先に、衆院解散、8月30日に衆院選の投票、と決まっているのに、野党が「内閣不信任案を提出したねらいは、麻生下ろしを封じるためであったのであろう。
　麻生内閣不信任案に賛成する自民党議員が出れば、総選挙では、公認をはずされ、ことによったら、除名されたり、刺客立候補者を立てられたりするかもしれない、という恐怖がある。
　だから、麻生造反派も不信任案には反対投票をするであろう。
　これは麻生を信任したことになるから、麻生下ろしを画策することはできなくなるであろう。
　野党にとっては、不人気な麻生のままで、選挙戦を戦うほうが遊離だから、麻生下ろしは何としてでも阻止したい、という思惑があったのであろう。
　結局、衆院では、麻生内閣不信任案は与党の全員反対で否決され一票の反乱もなかった。
　しかし、その後も、依然として「麻生下ろし」の動きはある。これは麻生の自発的辞任を求めるものであろうが、低支持率にもじっと我慢し、頑張り続けてきた麻生は、ここで辞職するように玉ではないのだ。このまま自爆選挙に突っ込んでいくのであろう。造反議員の何人かを道連れにして。
　それが麻生流なのだ。
　村上新八