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from: 生成門さん
2013年08月22日 07時23分14秒
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作用を最小にする力とは労力を使わない方法
作用を最小にする力とは労力を使わない方法
<PS理論との共振:「光は急がば回れ(モナドの予定調和)の原理で進む
」の続き>
http://www.beach.jp/circleboard/ad00178/topic/1100200397450
光は光源をスタートしてから何億光年もの旅をして網膜に辿り着きます。太陽からは500秒、月からは1.28秒ですが、どの光も網膜に達した時にはよれよれなのですね。あちこちに反射したり屈折したりしてきたのですからね。しかし、どの光もそれはそれで、まるで私の網膜に入ることが予定されていたかのように最短距離ではなく最短時間で飛び込んできたのですね。これは実に不思議ですね。意思を持っていない光が意思を持っているかのように振る舞っているのですからね。今回はその謎に迫ってみます。
物理の指導原理といわれている最小作用の原理というものがあります。これがその光の謎を解き明かしてくれるのですね。力学の現象はすべてこの原理が働いて、最小の経路を選択するようになるという代物なのですね。「何が」最小なのかについては、光の場合は時間だったのですが、もっと一般化して明らかにします。最小にさせる力(作用)が働いていることは確かなようですが、その力が「何」であるかが分かっていないのですね。ですから、その力を突き止めることが只今の探求する課題なのですね。
それにしてもこの原理が指導原理というのは解せませんね。何故なら、物理というのは三人称の代表であり、一人称など縁がないのが常識なのですからね。それが、まるで「目的」をもって経路を選択するというのですからね。その上これが物理の指導原理というではありませんか? いつから物理は心の科学になったのでしょうかね?
既に一般化座標とデカルト座標の違いやラグランジュ方程式とニュートンの運動方程式の違いを見てきました。更に、ラグランジュ方程式を探求していけばその原理がどのような意味で、どんように使われているのか? また、どうして三人称が一人称に変換されるのか? その思考過程が見えて来るでしょう。
四次元能の探求にとって重要なことは、その原理の導き方(三人称の知識)ではありません。一人称としてのラグランジュの思考過程なのです。ですから、探求者としての私達もラグランジュになったつもりで探求するのです。
万歩計とナビは一般化座標とデカルト座標の違い」の続き>
http://www.beach.jp/circleboard/ad00178/topic/1100200397249
敵(ニュートン)を知り、己(ラグランジュになったつもりの無知の未開人)を知れば未知を知る
http://www.beach.jp/circleboard/ad00178/topic/1100200397321
ラグランジュ方程式とは何か?
http://www.beach.jp/circleboard/ad00178/topic/1100200397167
一旦、光から離れて車に乗り込みましょう。ラグランジュになったつもりの未開人になって、その未知の力を探るのです。既に、車には距離と速度を測る計器がついていてナビはついていないと設定しました。これだけから未知の力を求めるのですね。
既に、二点の位置を一般化座標で表現しました。二点が分かるということで、ニュートンの運動方程式とは違う状況にあるということですね。ニュートンの場合は、一点(現在)が与えられて、二点(未来)を予言するという設定だったからですね。
ニュートンの問題:力が既知(現在➝未来)⇒未来を予言すること
ラグランジュの問題:二点が既知(スタート⇒エンド)⇒作用を最小にする力を探求すること
ラグランジュに課された問題は二点の位置、速度が既知であり、スタート⇒エンドの間の経路を実現させた背景にある作用を最小にする力を探求することです。これを解くためにラグランジュがどのように思考をしたのかが私達の関心の的なのです。
二点の間の情報は与えられたのですが、その間には無数に存在する走り方があります。未開人は自分が車に乗ったのですから、どの道を通ったかは分かっているはずですが記録がないので、全くわからないのと同じなのですね。目隠しされて連れてこられたようなものですね。確かに現実には二点間の可能な道筋は道路があるところしか走れないですから有限でしょう。しかし、もしサファリだったらどうでしょうか? 車でなくてヘリだったらどうでしょうか? その経路は無限にあるでしょう。それでも実現するのはたった一つなのですね。
