小泉が、麻生の言動について批判し、「怒るより笑ってしまう。あきれ果てた」と批判した。その批判は、郵政民営化をめぐる一連の麻生の言動に対してだ。
「定額給付金」についても批判していたが、これには衆院での予算案採決の際に小泉も賛成投票しているのだから、今更批判するのは麻生の郵政民営化批判と同じである。
　しかし、小泉は、郵政民営化のその後をきちんと見ているのであろうか。それはやっていないと思う。
　４分社化についても、アメリカの投資会社が、良いとこ取りで、買収しやすいように、郵便、かんぽ、ちょきん、等に小分けしておいたのではないか。
　そのような下心の兆候が、今度の「かんぽの宿」７９施設の叩き売りにも象徴的に顕われているのだ。
　１０９億円で叩き買いをしようとするのはオリックス不動産、日本郵政に６億円ものパカげたコンサル料を払わせようとしているのは、メリルリンチ、いずれも郵政民営化に一役も二役もかった連中である。
　この連中が日本郵政を狙う「はげたか」であった真相を垣間見せたのが、今度の「かんぽの宿」叩き売りに絡んで露見したのだ、と見られないであろうか。
　麻生は、小泉の妄言に一一矢報いる、という意味でなく、郵政民営化の真実を明らかにするために、この郵政民営化の功罪を一度徹底的に解明して、国民の前に明らかにすべきである。
　村上新八