日米防衛指針が１８年ぶりに改定された。その目玉は平和憲法をねじ曲げて集団的自衛権を認め、自衛隊を米軍の先兵として地球の裏まで世界樹で戦争できるようにしたことだ。米国は喜ぶだろう。カネと人命が助かるからだ。
　自民党政府は、この関連の問題について述べるときは、必ず「日本国民の安全と平和が根底から覆る恐れりのある場合」と枕詞を付けて言うが、そんな理屈はどうにでもつく。
　大平洋戦争開戦の際も、米英オランダ、中華のＡＢＣＤ包囲網で、チュ迂愚区から撤兵しなければ、鉄、石油の禁輸制裁に踏み切るという通告に対して、日本の存立基盤を揺るがせるものたとして開戦に踏み切ったのだ。この事実からも理屈はどうにでも付くことが分かるのだ。
　これで、日本は平和憲法のもとで戦争をしない国という世界からの信頼をかなぐり捨てることになるのだ。
　せめて平和憲法だけでも死守するように頑張ろう。そうしないと日本は単なるアメリカの属国となってしまう。
　村上新八