北朝鮮のNｏ２でありながら、９３年に亡命した黄氏が来日した。　身辺の警護のためか、姿は見せなかったが、朝日新聞との単独会見で「金正日は、その体制維持のためには、核兵器が絶対に必要だと考えているから、核を手放すことは絶対にない」。しかし「核兵器を実際に使うこともしないであろう」と述べている。
　これは、常識的にそうであろうとは、思っていたことと合致するが、北朝鮮の中枢にいた人物の談であるから、その信頼性は高いと思う。
　黄氏には、拉致問題などについての、役に立つような情報は期待してもいなかったが、上記の発言だけは、有益であったと思う。
　北朝鮮はノドンで日本全体を射程距離に収めたり、日本海に向けてミサイルを発射するなど、こけおどしはするが、それに神経質にならずに、日本の防衛の在り方を考える上で参考になると思うからである。
　村上新八