「Re:忍者参上」

ハル｢で、どーよ私のお姉たまは？ 強くてカッコイイっしょ？ これは私がメロメロになるのも、仕方ないよねぇ｣
ミラノ｢それとこれとは話が別です｣
トリノ｢あなたは、少し反省してください｣
ハル｢私に反省する要素など、1ミリたりとてなし!!｣
ミラノ｢…次は、バッサリいってもいいですか？｣
ハル｢キミの髪型みたいに？｣
ミラノ｢だ〜か〜ら〜！ 髪型のコトは言わないでください！｣
トリノ｢姉者、平常心です｣

リズ｢フフッ。なかなか面白い新人が来ましたわね｣
レイテ｢そうね。…フブキ弐型の魅羅乃…じゃなくてミラノと、トリノがミズキ弐型、と。……あれ？｣
リズ｢どうかしました？｣
レイテ｢トリノ…鶏の……水………｣
リズ｢…………煮？｣

〜はてさてなんのことやら〜

「Re:忍者参上」

ハル｢それにしても…。お姉たまもレイテも、見えない相手の居場所が、いったいどーしてわかったのよ？｣
ミラノ｢それは、私も知りたいです｣
トリノ｢足音？ 気配？ いえ、どちらも完全に断っていたハズですが？｣
リズ｢簡単なコトですわ。たとえ姿が見えなくとも、物理的な存在である以上、動けば必ず空気が揺れます。…フフッ、風を感じるのです｣
ハル｢…それ、ネタじゃなかったんだ。それじゃあ、レイテもやっぱり？｣
レイテ｢いいえ？ ハルとのバトルを見て、だいたいのリズムは分かっていたから。あとはタイミングを計って、死角に攻撃を置いておけば…｣
ハル｢それってよーするに、ヤマ勘ってこと？｣
レイテ｢別に、全方位虫雪崩で一掃してもよかったんだけど、それだと、気絶したハルも巻き込んで、とても楽しいコトになりそうだったから｣
ハル｢…私はとても楽しくない！｣
リズ｢そもそも、姿を消していたところで、あらかじめ来ることの分かっている攻撃など、回避するのは、それ程難しくはありませんですわ｣
レイテ｢そうね。せっかくのステルス機能なんだから、もっと有効に使わなくちゃ｣
ミラノ｢はい…｣
トリノ｢…勉強に、なりました｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢私たちの完敗です｣
トリノ｢見事な腕前。感服しました｣
リズ｢ま、当然の結果ですわね｣
レイテ｢びくとり〜｣

ハル｢あ…。やっぱり、心配するコトなんてなかったか｣

「Re:忍者参上」

ハル｢……あだだだだ。あ〜ヒドい目にあった。でも頭だけじゃなくて、お腹まで痛いのはなんでだろ？ …じゃなくて、お姉たまとレイテは…？｣

「Re:忍者参上」

レイテ｢秘技！ アッガイ･ボンバー!!｣
トリノ｢へぶらぶ!?｣

「Re:忍者参上」

レイテ｢そこっ！｣

「Re:忍者参上」

レイテ｢タン…タン…タン……｣

「Re:忍者参上」

リズ｢セイッ！｣
ミラノ｢カ……ッ!?｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢ハッ！｣
リズ｢のら〜り｣
ミラノ｢えっ…!?｣

「Re:忍者参上」

リズ｢…………｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢科学忍法｣
トリノ｢光学ステルスの術｣
ハル｢クエッ!?｣
レイテ｢いま、ハルのこと踏ん付けたわね？｣
リズ｢踏ん付けましたわね。あの容赦のなさは、なかなか見上げたもの。わたくし感心いたしましたわ｣
レイテ｢そうね。…なら私たちも｣
リズ｢本気で、いきますわよ｣

「Re:忍者参上」

ハル｢きゅ〜……｣

ミラノ｢さて、戦闘員は始末しました。次はあなたたち幹部の番です｣
トリノ｢不純同性交遊などという悪、許すワケにはいきません｣
リズ｢幹部という言葉の響きには、少し惹かれるモノがありますが…。わたくしにその手の趣味がないと、言っても信じてはもらえそうもない雰囲気ですわね｣
レイテ｢私は、あえて否定しないけど｣
リズ｢…そこは建前上でもよろしいですから、一応否定なさい｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢マッシュルーム言うな｣
トリノ｢ムッツリスケベ言うな｣
ハル｢ア痛ァ!?｣

