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from: 生成門さん
2009年06月15日 16時01分15秒
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混沌としての空っぽの器(2)
混沌としての空っぽの器(2)
<補完共振>
空とは混沌であるということです。難しく言えば即非「ある・ない」です。混沌とは、カオス、渾沌、混乱、混迷、流動、無秩序、無政府状態などがイメージできます。要するに、整理整頓されて綺麗な部屋ではなく、乱雑でゴミや塵で汚れた部屋というイメージです。人間で言えば、人生の分岐点、政治では捩じれている状況でしょう。即非とは、「ある」と「ない」が同時にあるという状況です。「ある」と「ない」と「あるのにない」は区別するべきといいました。「あるのにない」は、「実にある・虚にある」を表現したものです。形と原型の関係でした。
「あるない」は、ある実体Aが「AでありAではない」という玉虫色の状態です。汚れたイメージでは即非をうまく表現していないでしょう。ですから、上の説明は混沌の半分しか表現していないのです。
複素平面の交差点は、虚軸と実軸が交差しています。上に述べたイメージは私達が体験する日常的な混沌です。余り特別な出来事ではありません。私達が体験するのはそれだけでしょうか。そうではないでしょう。もっと、特別な出来事、例えば、神秘的な体験があるでしょう。神秘的といわないまでも、ご来光を拝んだときのあの崇高な気持ちは忘れられないでしょう。一瞬でも我を忘れて、無我夢中になったときはあるでしょう。
交差点を青で直進したら、突然、横から車が来て、恐怖心で、思わず身がすくんだ体験はあるでしょう。そのような時、あなたは生死の境目である即非の交差点にいたのです。
これで、「混沌としての空っぽの器」としての「空」を十分に説明したことになるのでしょうか。いや、ならないのです。「空っぽの器」が抜けているからです。これこそ、皆さんを混乱させてしまうことを狙った言い方です。真実はいつも逆説的なのです。混沌からこそ意味が生まれるのです。
「空っぽの器」とは、文字通り、何も入っていない容器です。湯飲み茶碗を出されたら、お茶が入っていると思うでしょう。もし、空っぽの茶碗を出されたら、どうしますか。飲めないですね。これは常識的な発想です。何も入っていない「空」だからこそ、無限に何かが生まれてくるとも言えるのです。
仏教では、虚空蔵菩薩という仏様がいます。この虚空蔵は限りない宇宙の広がりの中で恵みを受けられるという意味であり、記憶をつかさどる菩薩であり空暗記・そらんじる、などの言葉は虚空蔵菩薩の空から来ているのです。
「虚空」とは虚=空のことであり、「蔵」とは器です。虚とは何もないのですから、現実を超越しているということであり、蔵はすべてを収めているという意味です。そこからあらゆるものが出てくるのですから、まるで打ち出の小槌のようです。よくスポーツなどでピンチに立たされたりすると、「頭を空っぽ」にしてとかいますね。雑念が入っていると、むしろ上手くやれないことが多いからなのです。無心になったほうが、いろいろな手が勝手に出て来てピンチを乗り切ることが出来るのです。雑念とは「こうしたらこうなる」という知であり、無心とはそうした計らいをなくすことです。雑念は実、無心は虚であるでしょう。脳は、雑念=実、無心=虚の入る器、つまり空であるでしょう。空っぽの脳とは無心=虚の入った脳のことなのです。
「混沌としての空っぽの器」のイメージがつかめたでしょうか。虚とは無心、つまり「何もない」ことなのですが、それは「もの」がないという意味です。雑念は物の心なのです。物にとりつかれている心なのです。無心とは「もの」でないモノがいっぱい詰まっているということでもあります。「もの」でないモノとは虚です。虚が詰まっているのです。虚とは実ではないのですから、精神的なモノ=イデアと考えてよいでしょう。
さて、交差点を混沌のイメージであらわしましたが、まだ、「混沌」と「空っぽの器」が繋がってきません。空とは、空っぽでありながら、虚が無限に詰まっていて、何でも出てきてしまう器であり、しかも、虚と実が交差している点が空であるというのです。確かに交差点は混雑しています。その点がどうして器であり空なのでしょうか。
既に、空を見る特別な四次元メガネを用意しました。このメガネで見てみましょう。ただし、ドラエモンの四次元ポケットではありません。四次元能は手品を使わないからです。