ですから、問題はその経路(走り方)がどうして実現したのかということです? 人生に置き換えてみればもっとはっきりするでしょう。どうして私の人生はこんな人生だったのかです。もっと、あそこで、別の人と結婚していれば、もし、違う企業を選択していれば、もし、もし、ですよね。
チュモンには見えない力が働いていた
http://www.beach.jp/circleboard/ad00178/topic/1100200397447
それでも実現した人生は一つなのですね。一期一会の出会いなのですね。そこに何が働いていたのか?です。光は「急がば廻れ」の原理で進みました。あなたのここまでの人生はどうだったでしょうか? 日本の戦後の姿は「それいけどんどん」でしたが、最近は「走っても、走っても進めない泥沼」ですね。それでも一回限りなのですね。歴史の事実は一つしかないにもかかわらず、ドラマ化されると沢山あるかのように見えますね。脚色されるかですね。これは想像(捏造)された話(フィクション)であって、観測された事実でないのですね。
このことがラグランジュにも当てはまります。未開人を載せた車は二点しか観測できないのですから、その中間は想像するしかありません。事実はたった一つなのに無数の偽の経路が出てきてしまうのですね。歴史ドラマは、それはそれでお楽しみですが真実は何かということについては、分からないまま放置されるだけです。ラグランジュはそこで放置しなかったのですね。
ここからが真実と事実を探る入口です。ラグランジュになったつもりで、いや、未開人になったつもりで行きましょう。あなたは未開人なのですから無知(エンジンという力を知らない)なのです。それではどう考えるでしょうか? 車が動くのは自動車であり、「自ら動く」ですから車に何かしら「能力」があると考えるでしょう。それを「神の力」と呼んでも構いません。しかし、ラグランジュは「神」ではなく「未知の力」を想定しました。あなたもそうするでしょう。
オイラー=ラグランジュ方程式
http://hooktail.sub.jp/analytic/equationOfLagrange/
d/dt(ӘL/Әx')- ӘL/Әx=0 (正しくはxドット)
Lはラクランジアンで、L=運動エネルギ-位置エネルギ
光でさえあたかも自分が目的地を知っていて、そこに最も早く行くためには屈折すると言います。「急がば回れ」の予定調和の原理に従っているのですね。「急がば回れ」を一般化すると最短距離ではなく最小時間で行く経路を選択すること言うことはすでに述べました。このことを抽象化して言うと予定調和ということになるのですが、それだと良くわからなくなってしまいますので、その中間ぐらいでまとめてみましょう。
山の裏側に出る方法で考えたように、最短距離で行くよりはぐるっと回る方が早く行けるということでしたが、それは言ってみれば「労力」を使わないということでもあるでしょう。まっすぐ行くと岩や木が邪魔をして汗が出ますね。だから時間もかかるのですね。光も水中では真っ直ぐに行くと抵抗があって速度が落ちるのですね。速度が落ちると時間がかかりますよね。だから急ぐなら廻れなのですね。
「急がば回れ」は諺ですが、これを原理というのはお粗末ですので、もっとスマートに言えないでしょうか? 実はそれがあるのです。それはモーペルテュイという人が考えた最小作用の原理です。テキストではモーペルテュイの原理と人名では言わないで、「最小作用の原理」と言っているのですが、それほど基礎的で物理の最大の指導原理の一つだからであり、とても重要だからということでしょう。しかし、繰り返しますが、物理が目的を取り入れたかのような原理なのです。物理は三人称の権化=客観科学の象徴=事実表象のエージェントだと思っている人は、これはどうしても受け入れらいないでしょう。でもどうして、それが物理の最大の指導原理とされているのでしょうか?
もし、物理を客観科学の象徴の地位を維持したいのであれば、最小作用の原理には「目的は入っていない」ことを立証するしかないのでないでしょうか?
「自然がそうなっているとしか言いようがない」などと言ったとしてもそれは目的を自然に置換しただけであって何も立証してはいません。一番手っ取り早いのはプラトンを受け入れることです。これについて始めると長くなるのでここでやめます。ラグランジュに戻りましょう。-
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