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  • from: consolationsさん

    2012年03月26日 20時33分22秒

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    シェーンベルク 交響詩【ペリアスとメリザンド】 対位法的な複雑を極めたスコア

     シェーンベルクの最初のオーケストラの曲である交響詩「ペリアスとメリザンド」は、
    R.シュトラウスからメーテルリンク作の戯曲の歌劇を作ることを薦められたことがきっかけで、1902年に作曲にとりかかりました。

     シェーンベルクは結局、オペラ作品にはせず、交響詩としてこの戯曲を音楽にしました。

     シェーンベルクは、後にオペラにしなかったことを後悔する、一方、交響詩という形で作曲したことで、登場人物や情景をモチィーフで表現することが出来たとして、よかった点も自己評価しています。

     初演は1905年ウィーンで作曲者自身の指揮でとり行われました。

    金管18・木管17・打楽器7種、2台のハープ、弦合奏64の大編成で演奏されます。

     曲は連続して演奏される4つのパートから構成されてます。


    ペリアスとメリザンドの舞台は、空想の時代の遠い国、アルモンド王国。



    第1部 森の泉のほとりで泣いている「メリザンド」とアルモンド王の孫「ゴロー」との出会いの場面です。
     ゴローは、メリザンドを連れ帰り、妻とします。しかしメリザンドは義兄弟のペレアスを愛し始めます。

    第2部 庭園の泉のほとりの情景
     メリザンドの指輪が池に落ちて、ゴローがペレアスとメリザンド二人の仲を疑い始めます。

    第3部 ペレアスとメリザンドの別れと愛の場面です。
    嫉妬によってゴローはペレアスを刺し、ペレアスは亡くなってしまいます。

    第4部 死の床にあるメリザンドと苦悩するゴローが、描かれています。

    この曲を聴いて感じるのは耽美なのだけれど難解、聴き手にとってさえ難しいのです。

     その尋常でないポリフォニーを演奏する方は、もっと難しい曲でしょう。マーラーですら「恐ろしく複雑」と述べたほどです。


     あまたのさまざまなメロディ、音楽を単に聴くというのではなく、「シェーンベルクのペリアスとメリザンドを聴く」という向き合う気持ちがないと聴けない曲です。
    難解でも「ある種の美しさ」は感じます。


    最近発売された、ブーレーズ指揮 グスタフ・マーラーユーゲントオーケストラで聴いています。 
    興味を持たれた方は一度聴いてみては、いかがですか。
    「後期ロマン派の半音階の始まりから、12音技法の体系」とは、こういうモノかと、感じることが出来るでしょう。

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