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from: 生成門さん
2011年06月02日 10時24分24秒
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現実の新幹線と地図の新幹線を同じと看做す基準
現実の新幹線と地図の新幹線を同じと看做す基準
<観念的同時の認識の深化>
小堀遠州の二番目の意図「地表に白砂を敷き15個の自然石を配している」の謎を解くための準備をもう少し続けます。
現実を抽象した地図の新幹線、現実の新幹線とその心のイメージは複素平面にどのように表現できるのでしょうか。
基本的枠組みは次のように示しました。
-1:非存在(超越的存在)・・・・・・・・・・・・・・・+1:存在(実在)
認識の主体がいる場合 心象又はイメージ 現象
例 非言語的思い 表現された物・認識され物
認識の主体がいない場合 反物質 物質、物質的現象
例 暗黒物質 反水素など 水素
これは石庭の謎を解くための頭の体操です。
抽象化した地図で表現された新幹線やピカソの絵や数学的位相空間はどこに位置付けしたらよいのかという問題です。
これが正しく位置づけできたら、石庭も正しく位置づけできるでしょうし、石庭が私達をトラップする(魅了する)ためにしかけた罠の謎も解けるでしょう。
地図の新幹線(現実を抽象したもの)やピカソの絵は、心に想起されたイメージではありません。それは表現された物です。
私達は、地図の新幹線を現実の新幹線と同じと認識しているのですから、認識された物です。ピカソの絵は現実にある物(顔)をピカソが絵の具を使って布に描いた現実にある物(顔)です。これも同じと認識しているのですから、認識されたもの物なのです。
表現された物や認識された物は現実の物と同じように+1なのです。これを-1に配置してはならないのです。
+1に配置する基準は物と「同じである」という同一性(同一視できるということ、同じと看做せること)です。
現実の新幹線と地図の新幹線は、何故、同じであると同一視できるのでしょう。
ピカソの絵はピカソが対象とした物(顔)を抽象して表現した物(顔)です。ピカソが同一と看做したのですから、そのように認識された物なのです。
現実の顔と抽象して表現された物(顔)とは、同じであると看做せるといっただけでは、独りよがりになってしまいます。そこには何かの基準があるのはないでしょうか。
つまり、現実の新幹線と地図の新幹線、ピカソの顔の絵とその対象物(顔)は、同じ理由によって、同じと看做せているのです。
しかし、それらは決して、心象と同じと看做させないのです。ですから、この基準がポイントになってくるのです。
思ったこと(-1)と行ったこと(+1)が同じなら、大変なことになってしまうでしょう。もしそうなら、悪いことを思っただけ罪になるでしょう。
「同じ」と看做す為には、先ず、物という+1のサイドに位置していることが必要であり、+1に位置するということは、位相的、現象的因果があることを意味しており、それが同一性を保証しているのです。
だから、現実の新幹線と新幹線の地図は同じと看做せるのです。同じと看做せられれば、現実の新幹線から距離を無視した地図(位相空間)に、距離と位相(加える)すると、元の現実の新幹線になることが保証されるのです。
では、「同じ」と看做す基準を示しておきましょう。
例えば、ドーナツが目に前にあると考えてください。このドーナツはゴムで出来ているので、大きさは無視して、縦横に曲げたり引っ張ったりしてください。すると同でしょう。銀河のような円盤になったり、レコード盤になったり、コップになったりするでしょう。
ところで、その形は様々ですが、どんな変形しても穴は一個であることだけは変わりません。
ドーナツの場合、その表現された形が違っても、穴が一個であることを満たせば、同じと看做せるのです。これが同一の基準なのです。
これを位相空間と呼びます。位相空間に距離を入れると現実の空間になります。
この位相空間と現実の空間は共に+1に位置づけるのです。
ところで、心に思っている新幹線のイメージ(心象)に、距離の観念を加えたからといって、現実の新幹線が現れるわけではありません。
心で思った(-1)からといって、即、行う(+1)とは限らないように、現実の新幹線(+1)と新幹線のイメージ(心象-1)を同じと看做すことしないでしょう。
心で思ったことを、即、行う場合もあり、行わない場合もあり、+1と-1の関係は、位相空間より、もっと変幻自在なのです。
ただ、心で思ったことを、即、行わないからといって、+1がないということではないことには注意して置いてください。
行わないということが「ある」のです。その逆も言えるでしょう。行うことと反対のことを思っていることもあるからです。意に反してなどと言うように、いずれにしても「ある」のです。
続く。-
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