「属性」

琴葉＆ユノ｢お姫様属性！｣
彩夏｢そゆこと｣

トラ｢お！ 次の新入りの話か？ そうかぁ、今度の新型はお姫様型なのか。だけどあたしら、元々全員が武装神『姫』じゃなかったっけか？｣
かなえ｢そんなのカンケーねぇ。どんな奴が来ようがギタギタにすり潰して、このファング様の子分にしてやるぜ！｣
ウナ｢おやび〜ん。おやびんのためなら、わたしわたし、深海の魔獣やめてお姫様になる〜｣

〜プリンセス･プリンセス〜

「属性」

ユノ｢あれ？ それって、つまり…？｣
琴葉｢言われてみれば、たしかに…｣
ユノ｢だよね？｣
琴葉｢そうね。今まで、そうと意識したこと、なかったけれど｣

「属性」

琴葉｢チビ助と姉ちゃん、か。あの二人、本当の姉妹みたいですね？｣
彩夏｢そりゃまあ、同じタイプだからねぇ。気も合うんでしょ｣
ユノ｢同じ？ おやびんはヘルハウンド型で、トラ姉は寅型っしょ？ それにそもそも、ブランドも違うし｣
彩夏｢いや、あたしが言ってんのは、そんなことじゃないっての｣
琴葉｢性格が、ということですか？｣
彩夏｢それだけじゃないんだけどね。…あんたたち、あいつらのこと、どう思ってるんよ？｣
琴葉｢二人とも、一見乱暴者だけど、根は素直で優しいですよね。それに努力家で。だけど…｣
ユノ｢私じゃ足元にも及ばないくらい強いし、トラ姉は、とくにしっかりした性格だけど…｣
琴葉｢すごく純粋で…｣
彩夏｢守ってあげたくなる？｣
ユノ｢そうそう！ なんか危なっかしくて、私が付いててあげなきゃって気分になるよね｣
琴葉｢あ……｣

「属性」

かなえ｢おう、彩夏。お前に教わった技で、ユノの奴を、さっき再起不能にしてやったぞ！｣
ユノ｢…いや。私はかすり傷一つないけど。それよりおやびん、彩夏さんにバトルのやり方習ってたんだ｣
トラ｢ズッリぃよなぁ。あたしには、なんにも教えてくれないのにさぁ｣
彩夏｢ま、あんたやユノみたいな突貫タイプにゃ、あたしのスタイルは合わんからねぇ｣
かなえ｢そんなことより、早く次の技教えろ｣
彩夏｢あー、はいはい｣
琴葉｢そんなに強くなって、叶ちゃん、なにか目的あるの？｣
かなえ｢決まってんだろ。オレの最強神姫伝説のために、いつか彩夏を倒す！｣
トラ｢倒す相手に、技教わる気か、チビ助…？｣
かなえ｢おうよ姉ちゃん！ 受けた恩は仇で返す。それが地獄よりの使者、このファング様のスタイルだぜ！｣
ウナ｢さすがさすがおやびん。言うことが一味違う〜｣

「属性」

彩夏｢お〜す。バトルやるっていうから見に来たけど、まだ始まってないんかい？｣
琴葉｢あ、彩夏さんにトラさん。叶ちゃんとユノのバトルなら、もう、終わりましたよ｣
彩夏｢ありゃ？ もう｣
トラ｢で、結果はどうだった？｣
ユノ｢私の完敗。いやもぅ、笑うしかないくらい、手も足も出なかったよ｣
トラ｢…だからって、ホントに笑うなよ｣

「属性」

ユノ｢ま、ウナを見てれば、な。なんとなくわかるよ｣

ウナ｢おやび〜ん。勝利のチューしてあげる、チュー｣
かなえ｢や、やめろっ!? オレはタコとチューする趣味はねぇ！｣
ウナ｢タッコチュ〜｣

琴葉｢…納得ね｣

「属性」

ユノ｢あ〜、やれやれ。負けちゃったなぁ｣
琴葉｢負けたって言ってるのに、ぜんぜん悔しそうじゃないね？｣
ユノ｢いや、悔しいことは悔しいさ。でもまぁ、ここまで実力の差を見せつけられると、もうスッキリするしかないでしょ？｣
琴葉｢そうかもしれないね？｣
ユノ｢一応言っとくけど、私は、一切手抜きなんてしてなかったよ。それなのに、ノーダメージで無力化だもんなぁ。…おやびん、器だけはデカいけど、腕はからっきしってタイプだと思ってたのに｣
琴葉｢あ。叶ちゃんの器の大きさは、認めるんだ？｣

「属性」

かなえ｢このバトル、オレの勝ちだな。約束通り、お前も今日からオレの子分だからな！｣
ユノ｢ああ、わかったわかった。今日から私は、おやびんの子分だよ｣

「属性」

ユノ｢イダダダダダ！ …ま、参ったぁ｣

「属性」

ユノ｢うわっ!?｣

「属性」

ユノ｢ッリャアッ！｣