小沢民主党代表が、ヒラリ－米国務長官との会見を前にして、「米軍をアフガンへ増派してもタメだ」と述べた。
　これは、当然である。アルカイダ、タリバンは、パキスタンのトライアルエリアに一般民衆にまぎれて潜んでいるから、これを選別して攻撃、殲滅するのは極めて困難なのだ。
　内通情報を得て、攻撃しても、民衆が巻き添えを食うことになり、一般民衆の怒りを招いて、その報復のために民衆がテロに参加したり、テロ支援を強化したりすることになるのだ。
　こういう因果関係になっているから、軍事力だけでテロを制圧することは困難なのである。
　アフガンの治安を回復するためには、民生レベルを向上させ、民衆とテロを引き離すことしかないが、それをやろうとすると、テロが妨害してくるのである。
　結局は、民生レベルを向上させながら、それをテロに妨害させないように、軍事力でその活動を守るというほかないであろう。
　それには１０年や２０年は掛かるのではなかろうか。
　村上新八