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from: 生成門さん
2010年05月22日 13時05分15秒
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私達は特異点にいるか
私達は特異点にいるか
<プラトンとの共振>
現在、インターネットの世界に関して、私達は大きな革命的な出来事を経験していると言われています。その変化とは、特異点に似た不連続な経験であり、私達はその不連続性を本能的に直感しています。
このように言っているのは「特異点はいつも近い」http://memo7.sblo.jp/article/34660929.htmlですが、果して私達は特異点の近くにいるのでしょうか。もしそうなら、特異点に入ることもできるでしょう。果たして特異点はどこにあるのでしょう。
以下、編集して引用しました。
しかし、その「特異点にいる」と、それが周りと不連続であるために、今、何が起きているのかを認識することが出来ないのです。例えば、台風の目の中にいると、全く無風状態なので、外が荒れ狂っていることなど想像できないようなものです。
―――
つまり、その出来事の最中にいると、何も見えなくなるというのです。確かに、恋愛すると、周りが見えなくなると言いますから恋愛中の二人は特異点にいるということになるでしょう。
しかし、それは周りの人が言うのであって、二人にとっては自分達の世界がすべてなのですから、それを周りから断絶した特別な世界だとは思っていないでしょう。
テレビで放送されている坂本竜馬を見ているのと、ただ、無心で国の将来を案じて、戦っているようですが、周りが全く見えていないわけではないようです。
と言っても、原作者が時代背景を考えて、もろもろのシーンを展開してくれているので、それを見ている私は周りが良く見えているわけです。それを、坂元竜馬とダブらせているので、彼が周りをよく見えているように見えているのです。
やはり、冷静に考えると、彼は彼の視点でしか見えていないはずですから、自分のしていることが、周りと断絶した振る舞いだとは思っていないでしょう。
彼が把握できる世界は、テレビで見ている私の世界よりは情報が少ないのですからはるかに小さいはずです。それでも彼にとっては、それがすべてなのですから、明治維新を引き起こしている台風の目=特異点の中にいるとは思う必要はないわけです。
「特異点にいる」といっているのは、周りの人なのです。或いはテレビで見ている人なのです。
さて、ここで特異点という言葉が出てきました。特異点とは文字通り、特異な点ですから台風の目の様な場所でしょう。恋愛中の二人、明治維新の渦中の坂元竜馬などは、特異な点にいるというのは頷けるでしょう。
実はこの特異点という概念は物理学から借用した用語です。ブラックホールの中心を特異点と言っているのです。何故ブラックホールの中心が特異な点かといいますと、そこが、周りと断絶され、全く違う世界となるからです。
ブラックホールとは、状況が激変する分岐点を示す場所のことであり、そこを事象の地平面といい、その中心を特異点と言っています。「ブラックホール」を参照してください。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB
以下、編集して引用しました。
ブラックホールとは、光さえも抜け出せない時空の領域のことを指しています。その中心に特異点が存在するとされており、ブラックホールの境界は、事象の地平面と呼ばれます。
―――
「事象の地平面」についてはこちらを参照してください。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8B%E8%B1%A1%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%B9%B3%E9%9D%A2
以下、編集して引用しました。
事象の地平面の内側に入ると、空間を自由に移動することはできなくなり、ただ、特異点へと落ちていくだけです。過去へも未来へも行くことが出来ると考えられています。自分が二人存在するという事態や、自分の生まれる前に行くということも理論上有り得ます。但し、事象の地平面内へ侵入した時点で外界からの繋がりは一切断絶されるので、事象の地平面の外にいる自分が、過去(あるいは未来)の自分と遭遇する、ということは起こらないでしょう。
―――
「特異点はいつも近い」の引用を続けます。
宇宙船に乗って旅行をしたとします。宇宙船からは、現在地を知らせる信号が送られています。その宇宙船が、ある大きな星に近づくと、次第に重力が増していきます。そして、ある点を越えると、突然、宇宙船からの信号がぷっつり途絶えます。この境界が事象の地平面と呼ばれる領域です。光でさえ飛び出せないのですから、飛行船自体は戻って来られません。
宇宙船は、ブラックホールに引き込まれるのです。言い換えれば、宇宙船がブラックホールに入るところは確かであって感知できるのですが、ひとたびこの不連続点を過ぎると、その宇宙船の生存に関することは何もわからなくなるのです。無限へ向かう途中のこのような断絶を、特異な出来事<特異点>と言います。
―――
これがブラックホールの事象の地平面と特異点の意味です。実際にはブラックホールは見つかっていないので、ブラックホールの中に入ったというわけではありません。その存在自体を疑っている学者もいるのですが、この概念を私達の心理的な或いは社会の事象に対して利用しようと思っているのですが、いくつか疑問がありますので、吟味しておきたいと思います。
