)。

    なお、左側は香港警察の階級で、括弧の中は日本警察の階級に(かなり強引に)置き換えています(^_^;)。

    高級警司(警視正に相当。隊長)…1名

    総督察(日本警察には存在しない階級です。上級警部?)…6名

    督察(警部) …5名

    警署警長(上級巡査部長?もしくは警部補に相当)…4名

    警長(巡査部長)…20名

    警員(巡査)…60名

    また、装備は以下のとおりです(ウィキペディアを参考にしています)。

    拳銃
    グロック17

    サブマシンガン
    H&K社製 MP5シリーズ

    自動小銃
    コルト社製 AR15, M16, M4
    H&K社製 G36

    狙撃用ライフル
    H&K社製 PSG-1
    ナイツ社製 SR-25
    アキュラシーインターナショナル社製 L96A1

    散弾銃
    レミントン社製 M870

    この他にも、装甲車やヘリコプター、潜水用機材などを装備しています。

    SDUは香港を管轄することから、香港映画によって頻繁に取り挙げられます。
    これは、ハリウッド映画に、ロス市警の「SWAT」役がよく登場するのと同じです。

    また、SDU自体も広報活動を積極的に行っており、SDUを除隊した隊員が、映画の製作に協力することもあります。
    これもハリウッドと、SWAT(OB隊員)の関係によく似ています。

    SDUとSWATは、言うなれば「映画の街の特殊部隊」ですので、広報活動を積極的に行って、映画に取り挙げられることにより、知名度が向上し、市民からの支持を得られるという利点があるようです。

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    7仔

  • from: H-2さん

    2008年04月14日 17時13分42秒

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    中国の特殊部隊について(公安部)

    「中国公安部」は、日本の警察に相当する組織です。今回は、公安部に所属する特殊部隊について記載します。特殊警察総隊特殊警察総隊は凶悪犯罪対策、暴動鎮圧、

    「中国公安部」は、日本の警察に相当する組織です。
    今回は、公安部に所属する特殊部隊について記載します。


    特殊警察総隊

    特殊警察総隊は凶悪犯罪対策、暴動鎮圧、テロ対策を主な任務とする組織で、通称「特警」と呼ばれています。
    中国全土156のエリアに編制、配置されており、部隊の総人数は20万人と言われています。

    組織の規模が大きいため、特殊警察総隊ごとに、所属するエリア(地区)を頭につけて呼称し、区別しているようです。
    例えば、北京市に所在する特殊警察総隊は「北京特殊警察総隊」と呼ばれています。

    特殊警察総隊は、北京オリンピックの開催が決まった2001年から、編成準備が行われ、2006年あたりから、中国各地で相次いで編成されています。
    また北京市、上海市、天津市、瀋陽市に所在する特殊警察総隊は、報道機関に訓練を公開しています。

    特殊警察総隊は2003年から、数百名の隊員を数回に分けて英国、ドイツ、オーストラリア、カナダなどに訓練のため派遣しています。
    また、フランス軍警察の特殊部隊「GIGN」や、ドイツ連邦警察局の特殊部隊「GSG9」から、テロ対策の技術指導を受けています。
    特にGIGNは、2007年に北京を訪れ、北京特殊警察総隊に指導を行っています。

    北京特殊警察総隊は、2006年に編成され、編成時、隊員数は約800人でしたが、現在はさらに増員されていると思われます。
    また報道によると、隊員の平均年齢は26歳だそうです。

    なお特殊警察総隊は、いくつかの部隊に分かれており、「総隊」とは、その総称であるようです。

    以下、現在判明している部隊を挙げます(以下に挙げるのは、北京の特殊警察総隊です)。


    交通機動部隊
    日本警察の「交通機動隊」を意識したのか、水色の制服と白色のヘルメットを着用しています。
    おそらく、バイクに乗車して、北京オリンピック(マラソンなど)の際、交通整理を担当すると思われます。

    暴動鎮圧機動部隊
    暴動鎮圧を担当。盾とヘルメットを装備した、いわゆる「機動隊」です。

    介入機動部隊
    SWATチームです。GIGNや、GSG9から指導を受けているのは主に、この部隊と思われます。

    水中機動部隊
    ダイバー部隊です。水中における爆発物の捜索や、水中からの突入を担当すると思われます。

    空中機動部隊
    この部隊も、詳細は不明です(^_^;)。
    おそらく、ヘリコプターからの狙撃や、リペリング降下による展開、突入を主要任務とする部隊だと思われます。

