沙也加様の表題の本を読みましたが、あの若さでこんな本が書けるとは驚きです。
先生のお子様たちは、いずれも天才と言ってみたいです。

　私が若いころにそのような思想が理解できたかと自問したとき、彼女の天才ぶりが分かるのです。７０歳を超えてから、彼女の著作で勉強する状況にあります。

　明治維新の時代の政府幹部たちの模索ぶり、国教をどうするのかという大問題、明治憲法のこと、宗教と政治の関わりなど、国家のありようの検討など、なるほどと思わせる当時の状況の描写です。よく書けた明治時代についての本です。

　まだ理解しきったというのではありませんが、明治時代の新建国の姿が分かるようになるのです。これは著者がホントに当時をうまく表現できたからなんだと思いますね。

　国家神道の評価も味わい深いものがありました。完全肯定でも完全否定でもない、国家神道、なるほどと思いました。