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from: 生成門さん
2012年08月31日 17時58分11秒
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有限オートマトンを数学的に表現する
有限オートマトンを数学的に表現する
<四次元能版エヴァンゲリオン:二人称の内面化>
スタックやロストから抜け出す方法
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111229314
の続きです。
内部観測の数学的表現に挑戦している高橋信二氏の「内部観測:脱構築から発達へ」
http://www.e.okayama-u.ac.jp/jafee/paper/a42.pdf
を参考にして考えています。
有限オートマトンを数学的に表現することが課題となってきました。数学的表現なので数学の素人が勝手に解釈することはできません。そこで高橋氏の表現を忠実に引用(「 」で括ります)しながら解説することにします。
「非決定性有限オートマトンG の状態の集合をQ、始状態をq0 ∈ Q、終状態の集合をF ⊆ Q とする。」
これは双六Gのノード(状態)が沢山あり(Q)、そして、双六のスタートをq0として、上がりをFとするということです。Fがqnではないのは複数あるからです。終わりも上がりも終状態だということですね。
ここまでは簡単です。
「状態間の遷移構造は遷移関数δ : Q × Σ → P(Q) で表現される。ただしここでP(X) はX のベキ集合である。」
これは難しいですね。
ある状態から別の状態に移るということですが、その遷移する構造は遷移関数δ で表現します。簡単に言えば、沢山のノードQ×Σがあって、それぞれ分岐していきますから個々にはqi→pjですが、それが集まってQ → Pです。 P(Q) で表現されるとします。
これは集合の基本を学んでおかなければなりません。
集合の基本 ( 元、部分集合、べき集合、直積など )
http://homepage3.nifty.com/rikei-index01/syugou/syugoukihon.html
以下、引用しました。
定義 ( べき集合 : Power set )
集合Aの部分集合全体を集合とみなすこともできる。
集合Aの部分集合全体を P(A) で表し、『 べき集合 』 という。
例えば、A={ 1,2,3 } のべき集合は次のように表される。
P(a)={φ,{1},{2},{3},{1,2}.{1,3}.{2,3},{1,2,3}}
なぜ 『 べき集合 』 と呼ばれるのかというと、べき集合の元の数が、2のべき乗(累乗)になるからである。 例えば、上の例では集合Aの元は3個で、P(A)の元は23=8個になっている。
―――
しかし、これだけでは足らないようです。
ここの遷移関数δ : Q × Σ → P(Q)は有限オートマトン(FA)を理解しないと、先に進めませんので、
中野氏の有限オートマトン(FA)
http://www.msc.cs.gunma-u.ac.jp/~nakano/Au10/note2.html
を参考にして学んでおきましょう。
また有限オートマトンに戻ってしまいましたが、まだ理解不足のようですので、繰り返します。別の視点で見ると新しい発見があるかも知れません。シムハンタの皆さんで数学に弱い人は生成門と同じように本質だけを見ることに注力しましょう。
有限オートマトン(FA)とは中野氏によれば、言語 = 文字列の集合 = 語の集合 = パターン であるということです。
オートマトンとは言語のグラフ(状態の遷移の図)による記述であるとも言っています。
グラフ上の→の列をパス、各→には文字がついているとします。パス上の→の文字の列が語であるということになりますね。
文字の列=語(abcd,,,)
------a--------b------c----d
状態1 → 状態2 → 状態3→ ・・・
文字の位置がややずれていますが、文字は→の上についているつもりです。
オートマトンとは双六・携帯であるとも言いましたが、外部から順に入力される記号に対して内部状態を次々に変えていき、その結果として何らかの応答を出力するシステムであるとすると自動販売機、からくり人形など人工的なものから、人間や自然現象まで凡そすべての状態を移行させるもの(システム)はオートマトンと言えるでしょう。
続く-
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from: 生成門さん
2012年08月31日 17時39分34秒
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スタックやロストから抜け出す方法
スタックやロストから抜け出す方法
<四次元能版エヴァンゲリオン:二人称の内面化>
スタックやロストから抜け出す
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228374
二人称の認識が自己認識に代わる
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111229152
の続きです。
内部観測の数学的表現に挑戦している高橋信二氏の「内部観測:脱構築から発達へ」
http://www.e.okayama-u.ac.jp/jafee/paper/a42.pdf
を参考にして考えています。
