国の直轄工事については、その建設費の１／３を地元に負担させる、ということが法に規定されている。その理由は地元が便益をうけるから、ということである。
　一応は尤もらしい理屈だが、地方財政が火の車になっている現在では、地元にとって優先順位の低い工事を勝手にやられて、「さあ払え」と言われても困ることはよく分かる。
　橋下知事は、これに噛み付いているのだ。「地方はまるで国交省の奴隷だ」「国交省のやり口は詐欺同然だ」「工事費用だけではなく現地事務所の費用まで負担させるのは詐欺師みたいなものだ」と毒舌を投げつけて怒っている。
　役人出身の知事が多いが、彼等なら絶対に口にしない言葉である。タレント弁護士出の知事だから言える「毒舌」で、品はよくはないが、その通りである。
　　このような工事は、各県にまたがる関係もあって、国交省直轄になっているのであろうが、国交省が直轄するよりも、財源とともに地方に任せるべきものであろう。
　村上新八