「Re:浪漫を求めて…」

ジル｢スゴイよレイテ！ 話のイニシアチブが、本当に一瞬でわたしのものになっちゃった！ これがボケの力なのね！ わたし、この力を使って、元気一杯生きていくよ！ がんばろ〜、お〜｣
リズ｢御託はパンツを履いてからになさい｣


〜浪漫……〜

「Re:浪漫を求めて…」

リズ｢な、なにをやっているのですかジル、あ、あなたは!?｣
ジル｢ふっふ〜ん♪ 驚いたか、これがレイテ直伝、ボケ返しの術！｣
リズ｢…ジル、あなただけは、そちら方面のネタには走らないと、わたくしは信じていましたのに……。それとディフェンダーの上目遣い、かなり真剣にシャレになりませんわね。よもや、世間一般様で言うところのリボ･ウッ〇ディー的ポジション、狙っています？｣

「Re:浪漫を求めて…」

ジル｢どか〜ん!!｣
リズ｢コケ〜〜〜〜〜〜!?｣

「Re:浪漫を求めて…」

ジル｢はっ!? このままじゃ、またリズのペースに巻き込まれちゃう。…落ち着いてわたし。わたしだって、ちゃんと成長してるんだから。わたしは昨日までのわたしと違う。見ていてね彩夏お姉様。……明日って、今さ!!｣

「Re:浪漫を求めて…」

リズ｢ですがそれはそれとして、ディフェンダーの背中、人を小馬鹿にした笑いを浮かべているようにも見えますわよね？ なんと言いますか、メカニカルなチェシャ猫といった印象と言いますか…｣
ジル｢きしゃ〜｣

「Re:浪漫を求めて…」

ジル｢背中！ この背中！ …愛する者を守るため、地獄の戦場に向かう名もなき兵士の、この後ろ姿！ 振り返らない決意！ 静寂に秘めた闘志！ 本当にカッコイイのは、無言のままにすべてを語る、この背中なんだよね！｣
リズ｢…わたくし、あなたのことが、だんだんとゼルノグラード型に思えてきましたわ。ま、まぁ、それはともかく……ジル、あなたの想いは、わたくしのＣＳＣに、しかと届きましたわ｣
ジル｢わかってくれた!?｣
リズ｢ええ｣

「Re:浪漫を求めて…」

リズ｢それにしても、バルキリーよりデストロイドの保有数が多いとは、マスターもつくづく変わり者ですわね。…いえ、あるいはそれが、ジル、あなたの言う、量産メカの醍醐味というものなのですかしら？｣
ジル｢……え？｣
リズ｢ですから、カッコイイと、わたくしは言っているのです｣
ジル｢そ、そうだよね！ カッコイイよね！ …だけどリズ、この子たちの本当のカッコ良さって、なんだか知ってる？｣
リズ｢…控え目なこと、ですかしら？｣
ジル｢ふっふっふ〜。そうじゃないんだなぁ、これが｣
リズ｢あら？ ではなんなのです？｣
ジル｢わからない？ なら特別に、わたしが教えてあげるね！｣
リズ｢はあ…。では、お願いしますわ｣
ジル｢まっかせなさ〜い！｣

「Re:浪漫を求めて…」

リズ｢なにしろディフェンダーは、対空迎撃型のデストロイド。空戦タイプのわたくしにとって、決して油断のならない相手。そうそうネタになどできませんわ｣
ジル｢まったく！ まったくこのトリは！ ああ言えばこう言う！ ああ言えばこう言う!!｣

「Re:浪漫を求めて…」

リズ｢あら？ また増えましたのね｣
ジル｢で、出たねリズ！ どうせまた、この子のこと、ライフルマンとか言うんでしょ！ なにしろマスターのお気に入りのメックだもんね！ だ、だけどわたし、もうそのくらいじゃ…負けないから！｣
リズ｢なにを言っていますの？ どこからどう見ても、これはデストロイド･ディフェンダーではありませんか？ ちなみに、マスター、ライフルマンはお気に入りですが、実際に使うならフェニホ(フェニックスホーク)かサンボル(サンダーボルト)が良いそうですわよ｣
ジル｢……くけっ｣

「Re:浪漫を求めて…」

ジル｢ザコメカ？ ヤラレ役？ だから何？ たとえ出番は一瞬でも、その一瞬、流れ星のように輝いて、見る者の心に永遠を刻む！ それが！ そうそれが！ 量産メカの真骨頂！ さあ！ みんな一緒に！ 『ひ、火だぁ〜!? か、母さ〜ん！』 ちゅど〜ん!!｣