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  • from: kieros2005さん

    2011年10月29日 17時10分37秒

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    弾き語りの外見上の問題

    ギターの弾き語りは楽しいものです。

    若いころはいわゆるフォークギターでジャンジャカやって遊んでいた。数十年のブランクがあり、還暦近くになってから再開した、ここまでは普通どこにでもある話。

    さて、ライブも重ね、人前で弾き語りするのも慣れてくると、自分の好きな曲を演奏するというより、多くの人に好かれる曲をやったほうが喜ばれることを肌で感じるようになる。

    ナツメロといわれたり、いまさら手垢にまみれたような曲を演奏するのは、やや抵抗があったりするものだが、エンターテイメントとはそういうものだ。プロは徹底して自分の好き嫌いと無関係に粛々と演奏する。

    そして聴衆を前にして演奏するとき、演奏は「語り」であることに気がついた。叫びでなく、モノローグでもなく、「語り」であるためには、聴く人の前では、腰掛けて演奏すべきではないかと悟ったことだ。立って演奏すべきでない。

    演奏会ではギターにベルトをかけ、立って演奏するのも多いが、あれは弾き語りには似合わない。ロックやにぎやかな曲なら悪くもないだろうが、やはり弾き語りは椅子に腰掛けてギターを抱くように抱え、歌うのがあるべき姿ではないか。

    昔、三味線で新内流しなどをやるときは「弾き歌い」、あるいは「弾き謡い」と言ったそうだ。

    たしかに弾いて歌うのだから、「弾き歌い」でもいいのだが、やはり「弾き語り」と言う言葉にこだわりたい。

    すると、曲のジャンルもおのずと制限される。「さあ、元気出そう!」とか「根性もの」や人生はワン・ツー・パンチ・・・というのも、どうもなあ。

    ここまできて気がつくのは、あのけばけばしいエレキギターには出番がないということだ。

    そしてアコースティックギターでもあのフォークギターのデザインはピックガードがなんとも面白くない。いかにもジャンジャカやりますよ!って言ってるようだし、あのギターのデザインを見ただけでどういう音楽なのか、を想定させてしまう。

    ピックガードは激しいピックの衝撃からボディを防御する意義はあるが、トップの振動板という最も大切な部分を制振してしまう問題児だ。

    ということで、やはり弾き語りにはナイロン弦のクラシックギターで椅子に座ってやるのが正当ではあるまいか。

    これには、カンツォーネやシャンソンに加え、ポルトガルのファドや南米フォルクローレをレパートリーに加えるほどに痛感することである。まして演歌ならなおさらだ。

    弦哲也のギターや木村好夫のギターを聴くと、いっそうその感を強くする。

    こうして、なんだかんだと理屈を並べては、あらたにガットギターを買う理由付けを探しておりまする。

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