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from: ueyonabaruさん
2010年10月12日 10時56分47秒
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エマソンの「偉人論」 ②
プラトンの文章の中には、諸民族の伝統や教養が織り込まれています。それは西洋の諸学の基礎をなし、またあらゆる文芸の源泉となっているのです、論理学、算術、美学、均整の学(シンメトリ-)、詩歌、語学、修辞学、存在論、道徳、はては処世の知恵に至るまで、あらゆる学問領域がプラトン思想の揺籃から生まれてきました。
まさにプラトンこそ哲学の代名詞です。その名は、人類の栄光であると同時にある意味では不名誉でもあります。なぜなら、その後に現れたロ-マ人たちも、アングロサクソン人(欧米人)たちも、基本的にはプラトンが開いた思想の枠組みから一歩も出ることができなかったからです。
プラトンには妻子がおりませんでしたけれども、あらゆる文明国の思想家達は、すべて彼の霊的な子孫であり、その思想の遺伝子を受け継いでいると言っていいでしょう。それにしても、大自然は、どれほど数限りない偉人達を、プラトンの魂を受け継ぐ使途として、暁闇なる神秘の世界からこの地上世界に、次から次へと送り出してきたことでしょうか。
プラトンの「パイドン」には、新教のカルヴィニズムの萌芽があり、キリストの教えそのものも潜在しています。イスラム教の「栄光者の徳」(アクラク・イ・ジャラリ)という道徳の手引書は、その哲学の成果を全面的にプラトンに負っています。神秘主義のあらゆる文献も、その淵源は、みなプラトンに発するのです。
(プラトン)
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