マックスウエ－バ－が「政治のレベルは国民の政治意識レベル以上のものにはならない」と述べたことばは有名である。
　この言葉の意味は、民主主義国であるか否かとは関係ないが、民主主義国の場合は、議員選挙の場合の投票選択で示される結果を言っているのである。
　０５年の郵政民営化可否の劇場選挙などは、まさにこの言葉を地でいったようなものであったが、今回の参院選もそうであったと思う。
　民主党に勝たせなければ、政権交代で、折角民主党が始めた、自民党政権でおかしくしてしまった「官僚主導」や「社会保障削り」「年金削り」「医療削り」「格差拡大」「箱物中心」の政治に対する改革はできにくくなるし、中途半端に終わる虞もある。
　民主党議席が衆院で２／３に達していない状況では特に、その可能性が高い。
　それを考えないで、民主党の足を引っ張り、大敗させ、政治の混乱を択んだ投票は、ダメな政党を択んだという形ではなく、やらせるべき政党の足を引っ張った、という意味で、マックスウエ－バ－の言葉の意味に含まれるものである。
　村上新八