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from: consolationsさん
2012年08月25日 00時30分28秒
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シューベルト思うままの音楽 『即興曲 D899&D935』
今晩は、午後7時に熱が37度5分、午後10時には、36度6分と熱が上がったり下がったりで、よくなっているのか、悪くなっているのか分からない状況です。
こういう時は、堅苦しい曲を聴いたり、はやりたてる管弦楽を聴くのはツライです。
そういうわけで、熱にうなされ、天井をじっとみつめながら、シューベルトの即興曲を聴いています。
私は、シューベルトのソナタがとても好きで、最近では一番聞いているかもしれません。また「さすらい人幻想曲」の厳格な変奏やフーガ形式も聴いていて引き込まれます。
そういう中でも、シューベルトという作曲家が思うがままの自由な心でもって作曲した「即興曲」は、本来の意味でのロマン派的なカテゴリーであるともいえます。
ソナタのような楽章ごとに形式の枠組みにとらわれるわけでもなく、より自由に楽章を縦横無尽に発展させることが出来るこれらの即興曲こそ、シューベルトの天才、広がる幻想性と豊かな詩的心が花開いたとも言えます。
当時の音楽事情を考えますと、レコードも音響機器もない時代、作曲家にとり、重要な収入源は、楽譜からの印税で、それも婦女子が家庭でも演奏できる曲であったといえます。
とくに家庭や小規模なサロン形式での音楽会で、弾かれるには、この「即興曲」集はピッタリであったといえます。
ただし、ピアノ独奏のこれら小品集は、家庭で弾かれるといった側面をもちながらも、音楽史的にみてみると、やがてメンデルスゾーンの「無言歌集」やシューマンの「ノヴェレッテ や フモレスケ」、そしてショパンといった19世紀のロマン派作曲家の小曲主体の、ピアノ曲のもっとも盛り上がる時期への、シューベルトはその幕開けであったといえます。
今、エリザベート・レオンスカヤのCDで聴いています。グルジア生まれの彼女は、リヒテルとも二重奏で、多くのリサイタルを行いました。
テンポは、歩みの遅い足取りというか、音楽のキラメキをかみしめるような演奏で、
音色は、伸びのあるつややかな音、
ゆったりとしたテンポではありますが、構成力がしっかりしているので、音楽の流れが自然で、
こういうピアニストこそ、芸術家というのでしょうね。
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余談ですが、ヘンレ版の[即興曲]の楽譜に青ボールペンのサインです。
誰だかわかりますか?
なんと、ヨルク・デームス氏のサインです。
かの巨匠は黒のサインペンが嫌いで、控室に戻り、青色のボールペンでサインしてくれました。
ちょっと見えにくいですが、この楽譜を手元に置き、日々さらっています。
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