セルビアの自治州であったコソボは、セルビアからの民族弾圧に抵抗して、長く、独立闘争を続けてきたが、ＮＡＴＯの支援で０８年２月に一方的に独立を宣言した国である。
　この独立が国際法上、問題ない、という判決が、このほどもハ－グの国際司法裁判所から下された。
　国際司法裁判所の判決には、強制力はないが、国際的な司法判断としての影響力は大きいと思う。
　これに対しては、セルビアはもとより、同種民族であるロシア、国内にバスク民族問題を抱えているスペインは反発している。
　コソボと類似の問題は、上記のスペインの他、ロシアのチェチェン、中国の新疆ウイグル、チベット、トルコのクルドなどいろいろあるが、これらの民族に対しては、この国際司法裁判所の判決は大きな力を与えることになるであろう。民族の悲願を達成するために、この判決を歓迎する。
　村上新八