先日、沖縄で米軍軍曹が、日本人の男性をひき逃げした事件で、未だに容疑者の引渡しが行なわれていない。
　容疑者の車は、フロントガラカスが壊れたために、街中の修理工場に出されているが、その割れたフロントガラスに付着していた血と毛髪は、ＤＮＡ鑑定の結果、被害者のものと確認されているのである。つまり、その軍曹が事件の加害者である可能性が高い物証があるのだ。
　それにも拘わらず、米軍には、日本の警察が直接容疑者を取調べるために、引き渡そうという動きが全くない。
　地位協定を盾にとっているのであろう。米軍の司令官が町役場にお詫びにさえ来ているのにである。
　このような米軍の態度は、米軍に対する信用を益々失墜させ、普天間基地の移転問題にも、悪い影響を与えることは確実である。
　米軍司令官のお詫び訪問は一体何であったのだろうかと、首を傾げざる得ないのである。
　村上新八