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from: 生成門さん
2009年06月17日 18時30分42秒
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混沌としての空っぽの器(3)
混沌としての空っぽの器(3)
<補完共振>
空はどこにでもあり、すべては繋がっているということです。目の網膜に畳み込まれた光は、宇宙のすべてから来たものであることを既に示しました。
一つの空に着目した場合、その複素平面は回転しています。その回転にはエネルギーが必要でしょう。素粒子の世界では、この回転は無の海で素粒子がダンスを踊っているのだといいます。そこで何をしているのかといいますと、素粒子同士がエネルギーの交換をしているのです。例えば、光は持っているエネルギーを電子に与え、電子はそのエネルギーを光に返すのです。このエネルギーの交換には虚のエネルギーと実エネルギーの交換があるのです。
実→実→実→の連鎖が、私達が思っている三次元の現象ですが、本当は、虚→実→虚→実→虚→なのです。虚→実は虚→空→実ですから、そこで空を介して虚から実にエネルギーが供給されるのです。これは極めて四次元的な現象なのです。三次元現象の連鎖は錯覚でしかなく、本当は不連続なのです。
見かけは連続している三次元現象においても、実際は、虚実がリサイクルしています。その不連続の点において虚のエネルギーが絶え間なく補給されていることを忘れないでおきましょう。
さて、問題は、突然に何かが現れる現象です。それが偶然であるにしても四次元では突然ではないということを、波の場合を例にとって示しました。連続した現象の裏に虚は隠れているように、虚はどこにでも入り込むのです。
現象化のプロセスの最初である生命の誕生を見てみましょう。卵の内部では空が綱引き状態にあるでしょう。空の中から、何らかの理由で現象の始めの雛が飛び出します。それを見て突然だといいます。遺伝子が新しい機能を獲得するのは、偶然であると言います。どんな場合も、その後は、実軸に移り、因果の連鎖が始まるというのです。これは正しいのでしょうか。
歴史上の大事件は、よく偶発的に起きたというような言い方をします。確かにその契機は偶発かもしれませんが、事件の起きるのは必然的な理由があるでしょう。それが三次元の現象なのであれば、連続しているということです。ところが、どうしても文脈が無く突然起きるようなこともあるのです。
文脈もなく無から有が生まれる現象の代表は非物質の精神です。意識にも論理的な意識の連鎖(自己同一性)があります。もし、意識に連鎖が無くなかったら、私は私でなくなってしまいます。支離滅裂とは論理の連鎖がないことを言います。
文脈のない意識の典型は、閃きです。閃きは突然の変化=偶然に見えるでしょう。しかし、閃きといえども、無意識レベルでは、様々な意識の醸成があると思います。四次元能では、明晰夢を使い、閃きを積極的に招くようにしますが、それは無意識の働きを認めているからです。意識のように確認できない上に、意識を再認識しできないのですから、これは実軸の現象とは言えません。だからといって、虚ともいえません。
無意識は見えないのですから、只今は実軸の現象ではなく、虚でもない空であるとしておきます。後で詳しく吟味します。
そういう空の内部では、もっとどろどろとした戦い、混沌があります。そして白黒決着がついて現象化したということです。閃きは無意識から意識に上ったということです。噴火したのです。
大概は、オスメス、±、白黒、右左の陰陽に分極化して現象化するということです。受精卵が出来るのは莫大な数の精子からたった一匹だけが選択されますが、その瞬間は偶然としか言いようがないでしょう。この偶然の瞬間に虚はどのように関係しているのでしょうか。
突然に現れるというような現象は、次のように考えると分かりやすいでしょう。
複素平面は回転しておりますが、その度に現象化するわけではありません。空の内部では、静的な状態から、どろどろとした戦いの混沌とした動的な状態があります。それが長く続いているときは、現象化はしないわけです。ビッグバンはそんな空の状態から、揺らぎがきっかけとなって、現象化が始まってとされています。ですから、ビッグバンはいつでも起きるのではなく、170億年前に一度おきたのです。
偶然によって形として何かが現れるのを式で表すと、i*i⇒-1、-i*i⇒+1となります。偶然でなくて連続しているように見えても、i*i⇒-1、-i*i⇒+1です。偶然と連続の違いは、三次元の人間には、そう見えるということであり、四次元では違いはないのです。空は虚軸では(+i)*(-i)、(+i)*-(-i)ですが、これが1/4回転して-1/+1になるのです。
虚軸においては+i、-iに分割されていますが、1/4回転の結果、実軸においては左右に分割されることになるのです。このように、複素平面の1/4回転(スピン)の中心が空なのです。
現象化とはイデアが形となることですが、その形には硬い形と柔らかい形があります。硬い形は物質であり、正四面体の重合であると言いました。正四面体そのものは物質ではないのですが、常識では物質と呼んでいますので、そう呼びます。柔らかい形は正四面体の重合の多重化であり、非物質であり、創発的な精神現象です。どんな現象化も-1/+1の二極化となるでしょう。
正四面体の発現(ヘリウム)→正四面体の重合→・・・・・→正四面体の重層(遺伝子)→正四面体の多重層(心)→正四面体の多重層(心)
-1/+1の二極化は、精神の現象においても現れます。現象化⇒-1は物質的な因果を重視する主語的な同一性(AはAである)を出現させたということです。⇒+1は共振的な即非性(Aであり、Aではない)を出現させたということです。
