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from: ueyonabaruさん
2013年12月08日 10時42分13秒
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アベノミクスを成功させよう。増税に恩恵はない。[HRPニュースファイル842]
幸福実現党の赤塚一範氏の小論である。その内容は、私には今十分理解できない。
幸福実現党の言論が正しいのであれば、これは受け入れるしかない。幸福の科学の経済論がここにあるわけだが、これは正しいか、それとも正しくないかそれをを明らかにするのが自分の学びだと思う。
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◆財政破綻を煽るマスコミ
安倍政権が発足して一年が経とうとしており8%への消費増税も決定してしまいました。日本経済新聞では12月2日~4日にかけて名物コーナーである経済教室にて3回に分けてアベノミクスの特集が組まれています。
どの回も細かい点は別として短期的なアベノミクスの効果については概ね肯定的に捉えています。ただ、どの回も財政破綻を心配し財政再建は必要である、もしくはさらなる増税はやむを得ないという立場をとっているように感じます。
実はこの財政再建と消費増税はアベノミクスにとって非常に問題なのです。
また、12月5日の日本経済研究センター主任の桑原進氏による経済教室では、「消費税19%で財政黒字化」と題し将来のさらなる増税にまで言及し下記のように述べています。
(1)景気は明るいが財政再建の目途が立っていない。
(2)2025年度まで消費税を毎年1%ずつあげ最終的に消費税を25%まで上げるべき。
(3)増税は多難であるが恩恵もある、増税で国家全体の貯蓄が増加(高齢化による国民の預貯金の減少を上回る財政赤字の削減)し、日銀による異次元緩和を後押しする。
以上のように増税の恩恵を強調し2015年10月の10%への増税ばかりか、将来のさらなる増税にまで言及し財政破綻論を煽っています。
◆増税で国全体の貯蓄が増加するというのは間違い
ここで桑原氏の議論において気になった点があります。それは、(3)「増税で国家全体の貯蓄が増加する」の部分であり明らかに間違っています。
貯蓄(フロー)というのは経済学的には、消費されなかった残りの部分のことです。国民は消費されなかった部分、つまり、貯蓄を預金や株式、債券など資産の形(ストック)で保持します。
桑原氏は預貯金と言っているのでこの場合の貯蓄は貯蓄残高(ストック)を意味していますが、増税による財政赤字の削減と、国家全体の貯蓄残高(ストック)との関係はむしろ桑原氏の真逆の結論が正しいのです。
◆日本は世界一の資産国
日本全体の金融資産は2013年6月の日銀速報によると、(1)家計の金融資産が1590兆円、(2)金融機関の資産が3150兆円、(3)企業及び非営利団体の資産が945兆円、(4)政府の資産が516兆円です。これらを合計した資産総額は6201兆円です。
一方、日本国全体の負債は、(1)家計が357兆円、(2)金融機関が3062兆円、(3)企業が1352兆円、(4)政府が1126兆円、でこれらを合計した負債総額は5897兆円です。
基本的に資産総額と負債総額の差額は、もし資産総額のほうが多ければ海外に対して債権を持っていることになりますし、負債総額のほうが多ければ海外に債務を負っていることになります。
因みに日本は資産のほうが多く298兆円の対外純資産を持っており、これは世界一です。これだけを見ても日本が財政破綻からほど遠いのは明らかです。
◆政府の借金は国民の資産
また、国債の議論で重要なのは、政府、企業、個人、海外であれ、だれの借金であろうと日本国民がお金を貸している限り、『だれかの借金』=『国民の資産』となる点です。
例えば、企業の資産・負債に注目すると、資産が945兆円であり借金が1352兆円となっており部門単体でみれば、債務超過で問題があるように見えますが、実際は企業がお金を借りることによって国民全体の資産は増加するのです。
もし政府が増税し、国債をすべて返済したとするとそれと同額の国民の資産が消滅します。例えば、政府の借金1126兆円を返済したとすると、国民の資産は単純に、1126兆円分が引かれた5075兆円に減少してしまいます。
この議論からわかるように桑原氏の国家全体の貯蓄うんぬんの話は少し論点がずれています。むしろ積極的に国債を発行し、国民の富を増やした方が良いのです。財政再建による国債発行残高の減少は、国民の資産を減らしアベノミクスの効果を減少させます。
◆社会保障ではなく未来産業育成やインフラへの投資が本道
問題は政府の借入(国債)が富を生むものに使われていないということです。いわゆる通常の信用創造の過程では、企業は借入し、その資金でオフィスなどを整えたり、人を雇い働かせたりして富を生み出します。
極端ですが、企業がもし利益を生み出すものではなく従業員の福利厚生だけに資金をつぎ込んだとしたら借入を返済できず倒産するでしょう。福利厚生ももちろん重要ですが、会社の利益を優先しなければならないのは明らかです。
これは国家で言えば経済成長が最優先であり、社会保障などの福利厚生は経済成長の恩恵としてのみ存在します。
資本主義社会における発展とは信用創造による拡張に実体経済を合わせていくという過程そのものです。借入(借金)が悪いわけではなく、借り入れたお金をどのように使うかということが重要です。
つまり問題は、国債そのものではなく、建設国債以外の社会保障のために使われている赤字国債にこそあるのです。
幸福実現党は、幸福実現党は国債発行や官民ファンドを創設し、200兆円規模で未来産業や基幹インフラへ投資し日本の国富を増やしてまいります。(文責・HS政経塾スタッフ 赤塚一範)
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