今日は実家に戻りました。行き帰りの車中で、モーツアルトのピアノソナタを聴いていました。無性にヴァイオリン・ソナタが聴きたくなり、コレクションの中から、素敵な名曲を持ちかえり、今聴いています。


モーツアルトは幼少からハープシコードと同じくヴァイオリンの演奏にも長けていました。

７歳のころからヴァイオリンソナタを作曲し、未完成も含めると
４１曲の楽曲を残しています。
「ヴァイオリンの自由な伴奏を持つ、ピアノソナタ」という形式で、ピアノに重点が置かれています。

ヴァイオリンソナタ　ホ短調　Ｋ．３０４

１７７７年以降に作曲された１９曲のうちで唯一の短調のソナタ。

この曲は、一聴き、明るいのですが、秘めた奥底に悲しみが一人たたずむ　そのような曲です。

第１楽章
明るく曲調でありながら、同時に、暗くじめじめした暗さではなく、「ほの暗さ」、こちらを向く顔は懸命に笑いをつくろいながら、心の奥底では、一粒の涙がちらりと見える感じです。


第２楽章
涙はつたえ流れそうなのに懸命に耐えている。ピアノがそう、奏でます。ヴァイオリンは、必死でそれを隠そうとしますが…
http://www.youtube.com/watch?v=QssdYVistEQ

ヴァイオリンソナタの枠を超え、室内楽分野でも本当にいい曲だと思います。

モーツアルトの曲の中でも白眉だと思います。