T/エージェントの自己との対話に於ける危機とは一人称由来の曖昧さから来るスタック(行き詰まり)とロスト(迷子)のことです。
自己認識の対象となる文は、それを認識するT/エージェントselfの有限オートマトンが発したものですから、当然、有限オートマトンにはその文に対応する状態の遷移の列が存在します。
有限オートマトンが非決定性の場合、対応する状態の遷移の列は複数あり得るですが、そのうちの一つは必ず、文の出力となる状態の遷移の列(文字の並び)です。従って、その認識は常に可能なはずです。しかし、必ずしも認識が成功するとは限らないのです。
T/エージェントselfは内面化された二人称をもっていますからスタックとロストが起きても、そこから逃れる道筋(解決策)を有限オートマトン自身が探し出します。
ロストの解決は認識過程の最後に辿り着いた非終状態を終状態とすることでなされます。
これは、自分で発した文は自分で責任を持って理解するということであり、自分の発した文の発話に際しては顕在化していなかった「意味」を引き受けるということです。これをワープロの例で言うと「いお」などです。
「イオ」ですので全く変換がありまません。これはこれで「終」にするということです。双六の「上がり」ではありません。むしろ「放棄」「ギブアップ」でしょうね。それでも、T/エージェントselfとしては、決定したのですから非決定からは脱したということです。
ただ、いつもこんなことをしていたのでは非終状態を終状態とするだけです。戦国時代ならいつも降参してばかりいるようなものですから命がいくつもあって足りません。
終状態が増加するということは単純な文しか受け付けないということであり、自己との対話がそこで終わってしまうのでしょう。二人称の対話は内語であり、思考が続くことを意味しています。しかし、真に終状態でないもの終状態としてしまうのは、その後の思考が持続できないことを意味します。断片化された思考が沢山でてきてしまい、それを記憶するだけでも大変です。これでは真の解決とは言えないでしょう。
そこで、ロストの代替の解決策として終状態を増やしたら、既存の終状態の一つを非終状態とすることにします。単に数を減らしたかのようにしか見えませんが、以外と効き目があるのです。入力してくる複雑な文字列を受け入れることが出来るからです。例えば「いお」を「いおん」とすれば即脱出できます。
スタックの解決は、一人称と三人称の表現の論理レベルを混同させて行われます。例えば、「この犬」と言った個別表現を「犬」として置き換えるということです。「この」という指示が示されると、それが理解できなければ、そこで袋小路ですが、「この犬」の「この」を取り、「犬」とすると、自分の体験の中から具体的な「あの犬」を持ってきて代替することができます。
これが個別の言葉が一般的概念で摩り替えるという二人称に特有な表現術です。この混同というか、柔軟性というか、勝手な解釈というか、一人称では対処できない概念化という手法がスタックという面倒な事態を解決できるのです。
これで、二人称を内面化した自己との対話、つまり、二人称自己認識を三角錐として形成したことになります。
後は、二人称自己認識をもう少し数学的に表現することです。
続く-
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from: 生成門さん
2012年08月31日 17時19分58秒
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二人称の認識が自己認識に代わる
二人称の認識が自己認識に代わる
<四次元能版エヴァンゲリオン:二人称の内面化>
三角錐「話す→聞く→書く」にはクォータニオンが活躍している
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228976
の続きです。
生命が次元を上げて出現したなら言語三角錐でも次元が上がっていかなければならないでしょう。
以下、ヴィゴツキーに則した青柳宏氏の「言語活動の充実」を参考にして言語三角錐の形成過程を示しておきましょう。
「言語活動の充実」のために
─ L. S. ヴィゴツキーの言語発達論に則して ─
Cultivating the languages of learning
青柳 宏
AOYAGI Hiroshi http://uuair.lib.utsunomiya-u.ac.jp/dspace/bitstream/10241/7331/1/05_gengo_katsudo.pdf
子どもの言語発達は系統発生の延長にあるでしょうから遺伝的です。学習して覚えるとかの類ではないということです。もっというとイデア由来だということです。だからこそ三角錐があるのです。
青柳宏氏は、子供は他者と「話す」ことで、意味の共有化(一般化)をしており、聞く主体、つまり、二人称が先ず先に存在することが前提だとしています。
更に、「話す」ことを繰り返すことで、「内言」の発達を促し、それが「話す」ことで「考える」ことを促しているのだとも述べ、更に加えて、外言(発言)から内言へ移る過程で「独り言」が現れ、それが内言による思考を促進し「書く」ことができるのだと述べています。
纏めると「話す」は「考える」ことであり、頭の内側で話すことは頭の中で考えることを促し、頭で話すことが「書く」ことを可能にすると同時に、心の内なる情動を言葉化していくことにつながっているということです。情動と言葉化とは分離できないというのはホフマイヤーやミズンと同じですね。
イデア発見方程式はあるか?
