パナマの法律事務所から流出した、南米バ－ジン諸島にある「タックス・ヘブン」関連の膨大な電子ファイル資料「パナマ文書」は、南ドイツ新聞だけの手におえず、「国際調査報道ジャ－ナリスト連合(ICIJ)」によって解析されているが、これによるとせかす各国の著名な政治家の隠し資産の情報が羅列しているという。
　この分析と報道は、今後数ヶ月にもわたって、世界に流布されるというが、プ－チン、キャメロン、習近平等の名前も挙がっている。
　キャメロンの場合は父の問題で、本人とは関係ないようだが、プ－チン、習近平などは極めて遺憾である。
　とくに習近平は、中国政府、官僚の収賄疑惑の摘発と浄化に熱心で「はえから鷹まで摘発し処分する」つまり大物、小物を問わず徹底的に浄化する、という方針でやってきただけに、その帳本人が最大の不正を働いていたとなると、全く呆れ果てて、へどが出そうな話である。
　いまのところは、習近平だけでなく、中国政府の最高意思決定機関である。常務委員会委員二人の名前も出ているから、このル－トは税金逃れの定常ル－トとして活用されていたのであろう。
　中国は例によって、この情報は徹底的に遮断して、国民には知らせず、とぼけ切って、ほとぼりの冷めるのを待つつもりであろうが、それでは済まないことを期待したい。
　村上新八