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from: consolationsさん
2009年10月12日 14時06分55秒
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ポリーニ バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1巻 全曲
1960年にショパン・コンクールで満場一致の優勝。67歳という円熟の時を迎え、バッハを初録音しました。
コンサートではすでにバッハの平均律クラヴィーアを何度も取り上げてきたポリーニですが、再度入念な研究を重ねてようやく録音に同意したという、その作品に対する真摯な献身ぶりが結晶した演奏が刻まれた録音です。これからのポリーニの活動に、さらなる期待が高まります。(ユニバーサルIMS)宣伝より引用
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バッハの鍵盤音楽を弾くには、たとえば、ショパンのエチュードとは、また別の技術もさることながら、音楽への深い造詣が必要です。
特に、平均律クラヴィーア曲集第1巻は、西洋音楽の最も基本的で普遍的な作品であると思います。弾き手には、深い思索と表現力が必要です。
数多くの、演奏者 ピアニストが取り組んできました。傑作中の傑作です。
そもそも、「平均律」とは、オクターブを12の半音に等分する音律論のことで、これにより、各音の音程関係を変えずに、どの調へも移行することが出来る、すぐれた調律方法です。調律が固定されている鍵盤には、大きな利点があるわけです。
(若干の音の協和が犠牲にはなってはいますが)
平均律クラヴィーア曲集第1巻は、バッハが創作した最も代表的な鍵盤楽器のための作品で、
ケーテンの宮廷楽長を務めていた1722年に完成しました。
12の長調と12の短調からなる「24の前奏曲とフーガ」から成立しています。
歴史上初めて、24の調を使い切ったのです。
19世紀の指揮者、ハンス・フォン・ビューローが、音楽の「旧約聖書」に、ヴェートーベンのピアノソナタを「新約聖書」に例えたことからも、作品の偉大さが分かります。
この曲集は、もともと、音楽を学ぶ人のための作品として書かれたもので、少年時代のヴェートーベンもこの曲集で、クラビィーアの腕を磨きました。
とはいえ、学習教材であることの域を超え、前奏曲とフーガ というバロック時代の形式が、極限まで追求されており、バッハのフーガ技法が卓越した形で、創作されており、音楽的内容を含んだ 芸術的な面を重視しなければなりません。
フーガやら 何やらと難しく書きましたが、
結論:聴いていて、心地よい音楽です。
では、ポリーニの演奏についての感想です。
フーガは、私、弾けませんので、前奏曲の最初の2曲について、書きます。
第1番 ハ長調 分散和音のみで音楽が構成され、音響世界の3和音 (それは三位一体の模倣です) の美しい曲です。
グノーのアヴェマリアのフルートの伴奏曲にもなっている有名曲です。
泉が湧きあがるごとく、でも軽やかに、どの音にも意味を持たせ、いつくしむように弾いています。実に、穏やかです。これだけ聴かせるのにどれほどのエネルギーが必要か。
第2番 4/4拍子の 楽譜を見ると、機械的な音形にみえます。やはりどの音も。等分に扱っています。リヒテルが、強調する音符を引き出し、ピアニスティックに扱っているのとは、大きく異なります。
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アシュケナージの演奏にも私は幾分感化されましたが、
このポリーニの演奏は、技巧を超えた、声部がはっきり聞こえるようで、でも、1曲全体を森として見ているという 印象を持ちました。-
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