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  • from: consolationsさん

    2009年10月06日 05時15分40秒

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    トスティ  イタリア歌曲

     19世紀のイタリアでは、オペラが最高の盛り上がりを見せていた時期です。オペラを作ってこそ、作曲者として認められる時代でした。
     そうした世間の風潮に乗ることなく、ひたすら、わが道をいくで、活躍したのが、歌曲作曲家フランチェスコ・パオロ・トスティです。ローマを根拠地として、作曲活動にいそしみました。

     なぜ、わたしが、この作曲家に興味を持ったかというと、持ったというより、若いころの淡い思い出ですが、音大生の友人が声楽科の友人を紹介してくれるというので、前準備で、その方が、当時、レッスンで、トスティに取り組んでいると聞いたので、話が盛り上がるよう、1枚だけCDを買い、今に至るまで時々聴いています。

     彼がナポリの音楽院で学び始めたのは、才能を認められた11歳のときでした。1866年、20歳の時、故郷に戻り、オルガニストや指揮者として務めましたが、1870年代末にはローマに移住し、知識階級・上流階級の仲間入りを果たします。
     
     そこで彼の才能を認めたのが、イタリア国王妃のマルゲリータで、宮廷の声楽教師と宮廷図書室の管理者に任命します。

     間もなく、国際的に名声を得るようになって、29歳のときにロンドンにうつり、ヴィクトリア女王に引き立てられ、王宮付声楽教師に就任し、貴族の子女に音楽を教え、そのため、歌曲を次々創作していくのです。70歳の生涯を通じて、500曲の歌曲を創り、抒情的な歌詞にそった、品格ある美しい曲を創りました。

     とにかく、どの曲をきいても、実に、高潔さ、洗練さがあり、上流階級のサロンを対象にしていたからでしょう。ただ世間に迎合するだけで、これら作品が創れるはずもなく、本人自身も、持って生まれた、人物的にも、音楽的にも品格があったのでしょう。


    日本を代表するソプラノ 松本美和子さんの歌声で聴いています。歌の核心にせまる洞察力と、知的でありながらも、それを感じさせない、表現力です。

    オペラというと、私はまだ、未開拓の分野ですが、オペラのようにがやがや していなく。

     こうした小品を聴くと本当に心が洗われるようで、音楽は美しいですし、内容も深いですし、折をみて、愛聴しています。

    歌の題名も「朝のうた」「もう一度」「わたしを待たないで」「白い夜」「夜明けに」など、

    じっくり、長く聴ける名曲です。

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