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シムダンス「四次元能」

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  • from: 生成門さん

    2011年05月30日 11時22分34秒

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    情緒のある複素平面

    情緒のある複素平面
    <観念的同時の認識の深化>

    「フォトニックフラクタル」の図はhttp://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/qa_a68.htmから引用しました。


    ―――
    上の図がフォトニックフラクタル(光の閉じ込め)という現象を生起させるメンジャースポンジの側面図です。

    このメンジャースポンジのどこにトラップの罠が隠れているのでしょうか。

    それを仕掛けたのが、大阪大学と信州大学の研究チームであり、このチームが仕掛けた罠というのが「異なる方向を持った空間」らしいのです。

    そこで、「フォトニックフラクタルの構造制御と電磁波局在」http://www.t-energy.jp/electron/data/e-2.pdfを尋ねて罠の正体を聞くことにしましょう。

    チームに罠の正体を聞いたら次のような答えが返ってきました。

    私達は普通の生活では、同じような方向に広がりを持った3次元空間に住んでいるということです。

    風呂敷で包んだグニャグニャした入り組んだ空間には住んでいないということです。

    樹海のような場所では生活していないのであり、そこに行くのは死ぬときなのです。

    しかし、それが樹海であれ、どんなな迷路であっても、3次元空間でしかないのです。

    ところが、不思議なことに、その中に入ると意識が変わることを実感できるでしょう。仮想の樹海には行ったことはありますが、現実の樹海には行ったことがないので、どんな気分になるのか分かりませんが、恐怖心が湧いてくるのではないでしょうか。

    卑近な例ですが、お化け屋敷なんかでも、恐怖心が湧いてくるでしょう。

    昔の新宿には飲み屋横丁があって、そこに行くとほっとしたものですが、今の新宿には権威を象徴するような都庁があり、近代的なビルとホテルが並び、情緒というものが感じられません。

    空間を複素平面と考えると虚軸=精神性がないのです。昔の新宿には飲み屋横丁には情緒を醸し出す虚空間があり、現在の新宿には、情緒を醸し出さない虚空間があるということです。

    ですから、どんな3次元空間でも、複素平面(空間)であり、その構造によって、非物質な要素を醸し出す、創発する構造があるということです。

    そういう観点で空間の構造を見ていくと「異なる方向を持った空間」という構造を端的に実現しているのがフラクタルのトラップ(罠)ということになるでしょう。

    フラクタルのトラップの話に行く前に、蟻塚の罠の話をしておきます。

    蟻塚も「異なる方向を持った空間」という罠の典型でしょう。蟻塚は蟻が作るのですから、自分を捕らえるために罠を仕掛けるというのはおかしなことですが、蟻達にとって自分達の命を繋ぐためには女王蟻をトラップしておかなければなりません。そのためには快適な空間である必要があるでしょう。

    蟻塚は女王蟻がそこに居たくなる情緒のある空間(罠)なのではないでしょうか。

    情緒のある空間とは、そこに安らぎとか揺らぎという非物質な精神が生成されるとうことではないでしょうか。

    南方熊楠をトラップした熊野の森は、千古不伐の『神林』にみるような日本人が長く大切にしてきた「異なる方向を持った空間」だったからこそ、そこが神秘の森と感じられたのです。つまり、熊楠にとって神秘の森は複素空間だったのです。

    吉田武氏の著作に「虚数の情緒」という本がありますが、著者は「西洋の一次元的な見方を数直線に譬えれば、東洋のそれは複素平面、大小を超越した虚数の世界がある」と言っています。

    虚数の情緒とは、複素平面が情緒を生むと言っているのでしょう。

    これでトラップ、つまり、罠の正体とは、「異なる方向を持った複素平面」であり、フラクタル空間であり、情緒を創発する空間であると言えることになりました。

    神秘の森に行って神秘性を感じるだけなら多くの人が体験できるでしょう。

    しかし、光が止まることを体験することはそう簡単にできることではありません。

    では、大阪大学と信州大学の研究チームが仕掛けた罠:メンジャースポンジの「異なる方向を持った空間」によって、フォトニックフラクタル(光の閉じ込め)は、何故、どのようにして、現象するのでしょうか。

    続く。

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