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100110124510
「ホフマイヤー」の生命記号論
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100110883529
ここでヴィゴツキー(青柳氏)が言っていることで重要なことは「二人称の内面化」=内語です。二人称の認識が自己認識に代わるところです。
この内面化を取り入れて言語三角錐を作ってみました。以下の通りです。
一人称の主体(解釈):対象→言葉(記号)
一人称の主体(伝える):言葉→話し言葉
二人称の主体(聞く):話し言葉→聞く言葉
>これを繰り返す。
一人称の主体(考える):聞く言葉→内語
一人称の主体(論理階段の飛躍):内語→概念・・・三人称への切り替え
一人称の主体(考える):内語で話す→内語で聞く(独り言)・・・二人称の内面化
>このあたりから言語の発生
主体(解釈):概念→文
主体(解釈):文→文章
主体(解釈):文章→意志表現
言語三角錐の核心部は二人称の内面化であり、それが三人称の認識の原型である概念を生み出し、一人称の物事の現在進行形の状態遷移を概念の状態遷移として時間なしの立体構成(部分集合構成)を生成したことです。
生命の三角錐の記号過程では塩基配列からアミノ酸やペプチドやタンパク質(三次元)を経由して生命が出現したように、言語の三角錐では最初の言葉(原始記号)や概念化や部分集合構成(三次元)文章化を経由して、意志の表現となるところが共通しています。
これは単なる偶然ではなく、その背後に、三角錐というイデアがあることを指し示していると言っても良いのではないでしょうか?
二人称の内面化で一人対話が出来ることが可能となりましたので、高橋氏のT/エージェントselfの自己との対話に於ける危機の回避というところに話を戻りましょう。
続く-
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from: 生成門さん
2012年08月31日 16時58分41秒
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三角錐「話す→聞く→書く」にはクォータニオンが活躍している?
三角錐「話す→聞く→書く」にはクォータニオンが活躍している?
<四次元能版エヴァンゲリオン:自己との対話>
三角錐は「話す→聞く→書く」
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228852
の続きです。
二人称の自己認識でも三角錐は「話す→聞く→書く」で形成されるのですが、自己との会話では一々「書く」ことはしませんので頭に中で自分が話したものを聞く事で完了になるでしょう。
実際、人間の言語の進化は{話す→聞く}という一人称と二人称から始まっているでしょう。最初はただ伝えるというだけで対話というほどではなかったでしょう。しかも、類人猿の段階では、まだ、三人称はなかったでしょう。あったとしても微弱でしかなかったでしょう。
そんな状態から対話(会話)が出来るようになったのはいつからなのでしょうか?
対話(会話)が成り立つためには{話す→聞く→話す→聞く}が連続しなければなりませんが、単に伝えるだけでは対話は成り立ちません。
そのためには、三人称、つまり、{話す→聞く→書く→話す→聞く→書く}となっていなければなりません。しかし、いきなり「書く」ことが出てくるのは唐突でしょう。「書く」ことの変わりに頭の中で確認できるような状態がなければならないでしょう。確認というのは高橋氏の部分集合子構成されたSC( )であって概念化された認識です。簡単に言えば、反省する記号過程が生まれたと言うことでしょう。しかし、これでもまだ飛びすぎていると思うのです。
{話す→聞く→反省→話す→聞く→反省}
というような認識が果して二人称から出てくるのでしょうか?