    女子特殊警察部隊
    女性だけで編成された部隊。
    北京オリンピックの際は、女性要人(政府関係者、スポーツ選手等)の警護を担当すると思われます。
    また中国の報道によれば、この部隊に入隊すると、「パトカーの運転、射撃、高所の登攀、発破、障害物などの解体、爆弾の解体」などの訓練を受けるそうです。


    なお、余談になりますが、以前掲示板に書き込んだ「人民武装警察」にも、女性だけで編成された特殊部隊が存在します。

    これは「女子偵察隊」と呼ばれており、「情報偵察、テロ事件での突入、重要な警備業務など」を任務としているそうです。
    隊員は、過去に武術、射撃などの技能を習得した人が大半を占めるといわれています。

    また、訓練も報道機関に公開されており、赤いベレー帽を被った隊員(当然女性)が、手刀でレンガを叩き割っていました…(^_^;)。
    中国だけでなく、韓国の特殊部隊も、この手のパフォーマンスが好きなようで、時々演武(?)を公開しています。

    話を戻します(^_^;)。

    特殊警察総隊は、様々な武器を装備しているようですが、訓練映像で確認できたものは、以下のとおりです。


    56式自動歩槍
    兵器メーカー「中国北方工業公司(ノリンコ)」製で、ロシアの自動小銃「AK47」をコピーした物です。銃床(ストック)は、折りたたみ式になっています。

    79式軽サブマシンガン
    同じく、ノリンコ製です。
    銃床は折りたたみ式で、ダットサイト(照準器)が装着されています。
    この銃は7.62ミリ、トカレフ弾を使用するサブマシンガンです。

    拳銃
    形状から、グロック社製と思われる拳銃を、上海特殊警察総隊の隊員が装備していました。

    また装甲車(12.7ミリ機関銃装着)や、隊員輸送用のバスなどを装備しています。


    特殊警察総隊は、日本の警察で言えば機動隊、SAT、交通機動隊に相当する部隊です。
    ただし、規模は日本と桁違いです。
    正確な比較はできませんが、日本の上記部隊と比較しても、十数倍の規模になると推定されます。
    まあ、中国は人口13億人ですから、部隊の規模が大きくなるのは、やむを得ないのかも知れません。

    特殊警察総隊は、創設の経緯からも分かるように、「北京オリンピックのために創設された」という側面を持っています。
    ですから、北京オリンピックの開催期間中は、中国の至る所で、特警隊員の姿を見ることになると思います。

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  • from: H-2さん

    2008年04月04日 18時23分41秒

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    中国の特殊部隊について(人民武装警察)

    今回は、人民武装警察の特殊部隊について書き込みます。「人民武装警察」という組織自体、あまり聞き覚えのない方も多いと思いますので、まずこの組織について記

    今回は、人民武装警察の特殊部隊について書き込みます。

    「人民武装警察」という組織自体、あまり聞き覚えのない方も多いと思いますので、まずこの組織について記載します。

    人民武装警察は、中国国内の治安維持を担当する準軍事組織です。
    通称「武警」と呼ばれています。

    1983年に人民解放軍から分離しており、建前上は治安組織ですが、実質的に軍との繋がりが強い組織です。

    主要任務は、政府重要施設の警備や、暴動鎮圧、災害対策などで、これを担当する部隊を「内衛部隊」と呼んでいます。

    ですが、これ以外にも国境警備、沿岸警備、森林保護、道路建設、水力発電所の建設、さらには金山の採掘(!)まで担当しており、「警察や役所で手が回らないことは、全部やっている」感じがします。

    所属する人数も膨大で、正確な数は分かりませんが、一説には150万人、と言われています。
    また、制服は緑色なので、見た目には人民解放軍とあまり区別がつきません。

    人民武装警察は、天安門事件の際、民主化を要求したグループを鎮圧し、死傷者を出しています。
    また最近では、チベット自治区でも、僧侶や一般住民を鎮圧し、死傷者を出しています。
    中国国内はともかく、国際的には厳しい批判を受けている組織です。