第一に、「特異点にいる」ことはできるのか。第二に、事象の地平面と特異点は三次元の延長なのか。第三に、事象の地平面を心理的な事象や社会的な事象に応用できるのか。ということです。
四次元能の文脈では、事象の地平面の内側は二重構造となっていて、事象の地平面の内側を実軸の原点に対応させ、その奥の中心部に特異点があるとしてきました。
この事象の地平面の内部構造を空として、マクロからミクロの事象に対して適用したいと思っているのです。ちょうど良いタイミングで「特異点はいつも近い」という社会的な事象に適用しているコンテンツを発見しましたので、検討して、四次元能との違いなどを見てみたいと思います。
四次元能では、特異点は虚空として、実空とは区別しているのですが、ここでは、そういう区別はしていないようです。単に、三次元の時空の無限大を特異点としているようです。
第一の疑問を言い換えると、密室の事件と同じ構造をしているということです。
ただし、この密室は入ることが出来ても出てこられないものとします。密室なのに事件が起きたことを、外にいるものがどうして知ることができるのかという問題です。
つまり、「その特異点にいる」その特異点とは密室=事象の地平面の中にあるのですから、どうして「その特異点にいる」と分かったのかという疑問なのです。
単なる、メタファーとしての特異点なら、
台風の目の中にいると言えばよいのであって、わざわざブラックホールの特異点を持ち出す必要がないでしょう。何故、ブラックホールの特異点を持ち出すのでしょうか。
それは、この特異点のあり様が特異だからです。つまり、無限とゼロの関係があり、次元の誕生で示した反転と畳み込みが関係しているからです。これについては後で見ていくことにして、今は、先ずは、「その特異点にいる」ことをどうして分かったのかの疑問を解いてしまいましょう。
それが密室なら、つまり、事象の地平面の内側なら、そこに入ることは出来ても、出てくることは出来ないのですから、「いる」ことを知ることは出来ないはずです。知りたいと思って入っても出てこられないし、内と外が連絡する手段がないのですから、「その特異点にいる」人を主語にして語ることはできないということです。
それを、特異点にいると周りと不連続であるために、今、何が起きているのかを認識することが出来ないと言っているのです。誰が言っているのでしょうか。中にいる人が言っているのでしょうか。
それとも外にいる人が言っているのでしょうか。
これは、外にいる人が内側にいる人を主語にして、「内側にいる人は外を認識できない」と言っているのです。外にいる人は内側を認識できないのに、どうして、内側にいる人が外を認識できないと分かったのでしょうか。恋愛中の二人は周りが見えていないと、周りの人が言っているようなものなのです。恋愛中の二人が言っているのではないのです。恋愛中の二人にとって周りはないのです。
次に、事象の地平面は淵=境界があり、その付近は三次元でしょう。ただ、その淵から内側に入ると重力が突然に強くなってきます。境界から中は光さえ出てこられないのですから、三次元と言ってよいのでしょうか。
ただ、事象の地平面は淵=境界は伸縮します。つまり、重力で周りの天体を吸い込んで行くと、内部の質量は更に大きくなりますから、重力の勢力範囲が大きくなるのです。すると、今まで、三次元だった場所が事象の地平面の境界の内側に入ってしまうことになります。
戦争で負けると土地が占領されますが、その場合その国の住民は、脱出できないので支配国の住民になります。これと同様なことが、ブラックホールでは起きるのです。
ですから、支配された領土や民は、新たに国に属するように、事象の地平面が拡大したことで、境界の内側に入った元の三次元の空間は、新しい次元に属することになると言ってよいのではないでしょうか。
このような新しい境界の内側では、住民も直ぐには馴染まないでしょうから、抵抗したり、脱出を試みたりするでしょう。
ところが、重力がどんどん支配勢力を伸ばしていくと、先に入った住民達は、どんどん遠くの方に、蟻地獄で示したように底の方に押しやられていきます。
そうなると、重力は更に強まっていくでしょう。もはや、元の姿や考え方を保持することは出来ません。物質で言えば、完全にドロドロに溶けてしまうでしょう。
それが更に中心部に行くとどうなるでしょうか。しまいに数学的に無限大になってしまうのです。重力が無限とは現実には有り得ないので、これを特異な点というわけです。
ですから、境界から特異点の直前までは、三次元の延長とも言えるし、そうでもないと言えるのですが、この特異点になると三次元の延長かということになると問題が起きるわけです。
実際、特異点はゼロポイント=原点ですから、ゼロではない数字とは大きく意味が異なります。人間で言えば、どんない死にそうでも生きているなら、生の世界にいるのですが、死んでしまったら、そこは死の世界ですから、天地の差があります。つまり、生と死は不連続なのです。厳密には、ここには、二つの不連続があるのですが深入りはしません。
無限に近づいてもゼロにはならないのですが、そこにゼロがあるのです。
このことを理解するため、次元誕生秘話を思い出してください。次元化するために、実軸の無限を畳み込みました。それが原点でした。原点はゼロ次元ですから、三次元ではありません。よって、特異点は三次元ではないということになります。その途中については、もう少し後で、考えることにします。-
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