それはないでしょう。
何かしらの言語というものがなくて会話が成り立つとは思えないからです。言語が生まれる過程は遺伝子からたんぱく質が出来てきて生命が出現するように三角錐がなければなりません。
これを仮に「生命三角錐」と呼びましょう。圏的に表現すると、
遺伝子(解釈):核酸→生命
です。しかし、もう少し厳密に見ると核酸からDNA塩基、アミノ酸、ポリペプチドとだんだん長くなっていく過程があり、遺伝情報がタンパク質で三次元化しますから、
遺伝子(解釈):核酸→DNA塩基
遺伝子(解釈):DNA塩基→アミノ酸
遺伝子(解釈):アミノ酸→ポリペプチド
遺伝子(解釈):ポリペプチド→タンパク質
遺伝子(解釈):タンパク質→生命
となるでしょう。
この場合、核酸が点、DNA塩基は線、ポリペプチドは面、タンパク質が立体とすると次元が0次元から3次元へ上昇しています。ここには何か虚数が隠れていると思います。
クォータニオン(四元数)が活躍しているのでないでしょうか?
この後、言語三角錐と繋がっていくのですから、その過程で重要なことは次元が上がって行くと言うことです。
続く-
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2012年08月31日 16時47分06秒
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三角錐は「話す→聞く→書く」
三角錐は「話す→聞く→書く」
<四次元能版エヴァンゲリオン:自己との対話>
二人称が一人称と三人称の不完全さを補う
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228583
の続きです。
二人称の認識はどのように一人称や三人称と相互作用して三角錐を形成するのでしょうか?
二人称の自己との対話は「話す→聞く→書く」という記号過程を経て二人称を媒介として一人称と三人称を絶え間なく行き来するでしょう。
では、自己との対話(会話)を通じて三角錐が形成される記号過程を吟味してみましょう。
先ず、一人称の非決定性有限オートマトン=T/エージェントselfがいるとします。そこから部分集合構成されたsc( )があるものとします。
これは人間なら反省するということです。反省は過去形であり客観的認識であり、三人称の認識であり決定性有限オートマトンです。
歴史家は決定性有限オートマトンなのです。
しかし、それ以前に一人称の非決定性有限オートマトン=T/エージェントselfがなければなりません。非決定性有限オートマトンから何らかの発話されることが、つまり、文が出ることが自己との対話(会話)の始まりです。一人称が発言しなければ二人称も三人称も出現しないのです。
従って、一人称からスタートして二人称との交流(会話)を通じて三角錐の前半(話す・聞く)が形成されるのです。先ず「お聞きしましょう」というのは二人称スタートのように見えますが「お聞きしましょう」と発話しているのは一人称です。
現実の場面では自分がいて相手がいるという一人称と二人称という設定を考えますが、自己との対話という場面では相手(T/エージェントpartner)ではなく自己との対話ですので、相手は自分T/エージェントselfですので注意してください。
自分であれ相手であれ、二人称との対話には大きな自己認識上の思い込みの欠陥がありますから直ちに危機(スタックとロスト)に陥ります。そのときの危機脱出の切り札として三人称を導入するのです。
その三人称の導入が三角錐の後半(書く)を形成するのです。
二人称の自己認識でも三角錐は「話す→聞く→書く」で形成されるのですが、自己との会話では一々「書く」ことはしませんので頭の中で、自分で話したものを聞く事で完了になるでしょう。つまり、それを確認することが「書く」ことに相当するでしょう。
続く-
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2012年08月31日 16時22分43秒
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二人称が一人称と三人称の不完全さを補う
二人称が一人称と三人称の不完全さを補う
<四次元能版エヴァンゲリオン:自己との対話>
スタックやロストから抜け出す
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228374
の続きです。
スタックやロストから抜け出すには二人称の認識、つまり、話し相手が必要ということから話を始めましょう。私達の人生でもそうですが話し相手がいるだけで随分と違いますよね。
ということで、二人称との対話を考えてみましょう。ここがT/エージェントの最も重要なところです。
内部観測の数学的表現に挑戦している高橋信二氏の「内部観測:脱構築から発達へ」
http://www.e.okayama-u.ac.jp/jafee/paper/a42.pdf
を参考にして考えています。