    それでは、前置きが少し長くなりましたが、人民武装警察の特殊部隊について記載します。


    雪狼突撃隊

    雪狼突撃隊は、人民武装警察の対テロ特殊部隊です。
    隊員の総数は約300名で、隊員の平均年齢は22歳とされています。

    2006年に北京警察学院の演習場で、「北京特警総隊」と共に、北京オリンピックに向けたテロ対策合同訓練を実施しました。

    特警総隊については次回、詳しく記載しますが、要するに中国警察のSWATチームです。

    雪狼突撃隊の英語での部隊名称は「スノーウルフ コマンド」です。

    「隊員の平均年齢22歳」というのは、公式の発表なのですが、随分若い感じがします。
    おそらく軍隊でいえば、空挺部隊や、レンジャー部隊のような位置づけなのかも知れません。

    より上位の部隊に行くための、「登竜門」的な存在とも推測されます。


    雪豹突撃隊

    この部隊は、2002年12月に設立されました。
    人民武装警察の北京総隊特勤分隊に所属しており、隊員の総数は約400名です。

    前述した雪狼突撃隊と同様に、対テロ特殊部隊です。

    雪豹突撃隊は、2007年、ロシアにおいて、同国の「内務省系特殊部隊」と共に、テロ対策の合同演習を実施しています。

    英語での部隊名称は確認できませんでしたが、「スノーレパード コマンド」であると思われます。

    この部隊も、詳細はよく分からないのですが、中国を代表してロシアに派遣されたことから推測すると、部隊の平均年齢は雪狼突撃隊より高く、ベテランを揃えているのかも知れません。

    雪豹突撃隊と雪狼突撃隊は、訓練の際、専用のアサルトスーツ(突入服)を着用しています。
    また武器は
            「95式自動歩槍」
            ドイツH&K社製「G36C」(自動式カービン銃)
    等を使用しています。

    なお、中国において「テロリスト」とは
            民主化要求グループ
            独立を要求する少数民族(チベット、ウイグル等)
            政府の意向に従わない宗教団体(「法輪功」等)
    等を指します。

    よって、これら「テロリスト」を鎮圧する対テロ部隊は、国際社会から厳しい批判を受ける宿命にあります。

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    from: H-2さん

    2008年04月10日 18時00分53秒

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    「Re:Re:ようこそ(^_^)」私も、中国のバブル経済は、そう長くは持たないと思います。現在の中国では、土地や漢方薬など、あらゆる物が投資の対象とな

    from: 特殊部隊パパラッチさん

    2008年04月08日 12時44分40秒

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    「Re:ようこそ(^_^)」そうなんですよね。。。中国は経済、軍事共に今後はアメリカを脅かす存在になるでしょうね。日本にしても経済面で言うなら、あらゆ

  • from: H-2さん

    2008年04月01日 15時30分15秒

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    中国の特殊部隊について(人民解放軍)

    これから、何回かに分けて、中国の特殊部隊について記載したいと思います。今回は、人民解放軍の特殊部隊を取り上げます。共産国ゆえに、拒否感を感じる方もいる

    これから、何回かに分けて、中国の特殊部隊について記載したいと思います。
    今回は、人民解放軍の特殊部隊を取り上げます。

    共産国ゆえに、拒否感を感じる方もいるかもしれませんが、周辺国の特殊部隊を客観的に知ることは意義があると思いますので、記載します。


    人民解放軍緊急即応部隊(第15空挺軍団)

    第15空挺軍団は人民解放軍(陸軍)に所属する緊急展開部隊です。
    有事発生の際は、中国国内のあらゆる地域に、24時間以内に展開が可能と言われています。

    運用や戦術は米国陸軍のグリーンベレーに近く、GPSシステムや、最新の指揮通信統制システムなど、人民解放軍の新装備が優先的に配備されています。

    武器は、95式自動歩槍(ブルパップ方式の自動カービン銃)等が配備されています。
    また、欧米諸国製の武器も所有していると言われています。

    軍団の総員は約5万人で、いくつかの師団に分かれています。
    また将校は全て士官学校の出身者で構成され、全隊員の約60%以上が大学卒業資格を有すると言われています。

    中国の特殊部隊は、欧米や日本の基準と比較して、部隊の規模が桁外れに大きいのが特徴です。これは総人口13億人、という中国の規模もさることながら、特殊部隊自体が、多数の支援部隊を組織内に抱えているからです。

    第15空挺軍団は2006年に行われた、中国とパキスタンの合同軍事演習の際、報道陣に姿を表しました。
    また最近では、北京オリンピックに向けたテロ対策訓練を公開しています。

    人民解放軍の特殊部隊は、他にも多数存在すると言われていますが、現在、報道機関に公開されているのは、この部隊だけです。

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