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  • from: consolationsさん

    2009年08月15日 06時13分46秒

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    ブルックナー 交響曲第7番 …深遠な祈りにも似た曲


    この曲は、はっきりいって音楽の完成度でいうと傑作の一言に尽きます。
    ブルックナーの信仰心が、音になって、結実した 印象です。
    ← ブルックナーの肖像画

    全4楽章。全部聴きどころですが、特に良いポイントを書きます。

    第1楽章 音楽の始まりは、低い弦の音で、神々しく、この交響曲のテーマを物語ります。

    第2楽章 少し始まってから、テーマが出てきますが、ブルックナー、カラヤン、ウィーンフィルと3者があってこその、音の響きだと痛感します。ウィーン・フィルもつわもの楽団ですので、良い意味で、決してカラヤンの意のままでなく、
    想像ですが、カラヤンも、ある程度、オーケストラに任していた部分があったのではないでしょうか。


    カラヤン指揮 ウィーン フィルハーモニー管弦楽団 の演奏を聴いています。
    カラヤンが亡くなる3か月前に残した最後の録音です。本人は、まさか、最後になるとは思っていないでしょうが、カラヤンの音楽家としての、気品がみなぎる演奏です。
     
    よく、カラヤンは、「帝王」と言われ、経済的にも、成功を収め、その一面に目を向ける場合もありますが、
    膨大なレパートリーは、聴き手にとっては、聴く楽しみをもたらしますし、大曲はもちろん、小作品に至るまで、全力投球で、音楽の本質をえぐり、描き出すことが出来た、20世紀の最後の巨匠であったと思います。

    私は、カラヤンが正直好きです。演奏前には、細部まで徹底して研究し、演奏では、細部にこだわらず、音の根幹を大事にしているので、作品の幹がぶれず、だから、奇をてらう必要がないのです。
    テンポにしろ、音の構成にしろ、スケールが大きく、それが、聴き手に安心感を与えるのだと思います。
     
    そのカラヤンのラスト・レコーディングという観点からも、この演奏は、稀有の名演です。

    初めて聴いても、よくは、分からないかもしれませんが、1回通しで聴くと、こういう大曲かと、イメージが各々感じると思います。そして、何回か聴くと、味わいが増していく、そんな演奏です。

    何回、鑑賞しても、あらたな発見がある、それだけ内容がある演奏であり、音楽です。

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