二人称とは話し相手になる人のことであり、その間には場(状況と文脈)の共有があり、一人称と同様に曖昧さがあります。相手から見れば、自分が一人称であり、こちらが二人称なのですから当然です。
従って、「それ」とか「あれ」とかが連発して、二人称における指し示しも不完全なのです。どうしても、その会話には曖昧さからくる思い込みがあり、誤解が生じてしまうのです。「行った・言わない」で揉め事が起きるもの一・二人称の会話の特徴なのです。ただし、二人称においては会話の中で抽象的な概念を用いることもあります。それもまた当然ですね。一人称と三人称はいつでも切り替えが自在なのですからね。
「君の言う企業戦略は、結局、コスト優先なんだよね」
と言うようなことです。これは二人称ないし、一人称の個別的発言を企業戦略とかコスト優先という普遍的な概念に話をすり替えたのです。難しくいうと論理の階段を上げたということです。
しかし、二人称における会話では相手を説得するためだったり、おまけに感情も入ったりするので、使われる概念は歪曲されたり押し付けだったり正当性に欠け結局は曖昧なのです。
個別的発言が必ずしも企業戦略とかコスト優先という普遍的な概念に結びつくのかは分からないのです。話し手が勝手に、相手を言い包めようとして断定していることもあるからです。そういう例は数多くありますよね。難しいボキャブラリーを発して煙に巻くといったようなものです。四次元能の発話もそういうところがあるかもしれません。反省します。これは三人称への飛躍です。(^-^)
そもそも話し相手との間にそんな概念をしっかりと定義して会話をしようなどという姿勢は微塵の欠片もないのです。第一、そんなことをしていたら誰も聞く耳を持ってくれないでしょう。
二人称は一人称の裏返しでしかなく、互いが話を進行させるときにしか相手として認められない泡沫の存在であり、非常に不安定な立場なのです。相手がいなくなってしまったら二人称は消失してしまうのです。突然、相手が怒り出して席を立つことは二人称の関係の消失なのです。
とにかく、そこでは思い込み勘違いの連続であり、どうにか友人とか仲間、家族、企業、組織、社会といった枠組みの価値観の中で関係を維持しているのです。
日常生活では、誤解は話すことによって次第に解消はされて行くのですが、決して完全にはなくならないものです。それはクワス人のような不定の輩が常に現れるからです。
この不定さをもたらすクワスとプラスについてはこちらを参照してください。
プラス人とクワス人
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111153929
不定とはどこからやってくるのかということですが、それは会話の中で突然にやってきます。二人称と一人称では、個別(自分の体験)と第三者的な認識とがごっちゃにされるのです。自分の体験をあたかも第三者的な認識として話をすることがあるということです。意図的かどうかは別として、これが会話を円滑にすることもあるでしょうし、誤解を与えることにもなるのです。
一般的な概念を導入して、例えば、夫婦とは「こうあるべきだ」というように主張したとして、その主張が二人称(相手)だとしても、結局、それは、自己の体験に基づいた個人的な意見でしかないでしょう。
話の展開が常に一人称と二人称という関係で行われるために、その一人称と同じ曖昧さが二人称にも付き纏うのです。もっと言うと、その個別(我が会社)と普遍(会社という概念)を混同して使ったりするのです。その自覚がないのですから、平気で「うちの会社の人間は擬人者ばかりだ」などというような言い方をするのです。
天に唾ではありませんが、前提を否定するよう人は自分自身を否定することにもなってしまうでしょう。
この前提を否定することは、その前提も否定されるという連鎖を生みますので、不逞の極み(嫌味)です。しかし、意外なことに、この嫌味を得意とする二人称が一人称と三人称の認識上の不完全さを補うのですから面白いのです。
その面白さが二人称の自己認識でもあるでしょう。二人称の曖昧さが不定の輩を持ち込んで、内部観測のより発達した認識、進化した三角錐という記号過程を作動する契機となるのです。
続く-
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2012年08月31日 16時04分49秒
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スタックやロストから抜け出す
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<四次元能版エヴァンゲリオン:自己との対話>
スタックとロスト
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228303
の続きです。
上の図には二人称が出てきていません。
一人称と三人称だけで三角錐が形成されています。一人称はいろいろな対象と現在進行形で接触し関係して一人称の認識を生成しますが、それを三人称に切り替えて、つまり。内部観測を完了して過去形ですべての物事の時間を捨象して、それを一覧して認識します。