「Re:忍者参上」

ハル｢コラー！ どこいったー！ 出てきて正々堂々とバトルしろー！ このマッシュルームカット〜！ ムッツリスケベ〜！｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢それでは、科学忍法…｣
トリノ｢光学ステルス｣
ハル｢き、消えた!? ってゆーかそれ、冷静に考えて忍法でもなんでもないでしょが！｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢…この程度のことで、心が折れている場合ではありませんでした。…私たちには、我が家の秩序回復のために悪を討つという、重要な任務があったのです。そして、それを遂行する時は、今。さあ、覚悟してください！｣
ハル｢悪？ …って私!? そもそもそれって、いったい誰からの任務なのよっ!?｣
ミラノ｢自主的かつ自発的です｣
トリノ｢決して、八つ当たりの言い訳のために、今この場で思いついたワケでは、ありませんよ？｣
ハル｢思いっ切り八つ当たりじゃない!? …ま、まぁ、いっか。いや、よくはないけど。……私だって、お姉たまへの告白タ〜イムを邪魔されてムシャクシャしてたところだし。だったら返り討ちにしちゃる！｣
ミラノ｢いいですね、それでこそ悪！｣
ハル｢悪言うな！ それに、どーせ忍者型っていっても、キミたち、本物の忍法なんて使えないんでしょ？｣
トリノ｢そこはそれ。たしかに私たちは、起動したてで日本の伝統芸能には疎いですが｣
ミラノ｢忍者型武装神姫として、科学の力で悪と戦います｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢バッサリ……バッサリ…………あぅ〜！｣
トリノ｢姉者、心をお強く｣
レイテ｢あら？ 私、なにかいけないコト言ったかしら？｣
リズ｢さあ？ わたくしにはわかりませんですわ｣
ハル｢しまった…。この二人一緒に置いとくと、ボケの破壊力がシャレにならなくなる｣

「Re:忍者参上」

ミラノ｢そんな頭の悪い名前では、断じてありません！ 私はミラノ！ カタカナでミ！ ラ！ ノ！ です｣
トリノ｢姉者、落ち着いて｣
リズ｢はぁ…？｣
レイテ｢なるほど、ね…。よくわかったわ｣
ミラノ｢わかってもらえましたか!?｣
レイテ｢ええ。つまりその…｣
リズ｢お母さんに散髪頼んだらバッサリやられちゃいました、な髪型も｣
レイテ｢ファッションモデル風と言い張れば｣
リズ｢たしかに、そう見えてこないことも、無きにしもあらずですわね｣
ミラノ｢……バ、バッサリ…｣

「Re:忍者参上」

ハル｢ミラノとトリノ？ こりゃまた…｣
レイテ｢ちょっと、イメージと違うわね｣
リズ｢ええ。もっと和で地味な名前を期待していましたのに｣
トリノ｢フフッ。何事も、固定観念に捕われてはいけません｣
ミラノ｢忍者型が闇に隠れて生きるのは、すでに過去の話｣
トリノ｢新時代の忍者型のスタイルは、クールかつファッショナブル｣
ミラノ｢ドゥーユーアンダスタ〜ン？｣
ハル｢…いや、忍者が目立っちゃダメっしょが｣
レイテ｢それに、意味もなくカタカナを使うところが、そこはかとなくいかがわしいわね｣
リズ｢実はミラノではなく『魅羅乃』とか書くのではありませんですの？｣

「Re:忍者参上」

フブに｢Group K2謹製、フブキ弐型、ミラノ｣
ミズに｢同じく、ミズキ弐型、トリノ｣
ミラノ｢漆黒の大地を駆け｣
トリノ｢白き翼で天に舞う｣
ミラノ｢可憐なる忍｣
ミラノ＆トリノ｢お呼びによりて、只今参上！｣
トリノ｢…キマッた。それはもうパーフェクトに｣