１５日、鳩山邦夫が自民党を離党した。新党を画策している与謝野、枡添に決意を促す狙いがあるのであろう。
　彼が自民党は再起の見込みなし、と読んだのは正しいと思う。自民党の安倍、福田の敵前逃亡のときに既に、自民党は命脈が尽きている党だからである。
　彼の離党を機に自民党の分裂と新党への流れが盛んになるであろう点では、一つのエポックにはなり得るであろう。この点でも評価できる。
　しかし、邦夫の政治理念は疑問である。
　「自然との共生」は良いが、民主党の政策である「子育て支援」や「高校授業料無料化」が社会主義だというのは解せない。
　前者は、少子化対策の一環であるし、後者も、このような厳しい時期には、次世代を担う者を育成するためには少なくとも当面は必要な施策であると思うし、それはいわば、緊急避難時期の、教育セイフティ・ネットであって、社会主義政策とは異なるものである。
　民主党に対抗するための新党の理念としてはお粗末と云わざるを得ない。
　村上新八