瞞天過海という美人局
＜「国民の幸福を実現する」などと標榜するのは最大の美人局＞の続き
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幸福を売りにする政治が美人局なら、競争優位を売りにするいかなるビジネスモデルも美人局です。それらは言語ゲームにすぎません。言語ゲームに自己を正当化しようとする必ず矛盾してしまうのです。それはそうですね。自分が正しいと自分が言っているのですから、嘘をついているかも知れませんよね。どうやって証明するのでしょうかね。

これが史上最大の商品だなどと言って売り込むセールスマンと同じなのです。時に公式な機関のお墨付きをもらって正当化する手法もありますが、それも安全神話（原発事故）の崩壊によって矛盾を露呈してしまったのはつい最近のことでしたね。ですから、いかなるビジネスモデルは失敗するのです。何故なら資本主義の上に成り立つモデルだからです。資本主義は自己矛盾中を抱えています。それが積もり積もって間もなく崩壊するのです。そんなビジネスモデルがどうして信じられますか？

どこにでも神話が生まれるのですが、特に社会問題は多体問題のため予測ができないのですね。それをあたかも権威化された手法と称して安全だとか絶対だとか言って無知な大衆を信用させるのですから、権威を利用して敵を騙す瞞天過海（まんてんかかい・・・「天を騙して海を渡る」兵法３６計の一つ）の美人局です。

誰でも騙されたと知ったときはみじめですよね。酔っぱらって町で誘惑されたとします。すごい美人ですからホイホイと付いていくでしょう。ホテルには入っていざとなった時に気が付いたらまだ幸いです。しかし、その時はもう手遅れでお金を支払わなければなりません。それでも気がついたのならまだよいのかもしれません。それを知らないまま朝を迎えたら地獄です。

美を感じる心は先天的なものです。決して、学習によって学ぶものでありません。それは持って生まれるのです。美のイデアがあると言ったのはプラトンですが、偽美のイデアがあるとはいいませんでした。結局、イデアの心理（美に傾斜する心）を利用する者がいるのですね。イデアはダイレクトに現象することはなく、MPというエージェントを介して現れるのですが、その時に、意図するかしないかは別して偽者が現れるのですね。自然界でも擬態という戦略（他の物に姿を換える）がありますが、それだって美人局の類でしょう。しかし、彼らだって生きるために必死なのですからそれが悪いとは一概に言えないかもしれませんね。だから言って権威を利用した安全神話をつくる瞞天過海を正当化することはできませんけどね。

ともかくも、どう真の美と偽の美を認識するのか？ それが問題です。特に、心の構造を数学で表現することを目指している四次元能にとっては、数学や科学（者）に美人局がある（いる？）となるとどう見分けしたらよいのかがさっぱり見当も尽きません。ここが最大の難関ですね。