日本は２００１年までは世界トップのODA供与国であったが、それ以降は財政破綻のために、金額が半減して順位を下げ、今は世界第４位となっている。
　ここで、政府は、ODAの国益効果と有効化を図るためと称して、これまでの方針を変更して、開発途上国ばかりでなく、新興国にも供与するとことにするとともに、更に、非軍事に限り軍支援のためのODA供与もOKとすることに変更した。
　その狙いは三つあると思う。
１米国の要求に応じて、中国海軍の海洋進出を阻むために、南シナ海周辺国の中国への対抗力を強化すること
２「非軍事にかがる軍支援」という、禅問答みたいな珍妙ケテレツの形容句をつけているが、本音は、中国対抗のための軍事援助を周辺国に対して行おうとすること
３積極的平和主義、集団的自衛権、秘密保護法など一連の阿倍の信念ともいうべき軍国的施策を強化しようとすること
　である。
　その結果は、米国と対等の大国と自認する中国を刺激し、その軍備強化を更に促進することになるとともに、反日意識を煽り、対話の道を更に閉ざし、対立を激化させることになることは必至である。
　それは阿倍のお題目である「国民の安全と安心」とは逆の道となるのだ。
　村上新八