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  • from: シモンさん

    2008年08月24日 17時55分17秒

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    心の限界(10)

    いま、...“The Validation, Breakthrough” by Naomi Feil (ナオミ ファイル)より... を読んでいます。

    若い時は、様々な人生の困難を何とかコントロールしてきた、ところが、年を取って、自分の心のコントロールがきかなくなったとき、さまざまな問題行動が現れてくる。
    つまり、限界に達した人間の心が巻き起こす様ざまな問題にどう向き合うか、

    人それぞれに、生きてきた背景があり、問題解決法も人それぞれですが、問題は解決しないで丸呑みして来た人に多く見られます。
    ’所謂、若い時は、物分りがよくて、物腰が低く、きちんとして、誰にでも優しかった年取ったら、頑固親父で、人が、寄り付かない、”そんな話聞きますよね。

    人には、
    長いこと引きずってきたこだわりが、
    どんどん深くなり、抑えきれなくなった心が
    死ぬ前に、
    聞いて欲しい、
    和解したい、
    楽になって死んで行きたいと、
    そういう本能的欲求を人間は持っているようです。


    これから、増える高齢者、これほど歪んだ心を抱えた社会を生きてきた高齢者は、溜め込んだ怒りや、悲しみをいつか、とうとう抑えきれなくなり、自意識が低下した時、問題行動としてあふれ出し,放っておくと、計り知れない苦しみを抱えたまま寂しく死を迎えることになりかねます。

    ネオミ、ファイル先生の、画期的とも言える対象法を、できるだけ多くの人と分かち合い、苦しんでいるお年寄りの心に平和をもたらしてあげたいものです。そして、同時に、若いうちから、自分の心とちゃんと向き合って、心健やかに生きていくようにしていけたらと考えます。人は、友達が必要です。心を割って話せるともが傍にいなくてはいけません。

    決して楽しい本ではないですが、
    溜息つきながら、
    目が覚めるような彼女の人間の見方に感心しながら読んでいます。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



    長年高齢者ケアに関わってきたナオミ・フェイルの試行錯誤の中から生まれてきたバリデーション。ケアする人にも大きな変化をもたらす革命的なコミュニケーション法、バリデーションが日本のケアを変える!

    著 Naomi Feil
    訳 篠崎人理 ・ 高橋誠一
    監訳 藤沢嘉勝 (医学博士)
    価格 2,625円 (税込) ※送料は別途かかります。
    判 A5
    発行 筒井書房








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コメント: 全1件

from: 物理屋さん

2008年08月25日 16時56分42秒

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「心の限界(12)」
> 人には、
> 長いこと引きずってきたこだわりが、
> どんどん深くなり、抑えきれなくなった心が
> 死ぬ前に、
> 聞いて欲しい、
> 和解したい、
> 楽になって死んで行きたいと、
> そういう本能的欲求を人間は持っているようです。

考えてみればその通りかもしれませんね。電車の中でふと思ったのですが、哲学者の考える問いは、自然哲学者や社会哲学者が立てる問いとは違って、その問題に付き合うこと自体、またその問題に対して自分が出した答えが自分自身の生き方に影響しますよね。(最も、哲学が人間の生き方についてを対象にしている学問だからであると思いますが...。また文学などもそれに近いかもしれません。)

「なぜ生物を殺してはいけないの?」や「無生物に生命的概念を含ませるべきか?」など精神(心)の世界においていくらでも哲学的な問いはあると思います。しかし、「専門は○○」に代表されるように、どうしても「極める」には必然的に活動可能範囲が狭くなるわけですから、他の人は気づいている(経験している)が、自分は気付いていない(経験していない)哲学的な成分があるという場合も十分考えられます。例えば、海に潜った人と潜ったことがない人とでは経験的な差があります。潜っていない人もその代わりに山に登っているかもしれません。そのように考えていくと、地域・民族・言語等多くの差がある世界の中で差が開いていくエネルギーは相当のものと考えられます。

人生には(あるいは、人と人の精神的な相違条件には)そのような「気付き」的な要素もあるかもしれません。

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