そのときは、個別(青森リンゴ=これ)から概念的な認識(リンゴ)となるでしょう。
しかし、その個別(これ)と普遍概念(ミカン)の間には曖昧さがあり、普遍的ではない恐れがあります。要するに単なる思い込みでしかないのです。これでは予定調和のしようがありません。
そこで、予定調和をさせるために出てくるのが二人目の人です。それが二人称です。内部の探検、例えば未開地や潜入捜査では「物」だけでなく「者」も対象になります。つまり、人とも接触するのです。接触相手には現地人や相棒がいるはずです。彼らとの折衝や接触を通じて認識が深まっていくのです。そのことがスタックやロストから抜け出すことを助けてくれるのです。
その過程全体が二人称の認識なのですが、それが二人称の自己認識になるには更に更に先があります。
続く-
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2012年08月31日 15時59分20秒
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スタックとロスト
スタックとロスト
<四次元能版エヴァンゲリオン:自己との対話>
自己認識とは自己との対話ができること
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111228215
の続きです。
自己認識の問題は曖昧さが付き纏っていることです。それが自己認識の途中で終状態へと辿り着く前に行き詰まったり、迷子になったりすることがあるということです。行き詰まることを「スタックする」と言い、迷子になることを「ロストする」と言います。
これを人間に当て嵌めると、スタックは言葉が出ないとか口篭ることであり、ロストとは思考停止に相当するでしょう。
これらはいずれも予め決定されていないこと、つまり、予想外のことが起きた場合であり、「あれはこれである」ということが定義されていないことから生じるものです。
例えば、ワープロで文字変換をする場合、(しか)と入力すると、沢山の文字が出てきます。鹿、市価、歯科などです。それのどれを選んで良いか分からなければ自己認識できたことになりません。
オートマトンとはすべての状態を遷移させますので、それが最終状態にまで辿りつけなければ認識されたとはならないのです。
従って、ワープロをオートマトンとみるとスタックとは発話(「しか」という文字の入力)した文字を変換できないことであり、遷移という意味では袋小路に嵌ったので認識が出来ないということになるのです。
ロストとは正しく変換できないということであり、ワープロの場合なら変換文字が出て来ないということでしょう。
スタックもロスも共に辿り着いた状態が終状態でないことです。双六で言うと上がりにどうしても行けないということです。
一人称の認識には曖昧さがあり、それを反映した三人称でも完全ではないのですから、こうしたスタックやロストは避けられないのは当然です。曖昧さからは完璧は生まれないのです。
スタックやロストを防ぐことはできないのでしょうか?
人間はどうしているのでしょうか?
続く-
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2012年08月31日 15時51分11秒
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自己認識とは自己との対話ができること
自己認識とは自己との対話ができること
<四次元能版エヴァンゲリオン:二人称の自己認識と部分集合構成法>
一人称から三人称への変換方法
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111205448
の続きです。
内部観測の数学的表現に挑戦している高橋信二氏の「内部観測:脱構築から発達へ」
http://www.e.okayama-u.ac.jp/jafee/paper/a42.pdf
を参考にして考えています。
一人称から三人称への変換はどのように役に立つのでしょうか?
それはT/エージェントという対話の場面です。対話するからには相手が必要ですが、その前に自己と対話ができるのかどうかです。自分と話すことができなければ、他者との対話は端から無理というものです。
エージェントの対話とはエージェントselfからエージェントpartnerへの文の伝送で成り立つこととします。従って、自己対話はエージェントselfが自分の発話した文を自ら認識(自己認識)することになります。
エージェントの対話:self→partner
自己対話:self→self
このエージェントselfの自己対話は有限オートマトンからの文の一回限りのやりとりですが、有限オートマトンが非決定性か決定性かによって事態が全く異なります。つまり、一人称の有限オートマトンと三人称の有限オートマトンでは様子が違うということです。
どう違うのでしょうか?
