「Re:一段落〜その後〜」

ナイア｢狩猟11、そのうち捕獲が10…。いったい何が、マスターをここまで駆り立てるの……｣
ヴィアンカ｢もちろん、逆鱗だよ｣
ナイア｢リオレイアのときもそうだったけど、ひょっとして捕獲10回目のご褒美なんですか、逆鱗って？｣
ヴィアンカ｢さあ？ それはともかく、倒した１回にしても、尻尾を切るためだけに、わざわざ眠っているところを叩き起こしたみたいだから、捕獲しようと思えば、簡単にできたみたいだね｣
ナイア｢どこまで尻尾切りが好きなんですか、私たちのマスターは…？｣
ヴィアンカ｢『ジンオウガめ！ なかなか尻尾に触らせてくれん！ この照れ屋さんめ!! …フッ。だがそこが、可愛くもあるがな』との、ことです｣
ナイア｢…マスターの瞳には、このゲームのモンスターって、いったいどんな風に見えているの……？｣
ヴィアンカ｢それは、聞くまでもないんじゃないかな？｣

〜尻尾と、その付属物〜

「Re:一段落」

ナイア｢……私たちのマスターって、結局何者なんです？｣
ヴィアンカ｢さあ？ 僕にはわからないな。もっとも、こんな余裕カマしていられるのも、今のうちだけだというコトは、自覚しているみたいだけどね｣
ナイア｢なら、いいですが…｣
ヴィアンカ｢とは言え…。近頃は狩猟が目的では無く、素材集めの手段…つまり単なる作業に思えてきたとかで、やる気が無くなってきた、とも言っていたかな？｣
ナイア｢…もう、好きにしてください｣

〜狩りが作業に思えた瞬間、操作性の悪さに我慢が出来なくなった…〜

「Re:一段落」

ナイア｢捕獲……｣
ヴィアンカ｢空中ブレスのモーションに入った瞬間、真下に潜り込んで打上げタル爆弾を撃ちまくったら、目の前に落ちてきたリオレウスがのたうちまわるのを見て、マスター大笑いしていたよ。で、例によって頭と翼を壊して尻尾を切ってのフルコース｣
ナイア｢…………｣

「Re:一段落」

ヴィアンカ｢あっさり捕獲｣
ナイア｢……｣
ヴィアンカ｢しかもその後、エンディングのムービーが流れだして、マスター、呆気にとられていたよ｣
ナイア｢それは…そうよね｣
ヴィアンカ｢だけどね｣
ナイア｢はい？｣
ヴィアンカ｢エンディング後に追加されたクエストの難易度の高さを見て、マスターは納得していたよ。…なんのことはない、ここまでは結局のところ、長い長いチュートリアルでしかなかったと｣
ナイア｢ジンオウガ討伐は、初心者ハンターの卒業イベントだった、ということね？ それで簡単に討伐できたと。で、初心者ハンターを卒業したマスターは、次にどのモンスターに挑戦しました？｣
ヴィアンカ｢やはり有名なのがいいというコトで、リボルテック化も果たした有名竜、リオレウスにさ｣
ナイア｢火竜･リオレウスさんですか。いきなり天空の王者に挑むとは、マスターも無謀ですね。それで結果はどうでした？ まぁ、聞くまでもないとは思いますが｣

「Re:一段落」

ヴィアンカ｢…それはともかく、素材集めも一段落ついたので、村クエストも進めていたら、ジンオウガ討伐の緊急クエストが入ったそうです｣
ナイア｢ジンオウガと言うと、パッケージにもオープニングにも登場して、ゲーム内でもラスボスのように扱われている、雷狼竜のジンオウガさんですか？｣
ヴィアンカ｢そうさ｣
ナイア｢でもこの段階で、ジンオウガ討伐なんて、無理がありません？ …あ、きっとここでは大負けして、リベンジを誓うといった流れなんですね｣
ヴィアンカ｢マスターも、そう思ったみたいだね。それで負けて当然くらいの気楽さで挑んだみたいなんだけど…｣

「Re:一段落」

ナイア｢だったらこちらも遠慮せず、ケツ落としアッパー昇竜で対抗を！｣
ヴィアンカ｢いや、ないから。…そもそもそれ、いつの時代のストⅡの話だい？｣
ナイア｢スパⅡ…かな？｣

「Re:一段落」

ナイア｢それにしても…｣
ヴィアンカ｢狩猟19、そのうち捕獲10とは、マスター、ずいぶんとご執心だったようだね｣
ナイア｢もしかして…これは恋？｣
ヴィアンカ｢違うと思うよ。単に、自分を見失ってただけじゃないかな？｣
ナイア｢そして、村のリオレイア狩りクエストの合間にギルドのクエストもちまちまこなして、晴れてハンターランクも２になりました｣
ヴィアンカ｢これでギルドのクエストにも、リオレイア討伐が入ったんだけど…｣
ナイア｢はい？｣
ヴィアンカ｢村とギルドのクエストでは、同じ内容でも難易度が違い過ぎると、マスターは泣いていました｣
ナイア｢それは、どのくらいの違いなの？｣
ヴィアンカ｢調子が良ければ10分くらいで捕獲できるリオレイアが、ギルドのクエストだとタイムアップギリギリまでかかると｣
ナイア｢……それでも、捕獲するんですか｣
ヴィアンカ｢まぁ、入手出来る素材の質と量が違うから、ね｣
ナイア｢それで、難易度が違うってどういうコトです。やっぱり全体的なスペックが上がっていると？｣
ヴィアンカ｢それもあるけど、問題は、モンスターの動きに隙が無くなるとか。なんでも、アクション後の硬直を無視して、ガンガン連続攻撃をキメてくるとかなんだとか｣
ナイア｢さすがはＣＡＰＣ〇Ｍのゲームです。モンスターもキャンセル技を使いますか｣