立体交差点を考えてみましょう。上から見ると交差しています。しかし、実際に走ってみると交差していません。スムーズに流れています。このように、実と虚を立体的に交差させると、実と虚が交差しているのも関わらずに、繋げることが可能になのです。これが四次元メガネ、すなわち、クラインの壷=複素平面なのです。クラインの壷は表と裏が反転して繋がっている壷です。クラインの壷は作ることは出来ませんが、想像することはできます。表を実として、裏を虚としましょう。クラインの壷の交差点はどこのあるのでしょうか。図を見てください。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A3%BA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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クラインの壷の交差点はどこにもありません。これでは困ってしまいます。そこで、思考実験をしましょう。風船を用意してください。これを捻って二つの球にしてください。更に、二つの球の上と下を繋いでください。これで四次元球=クラインの壷が出来たことにします。一つの球を実球、もう一つを虚球として、表を実球、裏を虚球に対応させます。これで交差点のイメージが出来ました。捻られた部分が交差点です。これで四次元メガネが出来たわけではありません。更に一工夫が要ります。実球と虚球を広げてしまいましょう。輪ゴムを切って紐にする要領です。すると、実と虚の平面が二つできます。これを線に置き換えます。実軸と虚軸の出来上がりです。これを交差させましょう。これが複素平面です。実軸と実軸を交差させた二次平面とは明らかに違いますね。もともとは、二つの球だったのですから。これが、クラインの壷の複素平面化です。ちゃんと交差点もあります。これが四次元メガネ=クラインの壷=複素平面です。
虚から見た空は、虚で詰まっているといいました。その空から、すべてが出てくるのですから、実から見ると空はすべてを供給する器に見えるでしょう。
一方、実に立つ側からすると、空っぽからすべてを取り出すということになるでしょう。私達は実の側にいる人間ですから、引き出すだけで、虚の方の供給する様は見ることが出来ません。
しかし、特別あしらいの四次元メガネで見ると、虚に繋がっている空は覗くことが出来ます。四次元メガネで、交差点をもう一度眺めて見ましょう。三次元の交差点のように、交差していながらも邪魔をされないで繋がっている様子が見えたでしょうか。
虚軸
↓
実軸・・・◎・・・
↑
実軸・・・・実空
虚軸・・・・虚空
虚の側に繋がる虚空と実の側に繋がる実空があります。そして、交差点=空は重なっていますね。これが空の構造なのです。
実の空は、孵化する寸前の卵の中のように、形ははっきりしているのですが、まだ、完全ではないようです。中には、不完全なものもあるようです。これが出てみなければ、オスになるのかメスになるのかはまだはっきりとしていないようです。これが混沌に見えるのです。
虚の空は、受精した直後のようです。従って、まだ、形がありません。何かが動いているようなのですが、はっきりとは分かりません。どろどろとした液体が流動的に、また、全体が振動しているようであり、まさに、ダブル混沌のようです。
これで「混沌」と「空っぽの器」がつながったでしょうか。メモ的にまとめてみます。
「混沌」と「空っぽの器」
混沌1=虚から見た混沌・・・崇高・恐怖
混沌2=実から見た混沌・・・混迷・混乱
虚と実の交差点=空
「空っぽの器」=虚が無限に詰まっている
虚軸・・・虚を供給する
実軸・・・実を引き出す
交差点・・・空・・・実空・虚空
虚・・・陰と陽のエネルギー
実・・・陰と陽の現象(±、男と女)
虚空・・・形がない中性(陰=陽)・・・混沌1
実空・・・形があり、やや偏向(陰>陽・陰<陽)・・・混沌2
虚軸
・
・
・
虚空(混沌1)
実軸・・・・・・・実空(混沌2)・・・実軸
・
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・
虚軸
虚・・・虚空(混沌1)・・・実空(混沌2)・・・実
次に話を展開させましょう。つまり、虚と実が空を介してどのようにつながっているかということです。-
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