一人称の自己対話と三人称の自己対話では、文の出力、発話については同様の性質をもつものの、文の入力、認識においては異なった挙動を示すのです。
三人称に於ける自分との対話は決定性有限オートマトン(曖昧さのないやりとり)で行われでしょう。決定性有限オートマトン上の自己認識は何の摩擦もなく進行するのです。
例えば、デタラメに発話したとします。それと全く同じ文が変換されて出てこなければなりません。入力と出力を同じにすると言うのは簡単に見えますが、いざそれを機械化しようとすると如何に難しいかが分かるでしょう。コピーマシンは決定性有限オートマトンの例でしょうがその内部構造は複雑です。
いずれにしても「オウム返し」が出来れば三人称のT/エージェントとしては先ずは合格です。発話(入力)と紙に書いたもの(出力)が一致するのが三人称に於ける自己との対話の特徴なのです。
一人称の自己との対話となると非決定性有限オートマトンで行われるわけですから、非決定性、すなわち曖昧さとなり、それが自己の認識にトラブル(混乱)を引き起こすことになるのです。
自己との対話が完成したことを示すのは発話してそれを確認できたときです。オートマトン的に言うと発話とはある状態の遷移の列(文字の並び)であり、そこから文を形成することです。つまり、その文を状態の遷移の列として変換できることで自己認識できたことになります。
続く-
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from: 生成門さん
2012年08月29日 17時50分47秒
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一人称から三人称への変換方法
一人称から三人称への変換方法
<四次元能版エヴァンゲリオン:二人称の自己認識と部分集合構成法>
部分集合構成法の核心
http://www.c-player.com/ad00178/thread/1100111205392
の続きです。
内部観測の数学的表現に挑戦している高橋信二氏の「内部観測:脱構築から発達へ」
http://www.e.okayama-u.ac.jp/jafee/paper/a42.pdf
を参考にして考えています。
状態をばらしただけでは、部分集合構成法が完成したとは言えないでしょう。そこで、次に何をするのでしょうか?
次にすることは部分集合を作ったのですからそれを全体として構成することです。
構成の第一ステップは向かう方向を逆向きに辿ることです。自分から出て行くのは何かと見るのではなく、自分の方に向かってくるのは何かと見るのです。受身で見るのですね。現在から過去に向かうことです。そうすると、現在は遷移した終点ですから決定された状態です。それを逆に見るということは、すべてがそうなるべくしてそうなったように見えます。
自分の人生を振り返ってみてもそうでしょう。あそこで、出逢いが合ったから今ここで妻といるというように思うでしょう。これが非決定を決定に変換する方法です。
では、やってみましょう。
始点から始めても良いのですが、実際に高橋氏はそうしています。ここでは終点から始めます。結果は同じになるでしょう。
終点に向かってくる→をすべてとりあげます。その一つ一つが一要素集合であり、それが束ねられたものが部分集合です。次に、その一つの一要素集合の遷移先(ノード)を選び、同じようにそこに向かってくる→をすべてとりあげ、それを束ねます。それを順次繰り返していくと、最後は始点にきます。始点に戻って来る→がありますので、それを束ねます。
異なる束ね方になりましたが部分集合形成の完成です。
新しく束ねた集合状態はすべて決定性となりますから決定性有限オートマトンに変身したことになります。
食卓に三品(卵・魚・納豆)あってどれから手をつけてどれから手をつけるかで迷っているとしましょう。これが非決定性有限オートマトンです。しかし、いつかはどれかを選ぶでしょうから、それを切り出して、もし、それが卵なら卵を一要素集合とすると言うことでしょう。
しかし、状態遷移ということからすると食卓状態では卵・魚・納豆の三つの選択肢があり非決定状態です。しかし、卵からみると決定された状態にあるということです。他からも自分に向かう矢(エッジ)があるかも知れません。それもまた一要素集合で、卵の状態の部分集合です。
このように→を逆に向かうだけで非決定性を決定性に変換できるのです。
後は、双六の時には何も選択しないというのはありましたね。選択がないので「そこに留まる」です。一回のパスですね。自分に向かう矢があるけど、出て行く矢がないということです。これを逆に辿ると自分に向かう矢がないのですから取り残されます。
さて、この島となったものをどうすればよいでしょうか?
これも立派な一要素集合として扱います。それがいくつもあれば、双六では行き止まり、袋小路ですが、これを空集合として認めます。どんなに迷っても選択肢があれば、先に進めますが、人生でも袋小路には嵌って出てこられないときがあるでしょう。これが無選択です。
無選択(選択できないのではなく選択肢がない)は空集合ですので、これですべて完全に決定性となりましたので、決定性有限オートマトンに変身したことになります。
決定性有限オートマトンに変身したということは、主観的(一人称)認識を客観的(三人称)認識に変換したことを意味します。
纏めると部分集合構成とは一人称から三人称への変換であり、一人称の対象との関係からの概念の関係に変換する方法だということになります。対象の集まりからその集まりを対象とすることで対象と概念の関係が決まるのです。
一人称から三人称への変換が方法を提示しましたので実際にそれがどう生かされるのかを吟味してみましょう。
続く-
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