https://www.youtube.com/watch?v=WkpNTVNCn94

　水島氏がご自身の宗教について語っております。上の動画の後半で語られます。

　道元が中国で禅を学んでいたときに師匠から示された公案に対して、答えたのが、「身心脱落」というものだったようです。これは、本来であれば「心塵脱落」が通常の答えだといわれます。

　師匠が道元の答えをどう理解したのか分かりませんが、その答えを了としたわけです。中国から帰った道元は曹洞宗を開くのですね。

　水島氏は、道元の言った「心塵脱落」こそが日本的仏教の真髄だと言います。身も心も否定し去ったあとの境地、そこには仏がある、宇宙（自然）と一体なる心境があるというのですね。

　この道元の、「身心脱落」の境地は正解でしょうが、私には、それに対し、一つ足りないものを感じます。やはり、「心塵脱落」という仏教者の修行目的、方法論は残っていくべきだと思うのです。

　禅者が、「身心脱落」と、「心塵脱落」の両方を兼ねて備えるのであれば文句はありません。