今までダイナミックマイクを使っていた。安物のSM５８もどきである。どうぜユニットはどこも同じはずだ。おそらくプリモ（株）あたりだろう。
本物でもあの低音かぶり気味の音は好きじゃない。それを多くの人が唇を接触させているものだからよけい低音がボワボワなのだなあ。
ロッカー気取りの若者は１０㎝も離せばクリアーになるのに、声量がないせいか、舐めまくるどころか歯まで当てている始末。

それでいつかはコンデンサマイクにしようと狙っていた。ファントム電源付きのアンプもあります。
だが、実は、べつの思惑からコンデンサマイクにしたのです。

ナイロン弦ギターは理論上マグネチックピックアップが使えないので、ピエゾという圧電体センサーを利用している。これが曲者で、振動を拾うピックアップというが、これが結構難しいのだ。なぜなら例えばトップ板の振動を検出するには、トップ板に張り付けてはならないはず。絶対振動しない大地のごとくの基台に基礎を置き、そこから相対的に振動板の位置変位を求めるのが理想だが振動板そのものに張っては検出素子も振動するので相対量は減るし、なんの振動を拾っているかわからないものです。
。おそらくこの基本問題が解決されないまま経験的に商品化されているものでしょうが、生音とピックアップ経由の音があまりに違う。電磁式（金属弦）ではこれほどのことはないものです。
クラシックギターのあの優雅な音はピエゾのエレアコは出ません、という結論に至りました。
やはり生音をマイクで拾うのが一番で、しかもコンデンサマイクによる高忠実度伝送が与えらるべきだという何やら小難しい理論を酔っ払いながら考えて、コンデンサマイクで生音を拾い、それなら同時にヴォーカルもコンデンサマイクにしてしまえ、ということでソニーのECM-330というコンデンサマイクをヤフオクで３本2500円で落札しました。これは単３乾電池１本で動作しますからファントム電源なしで普通のダイナミックマイクのように使えます。
音質は透明度が高く狙い通りだった。実に満足いくものでした。
ギターもこれで拾うとなると問題はハウリングだなあ。いろいろノウハウを積み重ねなくてななりませんね。

あ、ついでにクラシックギターも衝動買いしてしまいました。ヤマハGC-５Sです。生音がきれいです。この音を生かすためでもありました。