人間の気質が現われる現象では、-1はパラノ化であり、+1はスキゾ化です。また、脳の物理的な配置では、-1が左脳であり、+1が右脳です。-1に左脳優位の主語論理を駆使するパラノ(アポロ)気質の三次元脳人間が現われ、+1右脳優位の述語論理を駆使するスキゾ(デォニッソス)気質の四次元脳人間が現われるということです。
虚空=i*-(-i) i*-i
-1・・・・・・・・・・・・・・・空・・・・・・・・・・・・・+1
i*-(-i) ⇒-1実空i*-i⇒+1
左脳優位 右脳優位
主語論理 述語論理
パラノ(アポロ)気質 スキゾ(デォニッソス)気質
三次元脳人間 四次元脳人間
四次元メガネで見ると、このように見えるということです。四次元メガネの要はなんと言っても空ですが、この空の特徴は、二面性・二重性・志向性・二極性ということになるでしょう。
二面性とは、虚軸に繋がる特異点としての虚空と実軸に繋がる原点としての実空があることです。二重性は、虚空が即非iと-iが同時に存在し、しかも、共振とi*(-i)反共振i*-(-i)のどちらかになっているということです。
志向性とは、虚空が1/4回転して実軸に現象化させエネルギーを引渡しすることです。これは実空の働きです。つまり、虚エネルギーを実エネルギーに反転させるということです。その反転はエネルギー共振が強ければ、i*(-i)⇒+1、反共振が強ければi*-(-i)⇒-1となります。
+1か-1に分岐することを二極性といいます。自然界では二極分化は対等であり、電磁や磁気のように対称になるのですが、時に非対称になるときもあります。人間界では非対称になることが多いようです。非対称だからといって、片方が無くなたわけではなく、隠れているといった方が適切でしょう。
二重性・・・i*(-i)とi*-(-i)の即非的(ある・ない)側面
二面性・・・虚軸と実軸に開かれている矛盾的(虚実)側面
志向性・・・i*(-i)⇒+1、i*-(-i)⇒-1
二極性・・・+1、-1
三次元実軸の現象界からは虚軸のイデアを直接見当たり触ったりすることは絶対的に出来ないことを肝に銘じて下さい。だからこそ、虚次元は科学の対象にならずに、宗教が拾い上げてきたのです。しかし、科学と宗教の分裂した状況を放置している時代は終わりました。科学と宗教を融合する方法が見つかったからです。それはこの四次元能が挑戦しているように複素平面を駆使することです。
複素平面を回転させると、その見えない虚軸が実軸に時間として現象化するのです。そして、虚が見えるようになるのです。ただ、それは現象の生成流転として分かるだけであり、虚自体をダイレクトに感知しているのではありません。ですから、時間軸を作って現象を並べたところで、それは変化の因果や歴史を説明するだけで、現象の背後に隠れている虚を知ったとは言えないのです。
宗教は、人間にとって必要ですが、それが何故必要なのかを上手く説明することはできていないのが現状です。何故、説明できないのでしょうか。それは-1に現象化したパラノ人間が虚を否定しているからです。
ここに複素平面を導入する意味があります。特に⇒+1にその核心があります。
⇒+1は、自己と他者が共振していることを示しており、虚空から実空を介して、右辺に現象を誘発させる働きがあることを示しているのです。例えば、人間の場合、スキゾの四次元脳人間を現象化させます。四次元脳人間とは、虚の存在を認め、即非=矛盾をそのまま受け入れ、生きられる場所に添って想い感じる述語的人間です。自分を自分として維持し、且つ、同時に、他者をも受け入れることが出来るのです。
⇒+1は、即非=述語的ですから、未開人が自分は鹿であるというのと同じ意識なのです。それは「自分は鹿のように早い」から、「自分は鹿である」という論理です。これは、「自分は自分である」と同時に「鹿でもある」という分裂した意識です。
これは主語論理からするとおかしいのですが、述語的な思考であり、生き物が生きるために最低限必要な場所の論理でもあるのです。これを禅では悟り=即非といいます。西田幾太郎がこの悟りを論理化して「絶対矛盾的自己同一」と言ったのです。呪文のような長い言葉ですが、これが左脳優位の西洋の近代思考と言われる主語論理独占的状態を打つ破った金字塔なのです。
⇒+1は、虚空において共振エネルギー状態のi*-iが潜在しているのです。⇒+1から、出現した+1の有り様を、分かりやすく言えば、主語論理を認めつつ、即非であるということです。他者を認め、受け入れる態度であり、環境と共生する志向の源となるわけです。つまり、虚空i*(-i)は、iを自として、-iを他とし、自と他が共振(*)しており、それが実空で⇒+1に向かわせるのです。虚空から実空への引渡しがあるのです。
一方、⇒-1は、虚空において反共振エネルギー状態のi*-(-i)が潜在しているのです。つまり、i*-(-i)=i*i=-1ですから、iを自として、-iを他として、自と他が衝突=反共振(*)しており、それが実空で⇒-1に向かわせるのです。つまり、虚空から実空への引渡しがあるのです。
-1では、自=自我しかなく、他は認めないという人間が現われるということです。その人間は、他者を否定し、受け入れない態度をとり、競争社会をつくり、環境を支配する力の源となるわけです。
つまり、⇒+1においては、他者とは自分であるという述語的な一致が見られるのです。そこには現象の背後にある虚エネルギーのイデア共振i*(-i)が内在しているのです。分かりやすく言えば、自他が分化していない潜在意識の状態の虚空があるということです。つまり、空とは潜在意識=無意識のことなのです。-
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